見出し画像

早稲田から箱根へ、そして世界へー初の海外遠征へ③

2023年9月2日
プラハに到着した日は、さすがに選手たちからも長旅の疲れが見られたが、そこから2日間、調整期間があったことで時差ボケ等もほぼなくなり調子は上がってきたようだ。
自分が現役時代もそうだったが、時差が6-8時間のヨーロッパに来て、数日して夜のレースに出る時はあまり時差ボケは感じず、身体も比較的よく動いた。
これがアメリカのように時差が12時間以上になってくると、昼間は眠くて仕方がない。なので、万全で試合に臨むなら調整のためにもう何日か前に現地入りする必要がある。

レースのスタートは夕方以降なので、この日は朝は集合はせずに各自の時間でレースまで調整する形にした。
これも自身の現役時代の経験によるものから来ている。

『花田、今日のレースは夜だから、あんまり朝早くから動くと疲れるから、午前中はゆっくりしていいぞ。』
海外遠征で初めて夜のレースに出ることになった時、恩師の瀬古さんから言われた言葉だ。
例えば20時スタートのレースに出るとすると、朝練習をやって朝食。その後ゆっくりして昼食。そしてレース前に早めの夕食、もしくは間食となると、3食もお腹に入れた状態でレースに出ることになる。もちろん、時間と共に消化しているのだが、なんとなく身体が重いような気分にはなる。そういうこともあって夜のレースの際は、朝練習はせずにいつもより遅めに起きてから朝食。午前中に軽く動いて汗をかいて、少しお腹が減ったところで昼食。そのあとゆっくり過ごして、ウォーミングアップ時間から逆算して間食を摂るという流れで臨んでいた。
もちろんレースへの調整法は人それぞれのやり方があると思うので、いろいろと試してみて最適に方法を作ればよいと考えている。
今回のレースも、三者三様で過ごして、レースに備えてくれればよい。

10時からテクニカルミーティングがあり、招待を含めたエリート選手が集まった。
コースの説明やペースメイカーの紹介の後、選手たちにゼッケンが配られた。
自分の名前がゼッケンに入るレースが増えたのはいつの頃からだろうか。私が現役時代は公式戦ではまだなかったように思う。
自分の名前が入っていると、特別感があって選手たちのモチベーションも上がるかもしれない。
慣れない海外レースだが、今持てる力を出し切ってほしいものだ。