早稲田から箱根へ、そして世界へー初の海外遠征へ④
2023年9月3日
昨夜はレースを終えてホテルに帰ってきたのは20時半過ぎ。シャワーを浴びて少し落ち着いたところで、ホテルのロビーで選手たちと待ち合わせて食事に出かけた。
食事を終えて解散した後、今回のレースをコーディネートしてくださったエージェントの方と二人で少し飲んでから帰ったので、部屋に戻った時にはすでに0時を回っていた。
8時半頃に朝食会場に行くと、山口がレースで優勝したエチオピア選手と一緒のテーブルで食事をしていた。
『おはよう。昨日はあの後、大丈夫だった?』
山口はレース後、内臓のダメージが大きかったようで、私たちとは食事に出かけず、ホテルで休んでいた。
『はい、部屋で休んだら良くなりました。今朝も走りました!』
選手たちには、今朝は各自の時間で起きて、特に身体に異常がなければ、午後からのロングフライトの前に少し長めに走っておくようにと伝えていた。
データ共有している練習実績を見ると、山口は16kmを走ったようだった。
山口は渡航の疲れなどもあって、レース前に蕁麻疹が出るなどあまり調子が良くなかった。
レース中も一時は石塚、伊藤に20秒近く離された場面もあったようだが、後半追い上げて日本人トップの8位でゴールに飛び込んできた。
3月の香港遠征、そして4月から7月までのトラックシーズンで多くのレース経験を積んだことで、たくましくなってきたように感じる。
『もっと練習を積んで5000mで12分台を出したいです!』
ただの憧れではなく、絶対に達成してやる!という思いがその口ぶりからも感じられた。
トラックシーズン中は、世界のトップ選手がやっているようなメニューにもチャレンジして、実際にやり切ったこともあって、そのポテンシャルの高さを感じた。
来年のトラックシーズンでは、まずは学生記録(竹澤OBが持つ5000m13分19秒00)をクリアしたいものだ。
朝食会場には石塚と伊藤も二人で食事をしていて、レース後の感想を聞いたが、全く満足はしていなかった。山口と同じく、それぞれが今後の課題を語っていて、以前に比べて目線が上がったように感じる。間違いなく収穫はあった遠征になったと思う。(終わり)