同じ事例でキャリコンと産業カウンセラーのスーパービジョンを受けたら面白かった話
今年もキャリアコンサルタント(以下キャリコン)向けの無料スーパービジョンが行われていて、昨年度100名だったのが200名になりました。
追加で若干名の募集が11月27日(水)の12:30から始まるそうですから、スーパービジョンを受けたことのないキャリコンの方はぜひ。
昨年度、同じスーパーバイザー(以下バイザー)で2回のスーパービジョン(以下SV)を受けました。事例でもロールプレイングの逐語でも可で、それぞれの入力フォームが用意されています。ロープレなら、キャリアコンサルティングの機会が持てない人でもできますよね。
私はロープレではなく産業カウンセラーの逐語&事例検討用(シニア講座の逐語2期です)のピアカウンセリングから両方作っていたので、練習仲間にキャリコンの方でも使って良しとの承諾を得て、逐語をコピペして提出しました。
4回のカウンセリングのうち、1~3回目はメンタル寄りで4回目がキャリアだったので、内容的にもちょうど良かったです。
産業カウンセラーの方でグループスーパービジョンは終わっていて、講師やメンバーから指摘されたこと、一緒に検討したことを踏まえてレポートを書いていた時期だったので、そのことも話した上で気づいた点を述べました。
この回は内容がどうこうよりも、問題解決思考でカウンセリングを引っ張りがちな癖が出ていたので、産業カウンセラーの方でもキャリコンの方でも同じような指摘でした。
逐語2期のグループスーパービジョンが12月、クリスマス直前の土日に事例検討してヘトヘト。まぁ、クリスマスは関係ありませんが。そしてキャリコンのスーパービジョンが年明けの1月でした。
バイザーに「2回目はどうしましょうかね。やった方が変化がわかって良いと思うの」と言われ、私もその気だったので期限ギリギリに設定しました。このキャリコンSV体験の最終日が2月末でした。
というのも、12月の逐語2期に通れば、逐語3期を2月下旬に受講予定だったからです。30分のライブカウンセリングを録音しながら行い、続けてグループSV、その後に逐語記録を起こす演習があり、それが受けられるかどうかわかるのが2月初旬だと説明しました。
それでも終わってから数日しかないので、逐語を起こせるところは起こして、間に合わない部分は口頭で流れを説明することにしました。また、逐語2期に落ちていたら別の事例で、ということで。
幸い、逐語2期には通り、逐語3期も無事に終わりました。その場の感触と講師やメンバーのコメントからすると大失敗はしなかったかなと思いましたが、逐語記録を起こしてみると小さな失敗は沢山……(逐語あるある)。
その記録を踏まえての2回目のキャリコンのSVはこちらです。
事例は、単身赴任の行き来で身体が疲れている、ポジティブで「あれもやりたい、これもやりたい」のバランスをどう取っていくか、という内容です。(詳しくは開示できませんので、ざっくりと)
初回面談の30分ですのでそこまで深くはならないのですが、別の話を聞いてみても「疲れる」に戻ってくるので、疲れに焦点を当てました。産業カウンセラーの方ではこれはOKでした。むしろ、このクライエントの人生全体を考えたら、ここで疲れに向き合わないで放っておくと、それこそメンタル不調に発展する可能性がある、と。そうか、人生全体にまで視座を上げないといけないなと思ったのでした。
キャリコンのSVは上記記事の実施編②の通りで、こちらはこちらで納得ではあります。「ちなみに産業カウンセラーのSVでは ”疲れ” をもっと重く見よ、とのことでした」と伝えると、へぇそうなの、という感じでした。キャリア側から見るとそのように映るのだな、とその時は思いました。
このSVから半年以上経った今、書きながらあらためて振り返っています。キャリアのSVはクライエントの「今」のワークキャリアに焦点を当てて展開を、ということでしたが、ライフキャリア全体を考えようとすれば、当然、家族関係にも健康問題にも触れることになります。
どちらが良いとか悪いとかではなく、このキャリアのバイザーは「そのカウンセリング」の進め方を見ていて、産業カウンセラーの演習講師は「クライエントの人生全体を考えたら」という視点での話でした。もちろん、バイザーが変われば視点もまた違うのでしょう。
何かの資格・流派や技法一本ではなく、折衷である強みはここかなと思いました。選択肢は色々持っていた方が、クライエントが選べて良いでしょう。ふと、受けようとしていたキャリアの講座をもう一つ思い出し、慌てて申し込みました。