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推しの生前葬に参列した


会場に入る。

たくさんの白い花と蝋燭の並んだ祭壇があって
中央に彼の巨大な写真が飾られ、その下には十字架のついた棺。
恐る恐る前に進み、自分の座席にたどり着く。

緊張と興奮で如何にもこうにも落ち着かない。
20年間ライブに通っているというのに何度行っても始まる前にドキドキ緊張する。

開演を知らせるブザーがなって小さい悲鳴。
会場が暗くなり、ざわざわしていた会場の緊張感と高揚感が一気に高まる
そして音楽が流れ出し、同時に棺の扉が開く。

そこからギター片手に登場したのが、私が生涯かけて応援している人、錦戸亮。


か、かかかかかかかっこよ........!!!!!!!!!!!!

何年見続けても何度見ても毎回新鮮に驚かずにはいられないのよとんでもないほど信じられないほどかっこいいりょうちゃんが、刺繍のいっぱい入ったお洒落なロングコートを羽織って棺桶の中からスタンドマイクに向かって歩いてくる。

ひー!!!!

えっえっえっ!近い!えっ待って!近すぎる!!!今回とんでもなく前列の座席を神様が用意してくださっていた為本当に近い本当に近い無理無理無理無理と声が出る。同じくとんでもなく前列を用意された周りのお客さんたちも皆一斉に「えっ!えっ!」という顔で口元に手を当てているこんなにも全員が乙女になっているなんて可愛い光景なのだろう皆彼がかっこいいことなんてもう毎日歯磨きするのと同じくらい当たり前にわかっているだろうに、皆あまりのかっこよさにパニック乙女になっている。


というわけで開始早々その場にいる全員の目がハートになるという異例の生前葬。
という名の、りょうちゃんのライブです。


“ありがとうと言えるうちにありがとう伝える機会を作ろう“という趣旨で
今回のライブは「生前葬」がテーマなのである。
グッズにYey(遺影)もある。


グループから独立して5年。今年40歳を迎えるりょうちゃん。
この5年毎年ライブを開催して、コロナ禍でも万全の感染対策のもと私たちと会う機会を作ってくれて、今年は地上波の作品にも復帰して、ずっとずっとエンターテインメントを届け続けてくれているりょうちゃん。
ありがとうを伝えたいのはこちらでしかないのだが、今回のライブはとにかく私たちファンを喜ばせようとして考えてくれたものだというのがダイレクトに伝わってきた。

この5年間、りょうちゃんがライブ中に衣装を変えることはあまりなかった。
私は特別そこに寂しさや残念な気持ちを抱いていたわけではなかったが、
今回グループ時代のように曲の合間に3回も衣装チェンジをしていろんな姿で登場してくれるとやっぱり毎回ときめくし、毎回かっこいい.....!!!!となる自分がいた。どれも本当に素敵だったけども終盤、黒いスーツ姿に私は一番目がハートになりました。

そしてグループ時代からTHEアイドルなことは恥ずかしくて苦手なりょうちゃん(そこが好き)だけど、今回の生前葬では、3つの曲に合わせてそれぞれ

①バーのカウンターで一緒にお酒を飲みながら私と話すりょうちゃん
②朝、髪もノーセットの寝起き感溢れる状態で私の隣でご飯とお味噌汁食べるりょうちゃん
③車を運転しながら、助手席に座る私に笑顔で楽しそうに話しつつちょっかいかけてくるりょうちゃん

という錯覚をこちらに起こさせる、「彼女目線」の映像をぶち込んできたのである。
しかも3パターン。勘弁してください。

そしてこれらの映像が本人がステージに不在時に流れてくれるのであれば、必死になって全てを目に焼き付けながら堪能できるのだけども、どのシチュエーションも本人がステージ上で歌っている後ろでその映像が流れているのよ。

