我が家はみんなオレオレ詐欺
実家にいた頃の家族からの電話は
「はい、〇〇でございます」
「あ、ワタシ」
全員コレでした。もちろん声と家に誰がいるかでわかりますが、詐欺っぽくない?と誰かが言い出し、名乗ることになりました。
オレオレ詐欺をはじめ、ナントカ詐欺が多くなってきた時、家族でシミュレーションしました。
「母さん?オレオレ」
「誰?タカシ?」
「そうそう、タカシー」
「ブー。うちにはタカシはいませんでしたー」※息子もいない
「母さん?実は会社の金が入ったカバンを電車に忘れちゃって……すぐ契約に必要だから貸して欲しいんだ……」
「遺失物センターに言え」
「母さん?実は女の子を妊娠させちゃって……手術費用に10万円貸して欲しいんだ」
「あれ?ラブラブの彼氏はどうしたの?」
「還付金がありますので、これからATMへ行って手続きを」
「そんなお知らせを役所が電話でするわけない。還付金なんて面倒な書類を書かないと戻ってこないものなのよ!申請主義なんだからね!」
(社会保険担当の心の叫び&入れ知恵)
シミュレーションになぜ父が出てこないかというと、電話に出ないのです。父しか家にいなくても、少なくとも10コールは覚悟してからかけないと。詐欺集団には不在と思われそうです。
まぁ、こんな練習をしても、手口はどんどん巧妙になっていきますから、いつ騙されないとも限りません。お金がなくて良かったね、ということになりました。
実際、友人宅にはかかってきたそうです。
二世帯住宅で電話に出た友人母から
「大変!〇〇ちゃん(孫:中学生)が交通事故に遭ったって!」
と慌てて友人に連絡があったのだとか。冷静に考えれば、まず親に連絡があるはずなのですが、事故と聞いただけで慌ててしまったそうです。
友人が学校に電話をかけて、授業を受けていたことが確認できました。
☎
現在、母の一人暮らしとなった実家。
軽度認知症の父は、高齢者向け賃貸住宅にいます。これは、腰と膝の手術をした母が無理しないためと、父の暴言(認知症による)等から母を守るため。
近所に住む姉が母の様子を見に行ってくれたり、気晴らしに連れ出したりしてくれています。私は母の退院後にケアマネさんとの話し合いに帰って以来、例のウイルスのせいで2年ちょっと会えていません。
体調が落ち着いて体力が戻って、涼しくなったら一度帰れるかなと思っています。その時にはまた、特殊詐欺に遭わないように確認しておかなくては。
そういえば「母さん助けて詐欺」って全く定着しませんでしたね。