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【💕】キャリアについて ~”仕事”だけがキャリアじゃない~

※今回は、長めに見えて図が多いです。後半でワークをやってみましょう~。

キャリアって何だろう?

「キャリア」と聞くと、どのような印象でしょうか。

こんなイメージ?

「キャリア」が使われる文脈は働くことに関連していることが多いので、どうしても仕事というイメージを持たれがちです。

本来、キャリアというのは人生そのもの(=ライフキャリア)です。その中に仕事のキャリア(=ワークキャリア)が含まれています。

先日、キャリアはもともと轍からきた言葉だと書きました。例えは仕事の中での話でしたが、轍や道筋、振り返ることなどは「人生」に置き換えても同じです。

上の図はキャリア講座のプレゼン用に作ったもので、オンラインカウンセリングでキャリアの話をする時に必要なスライドを画面共有しながら説明することがあります。概念図があるとわかりやすいですから。

人材会社や経営者、採用担当者の中には、一度退職して学校へ行ったり、病気治療や家事・育児・介護に専念することを「キャリアが切れる」と言う人がいますが、切れないんですよ。人生そのものですから。

キャリアの概念でよく出てくるのが、下のライフ・キャリア・レインボーです。一人の中にもこれだけの役割があり、生涯にわたって増えたり減ったりしながら続いていくのです。

出典:Nevill & Super D.E. (1986) を一部改訂
渡辺・編 (2007)『新版 キャリアの心理学─キャリア支援への発達的アプローチ』ナカニシヤ出版

例えば「労働者」を追うと、50歳手前で一度切れています。代わりに「学生」が出現します。休職か退職して学業に専念した期間、とわかります。

この例の人は80歳余りの人生です。これが100歳ぐらいまで延びるわけで、その長い人生をどう生きていくかと考えると、キャリアを考える意義は大きいですね。

定年退職されたカウンセラーの先輩は「余暇人を意識して、毎週〇曜日は美術館の日と決めた」そうです。カウンセリングもなさっていますが、「労働者」が主だった頃より減った労働の分を、「余暇人」に充てるのだ、と。

割合として考えると、同じ「労働」であっても人生の中ではずいぶん変化があるものではないでしょうか。

このライフ・キャリア・レインボーも理論の一つであり、キャリアだけでも様々な理論があります。クライエントを理解する時にはいくつかの理論に当てはめてみて、クライエント像を立体的に捉えるようにせよ、と色々な講座で言われてきました。

ポイントは3つあります。

1つ目は、何歳の時に何をして……と、時間軸を追うもの。これは発達の考え方です。

2つ目は、上述のように「人生、全部がキャリアですよ」というもの。これは時間が線だとすると、面です。立体をある角度で切った時に出来る面だと思うと良いでしょう。これは生き方の観点です。

3つ目は「なぜ働くのか、何を実現したいのか」と内面に向かいます。価値観、大切にしていることです。この「働く」も有償・無償を問いませんから、雇われても事業を興しても良く、ボランティアやプロボノも考えられます。

自分のキャリアを考えてみよう

キャリアの勉強をすると、セルフキャリアの演習が多かれ少なかれあると思います。ありました?ありますよね?(←養成講座を受けずにいきなり国家試験を受けたヒトなので)


ではここで、少しワークをやってみませんか?

人生を振り返ってみる

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