①の時はステージ上にバーカウンターが現れりょうちゃんがハイボール(実際はジンジャーエール)片手に歌ってるし、②の時はステージ用に白いソファが現れそこに座って歌ってるし、③の時は、、もう覚えてないですごめんなさい。
だって目の前でりょうちゃんが歌っているのも見たいし、後ろに流れている映像も絶対見たいし、でも目の前でりょうちゃんが歌ってるし、でもでもでもでもでもって必死に両方を交互に見るしかないのよ全然目が足らないのよ何回もライブに行けたら今日はこっちを見ようかしらとかそういう余裕を持った目の使い方がもしかしたらできるのかもしれないけど、こちら可愛い息子が2人おりましてまだ幼いのもありなかなか遠征というものができず毎回一度きりのライブを目に焼き付けてるんです勘弁してください。という嬉しい悲鳴。目が何個あっても足りないアイドルりょうちゃんでした。

どうか今回のライブがDVD販売されますように
どうかこの3つの映像がまた見せていただけますように。


そして今回のライブの私的一番の目玉。
錦戸家のホームビデオ、を見せていただける時間がありまして。
もう信じられない。長いことりょうちゃんのヲタクしてきてこんな日が来るなんて !

錦戸家のクリスマスパーティー、家族旅行の様子、りょうちゃんの卒園式、ピカピカの1年生の当校初日の様子などなど本当にたくさん見せていただいた。いいんでしょうか。

錦戸家のエピソードはこれまでもりょうちゃんがたくさん話してくれていたけど、映像となると、家族の仲のよさ、ご両親の優しそうな温かい雰囲気、3段ベットの1番下に寝ているりょうちゃんの“弟“感、全てが見てるだけで伝わってきた。ちっこい4兄弟とか、ビリっビリに破れている障子とか、もう全てほっこりで愛おしくてたまらなかった。家族全員が映る画角にビデオ置いて、定点カメラにしてるのもすごく良かったな。

私も自分の小さい頃に家族のホームビデオ見るの大好きだったから、画面の右下に「1993.10.27」とか日付が出てるその感じも懐かしくて、服装とか画質とか平成〜!な自分の幼少期と重なりりょうちゃんも私と同じような環境で育ってきたんだなぁと勝手に思えて嬉しかった〜〜もっと言えば今のうちの長男と同じ歳頃のりょうちゃんを見られたのがより身近に思えて、愛おしさマシマシだった。

そんな長尺の錦戸家ホームビデオだけでもスーパーハイパー貴重映像なのにさ、
さらにその後りょうちゃんのお母様が登場してびっくり。
錦戸家ホームビデオを親子2人で見ながら当時の思い出話ししているところだったり2人で車に乗ってよくお母様に送ってもらった駅へドライブしてるところなんて見せてもらって。彼の長い芸能人生の中で、(当たり前だけども)全く公にしてこなかった本当に本当にプライベートな部分を、ましてやあのりょうちゃんが、私たちに見せよ!って思ってこうして見せてくれたこと、勝手にその背景まで想像しちゃうよファンとしてこんなにも嬉しいことはないよ。ありがとう。

その後も、グループとしてデビューする前のJr時代の曲を歌ったり、コロナ禍でステイホーム中に作った曲を歌ったり、若き日のソロ曲を歌ったり、りょうちゃんの今までを一緒に振りかえるようなセットリストが続いた。
若き日のソロ曲を歌ってくれる時は、毎回私も10代のその頃の自分にタイムスリップしたような感覚になって、その頃の記憶とか感情を思い出して胸がぎゅーってなる。
今回も昔のソロ曲中、私の前列のお姉さんがずっと泣いているのが目に入り、うんうん、わかるよ泣けちゃうよね.....!と後ろから共感の念を飛ばしていた。

独立してから歌う曲は全てがりょうちゃんの作詞している曲だから、ライブ後に1人で車を運転している時に今回のセトリに入っていた曲が流れてきたりすると、ふと、「今回この曲を歌ったということはどういう意図があったのかしら」なんて急に考えたりもしちゃう(楽しい)

