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銀河鉄道に乗って。 宮沢賢治先生と岩手について。
こんにちは。
雨にも負けず、風にも負けず・・・、で有名な宮沢賢治先生。
子供の頃から馴染みのある先生について、もっと理解を深めねばと思い、予定を立て、岩手県へ。
東北新幹線に揺られ、道中に銀河鉄道の夜を読みました。電車の無機質な空間が、一変に彩られ、車窓に銀河が浮かぶほどの描写の美しさ。名作中の名作です。
盛岡に着くと、あいにくの雨でした。風が強く、滴る雨にて靴が濡れてしまいましたが、心地よい気分です。
さて、街を歩きますと、色々な場所に宮沢賢治先生の名残があります。街に愛させた文豪ですねえ。
それから、光原社へ。光原社は、『注文の多い料理店』を世界に送り出した出版社です。そのあたりも、記事にしたいと思います。
光原社で、深入り珈琲を飲み、館内を散歩し、宮沢賢治先生の直筆の原稿を見たり、と優雅なひとときを過ごしました。原稿は流れるような字を書かれまして、あれ字は上手くないなあ、なんて思っていました。しかし、それは誤りでして、就職の際に書かれた履歴書の文字は気品と厳格に満ち、とても上手な字でした。履歴書が展示されているなんて、愛読者にとっては僥倖なことでしょうが、亡き先生からしますと、さぞ恥ずかしいのもでしょう。
陶器やアンティーク雑貨などの販売もありまして、素晴らしいお店です。
翌日、天気が回復し、風光明媚な岩手を堪能しました。
雪が残る岩手山、河川敷には桜が満開。中々見れない、秀逸な情景です。
レンタカーに乗り、浄土ヶ浜へ。
岩手の自然を堪能でき、道が広く沿道も整備され、且つ、通行量がそこまで多くはない。これほど走りやすい道は、稀有だと感じました。初夏に、バイクで走るとさぞ心地よいでしょうね。
浄土ヶ浜。
浄土ヶ浜の脇にも、宮沢賢治先生の詩碑がありました。
うるわしの 海のビロード 昆布らは 寂光のはまに 敷かれひかりぬ
浄土ヶ浜の由来は、浄土のような浜と感銘を受け、名付けられたのが一般的です。その浜を、『寂光のはま』とかけておられるのが、先生らしい。
現に、浄土ヶ浜は美しく、浅瀬には昆布がたくさんありました。
岩手のあちこちに、詩碑、歌碑、文学碑が点在していますので、全てを回り切れませんでした。又、訪れたくなるところです。
あ、雨にも負けず・・・の手拭いを買おうと思っていて、買い忘れましたので、又必ず行きます。
文豪、永遠に。
花子出版 倉岡
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