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降ってくる情報だけ選ぶと、見知らぬ終点で降ろされる
履修登録の時期になりました。
卒業単位に換算されるか、抽選か否か、F率はどれくらいか、レポートか筆記試験か、出席はあるか、面白そうな授業か…などなど
案外1つの授業を取るか否かを決めるには、その授業についての様々な情報を集める必要があります。
私も例外ではなく、せっせとパソコンのウインドウを行ったり来たりして情報収集をしていると、大学の友人から2ヶ月ぶりくらいにLINEが入りました。
やはり履修に関することで、「卒業のためには▲▲を取らないとダメなの?」「□□の授業ってF率低い?」「●●の抽選当たったけどやっぱいらない、履中(履修中止)したらいいかな?」
1問答えるとまた1問質問されるのですが、なんで私に聞くんだろうと思います。
もう一つあります。メルカリで使い終わった教科書を出品したのですが、コメントがつきました。値引き交渉かな?と見てみると
「〇〇の授業は、先生が違ってもこの教科書ですか?」
なんで顔も知らない私に聞くんですか?自分の授業がどの教科書を使うかも分からないのでしょうか?
友人の質問も、メルカリの質問も全部調べたら答えが出てくるのです。
履修要項を見れば、どの分野が何単位必要かわかるし、大学がネットでF率を公表しています。シラバス(授業概要)を見れば使う教科書が書かれています。大学の制度なのですから、私に聞くより大学の情報を見る方が確実です。
敷かれたレールを歩いている生き方は、自分から何かを求める機会がほとんどありません。
そのレールを歩いていれば、適切な時期に先生や親が「勉強しなさい」と受験勉強をする時期を教えてくれて、キャリアセンターが「そろそろ就活ですよ」と就活のノウハウとか今すべきことを教えてくれます。
聞こえてくるスピーカーの声に従っていれば、そのレールを歩み続けることができます。
そのレールの目的地が、どこに向かっているのかも知らないのに。考えたこともないかもしれません。
スピーカーが流してくれる情報を受け取るなと言いたいのではなく、それしか受け取らない、自分から求めにいかないことが問題だなと思うのです。
スピーカーの流す情報が全てだと思い込み、それが自分の進みたい道だと錯覚する。
もし私が「それは卒業に関係ないよ!」とか適当なことを言ったら、友人はどうするのでしょうか。(もちろん正しい情報を教えましたが)
ただ情報が降ってくるのを待って、降ってきた情報だけを拾う。ひどい間違いかもしれないのに、自分で他の情報を探しにいかないから気づかないし、唯一持っている情報だから使うしかありません。
(終点がどこか分りませんが)レールの用意してくれた終点が、自分に合わないとか、幸せにしてくれないと気づいても、誰も助けてくれません。
自分で探しにいくのを放棄し、スピーカから流れてくる情報だけを「なるほどなるほど、了解!」と受けとっていては、気づいたら見知らぬ駅で降ろされているかもしれない、、と思った次第です。
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