今回初日のライブ後にネット上で一番話題になっていたと思われるのが、ある曲中に流れていた、りょうちゃんのこれまでをサンドアート(砂絵)で振り返る映像で。
グループ時代の象徴とも言える無限大マークがドーンと出てくる所から始まるものだから、私も思わず息を呑んだ。
それぞれが何を表している絵なのかもちろん説明はないのだけど、次々に手で書き換えられていくサンドアートが、グループ時代の姿だったり、メンバーの内の1人との思い出の1シーンだと思われるものが続いた。メンバーそれぞれのシルエットも長髪のすばるだったりバブンの姿の村上さんだったりで髪型や衣装から皆が同じ時期のシルエットではなくりょうちゃんの中で印象の強い時期のメンバーを表しているのかなというところにも愛を感じた。
独立してからしばらくはグループ時代の話やメンバーの名前を出さないようにしているようだったりょうちゃんが、どれだけその時間が人生の中で大事な時間だったか、グループのことを想っていたのか、このサンドアートで改めて伝わってきてこちらもつい過去を恋しく想って胸がきゅっとなる時間だった。

グループ時代のサンドアートの後はりょうちゃんが1人になった姿が描かれていくのだが、1人うずくまっている姿や雨風の中歩く姿もあった。苦労を決してこちらに見せないりょうちゃんだけど、どんな想いでここまできたか、私には想像もできないほどいろいろなものを乗り越え跳ね除けステージに立ち続けているりょうちゃん。本当にかっこいい。自ら「寂しがりやもチャームポイント」というほどのMr.lonelyなので、辛い思いもたくさんしていると思うけど、私たちファンの存在が少しでも彼の寂しい気持ちを軽くできれば嬉しいなぁと心の底から思う。

そして最後にとんでもないことが起きた。

ラスト一曲を歌う前、りょうちゃんが私たちへ感謝の気持ちを伝えてくれたあと、
「こんな風に、皆さんに甘やかしてもらいながら、愛されながら、愛を感じながらこれからも生きて生きたいと思います」

と、可愛いことを言って会場を沸かし、
一呼吸置いたあと、

「僕は、皆さんを、...........してます」


と言ったのである !!!!!!!!!!!

る!!!!!!!!

大事なところを言わなかったのだが、普段から軽々しくこういう言葉を一切言わないりょうちゃんがこんな風に私たちに愛を伝えてくれたことこの言葉を言おうとしたことに、わたくしはもうほんっっっっとうにびっくりして、もうほんっっっっっっっっとうに嬉しかった。

昔、私が好きだった人に「大好き」って言われたあの瞬間、夫に不意打ちプロポーズされたあの瞬間、と同じくらい、本当に同じくらい、りょうちゃんの言ってくれた言葉(言ってはないけど)が嬉しくて嬉しくてびっくりで、さらに嬉しくて!もう嬉しさでその場からどこまでも飛び上がっていっちゃうような嬉しい衝撃だった。


「..........してます」の部分を言って欲しくて客席から「えぇ〜!!」と求めるような声が上がると、恥ずかしいやん!簡単にそんなこと言うのも嘘くさいやん!とポリポリしつつ「でもいつか自信を持って言えるように頑張ります」と教えてくれた。はっきりと言ってなくてもそう言おうかな言っちゃおうかなと思ったりょうちゃんの気持ちを思うともうそれだけで十分すぎるのですこちらは。


そして、
では「最後の曲です。 愛を込めて、歌います 」


って言って歌い始めたのよーーーーーーーーー!!!!!!!!!

も、ももももうーーーーーーーーー!!!!!!!!!
なんなのーーーーーーーー!!!!!!!!!


大好きーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!



りょうちゃんを好きになって21年。
とどまることのないりょうちゃんへの好き度はどこまでも天井知らずです。


とっても温かくて会場にいる人みんなが幸せそうに笑っている
こんなにも素敵な生前葬に参列することができて本当に嬉しかった。


これからもりょうちゃんがたくさんご飯を食べて、たくさん笑って、
りょうちゃんが毎日を健やかに穏やかに過ごせることを心の底の底から願っています。

そして私も同じく心身ともに健康に穏やかに過せるこの日々に感謝しながら、
人生のご褒美みたいなこの日の思い出をパワーに変えて
これからも生涯かけてりょうちゃん応援隊をしながら生きていきます。







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