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【オーダージュエリー】ダイアモンドペンダント

オーダージュエリーを手掛けた時の記録写真が見つかりましたので、noteにも載せていこうと思います。プロモーションのための素敵な写真ではなく、あくまでも「こういう製品を手掛けて納品した」という記録で、当時のカメラ性能からいってもあまりキラキラしていませんので、その点はご了承を。

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こんな感じのペンダントが欲しいと、ブランドの参考作品の写真を見せられました。ブランドジュエリーのコピーだったら受けないのですが、何かの企画で作った参考作品のようでした。

以下をお話しながら決め、ご予算を伺いました。

  • 写真のようなバランスで

  • チェーンはベネチアンのはめ殺し

  • チェーンの太さはバランスを見てお任せ

  • ダイアはSI1up、G~H(Gup)、0.4~0.5ct

  • 地金はプラチナ

  • 鑑定書をつける

はめ殺しというのは、チェーンの金具を一旦外してペンダントにセットして、再度金具をつけます。チェーンの取り替えはできませんが、チェーンを通すための金具が小さくて済み、スッキリしたデザインにできます。今回はX型の上部に穴を開けてもらい、チェーンを直接通しています。
ジュエリー用語には、ちょっと物騒な言葉がいくつかあります。

宝飾時代にお世話になっていた加工屋さんで相談しました。

  • 参考作品ははさみ留めかもしれないけど、石座をつけた方が安心だね

  • ダイアもウチで用意していい?

石座は石を座らせる台座です。はさみ留めという下に支えのない石の留め方はありますが、座があれば絶対落ちませんので。ただ、石によっては下の石座が見えることがあります。ダイアモンドは屈折率が高く、透けて見えないので大丈夫です。

「ダイアもウチで用意していい?」とは、加工屋さんの出入りのダイア屋さんに見繕ってもらうということです。自分で持ち込んでも良いのですが、ダイアはグレードによって大体の相場がありますので、要は「誰から買うか」ということです。加工屋さんと出入りのダイア屋さんが潤えば、私も手間要らずでWin-Win-Win。

「ダイア来たよ~」と連絡があり、いそいそと向かいました。何石か用意されたものを自分の眼で見て決めます。ルーペは持参。

ブライダルでダイアのリングなど見に行くと、大変良いグレードのものを勧められます。カラーはD(最も透明)、クラリティはフローレス~VVS、カットはExcellentなど……でも、普段使いはそこまででなくて良いと私は思っていますので、常々ワタクシの口からそういう話を聞いている人は「グレードはそこそこで大きさ重視」などと伝えてくれます。

数石から選んで決めたのは、
・0.543ct(Carat)
・F(Color)
・SI1(Clarity)
・GOOD(Cut)
でした。いわゆる4Cですね。

SIでしたが1レベル上のVS寄りと見ました。SIの決め手になったであろう結晶がガードル(外周)近くにありましたので、これは留めてしまえば目立たないな、と。逆にVSでも決め手の結晶がパビリオン(下部)にある場合、角度によっては他のパビリオンに映って多く見えてしまうのです。フローレス~VVSならそんな事を気にしなくて良いですが、単価がものっすごく跳ね上がるのです。

アジャスターで長さを調整できるチェーン

完成。ダイアモンドは色石と違って「化け」ないので予想通りではありますが、その分裏切らないとも言えます。

色石は裸石ルースではパッとしなくても製品にすると大変なべっぴんさんになることがあり、「化け石」なんて呼ぶことも。

納品した時に着けてもらって、ニッコニコの写真も残っていました。
ケースを開けた時の「わぁっ」という目の輝きは、何度経験しても嬉しいものです。

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はなえみ🌺(キャリアコンサルタント+産業カウンセラー+元人事)×ジェモロジスト💎
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