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宝石鑑定士改め、ジェモロジストと名乗ることにしました

カタカナは伝わりにくいと思いつつも、適当な日本語訳がないのです。言うなら「宝石学を修了した人」でしょうか。
GIAがグラジュエイトジェモロジストと表記しているぐらいですから……。

GIAはGemological Institute of America、米国宝石学会です。ここでダイアモンド鑑定と宝石鑑別および宝石にまつわる諸々を学んでキツい試験に受かると、Graduate Gemologist(略してGG)となります。英国のFGAと並んで、世界中で通用します。

なぜ宝石鑑定士だと違うのか

宝石は鑑定しない

「鑑定」は、ダイアモンドに使う言葉です。Diamond Gradingと言います。
宝石店でダイアモンドは”4C”で説明されませんか?その4Cの生みの親がGIAで、4Cに沿ってダイアモンドのグレードを決めるのが鑑定です。

キャラット Carat Weight-重量
カラー Color Grade-色
クラリティ Clarity Grade-内包物
カット Cut Grade-プロポーション、仕上げ

「鑑別」はダイアモンドを含むすべての石が対象で、その石が何であるかを科学的に調べます。こちらはGem Identificationです。
その石がダイアモンドですという証明は「鑑別書」、ダイアモンドのグレーディングを知りたい場合は「鑑定書」を依頼することになります。

ですから、「宝石」は「鑑定」しないのです。

「鑑定」のイメージ

押し入れや蔵に眠っていたものを専門家に見てもらったら、驚くほど価値のあるものだった──そんなイメージを「鑑定」に対してお持ちの方が多い気がします。

実際、宝石についてもその意味で使っている人がいるようです。でも、GGはその石に対して値段をつけるわけではありません(高そう、いくらで売るんだろう……とは思いますが)。

通じないジレンマ

さすがに業界では「GGです」で通じます(よね?)。それでも、GIA Japanがなくなってしまった今、知名度は下がっていくのかもしれません。まだ世界的には通じますけれど。

それで「俗称:宝石鑑定士」などと、違うけどこれならわかる?という書き方をしてきました。なぜか宝石鑑定士だと通じますので。

英語でも伝わらないことが多い

英会話講師などにGemologistとかgemologyと言っても、geology(地質学)と聞こえてしまうことが多いようでした。もちろん、発音やアクセントの問題もあったかもしれません。

GemologistはDiamond GradingとかGem Identificationとかする人のことでね、と言うと、"Oh, gemology!"と言う人と、ふ~んという反応の人といるので、人にもよるのでしょう。

ホウセキガクと聞いて、宝石学が浮かぶ人もいれば、別の漢字が浮かぶ人もいそうなのと同じかな、と。

良い機会

ショップの方にも当初は「宝石鑑定士」と書いていたのですが、やはり違和感があり、ジェモロジストに変更しました。

最初は説明が必要でも、言い続ければそのうち……?

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