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学校給食費無償化をどう考える?

旭市議会議員のさきやまはなえです。

今日で旭市議会第一回定例会が閉会となります。

毎年3月定例会は、来年度予算案があがってくる議会であり、今回の定例会は令和5年度の予算を含める全23議案について審議する回でした。

本日議場にて議員の過半数が賛成し、可決承認されれば、予算の他、出された議案が執行されることとなります。


細かな部分で課題感や、もっとこう改善してほしいと思っている事業等はありますが、委員会質疑などでしっかり私からお伝えすることができたと思いましたので、今後引き続き要望・提案しながら動向を注視していきたいと思います。

(定例会おわりごとに発行している活動レポートは、なるべく早めに作成しておこうとは思いますが、4月が地方統一選シーズンということもあり、印刷・折込業者の状況や、選挙の侵害にあたらない適切な時期を判断して発行したいと思います。)


さて、今回の議会において議案以外で印象的だったのは、多くの議員から学校給食費の完全無償化を【推す】提言があったことです。
(旭市としては、現在県で行っている第三子以降の無償化のみとしているところです。)

県内でもすでに第一子から給食費を無償化する自治体も出てきたり、東京23区においては続々と給食費完全無償化を競うかのように始めている状況です。

私としては、給食費の完全無償化が悪いこととは思いませんが、旭市が独自に財源を確保して行うことは慎重に考える必要があると思っています。

まず、何のためにやるのか、子ども達への支援なのか、少子化対策なのか、それ以外の理由なのか…

もし少子化・人口減少対策でやるのだとするならば、
それは根本的な少子化対策にはならないし、残念ながら旭では大きなインパクトにはならないと思っています。
(給食費無料だから子ども産もう!とはならないだろうし、少ない近隣の人口を奪うだけではないかと)

子どもたちへの支援とするならば、
今旭市が独自にお金を出してまで本当に求められていることなのか考える必要があります。(給食費完全無償化すると年間約2億円強、市の負担が増えます。)
ほかの事業や福祉サービスの機会を投げうることになったり、半永久的に給食無償を続けられる保証があるのか、何十年先のことも責任を持って考えなくてはいけません。

私としては物価高騰の中でも変わらない低料金で、毎日きちんと栄養バランスが考えられたご飯が提供されることはすでに大きな支援だと考えますし、(私達保護者が払っている給食費は食材費に対する部分だけで、その他人件費や設備に対する分は負担していません。)

例えばもし、給食費が払えないケースがあるとしても、実質子どもへは給食が提供される状況であれば、あくまで保護者の問題として別途必要に応じた支援等を考えるわけであり、
無償化になることで、支援の必要性に気づくアンテナがひとつなくなるという懸念もあります。

市長の公約だからやるべき、とか、色々な自治体で始めているから近隣でいち早くやるべきだ、というのは市の財政や状況を考慮しない安易な意見ではないかと感じてしまいます。

成田空港が今後拡張するにあたり、成田市や多古町での働く人の受け皿が増えることは報道等で分かってきています。
実親に頼れない核家族の移住を本気で考えるならば、給食費無償化よりも保育の拡充や放課後の子どもたちの居場所づくりを優先して取り組むべきではないでしょうか。

※給食費無償化の財源が確保できる自治体なら積極的にやっていくことに意義はあるでしょうし、実際すぐに有言実行されている自治体、首長の方を知っているので、それは本当に素晴らしいことだなと思います!そういった自治体はすでに給食費無償化以外に子育て世代が住みやすい施策がすでに揃っているということもあるのではないでしょうか。

というような事を、本当は今議会中、何度も言いたかったのですが、市の現状に賛同している部分について、特別発言できる機会がなかったので、この場お借りして言っておきたいと思いました。

もちろん議会公式発言にはなりませんが、ひとつの意思表示ということで…

あくまで私が考える個人的意見です。賛否両論あると思いますので、
(ふーん、あなたはそう考えるのね)
と受け止めていただき、皆さんも様々なご意見あると思いますので、ぜひぜひ聴かせていただきたいなと思います。

オワリ。

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