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創作

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#創作大賞2024

ごめんね、ありがとう。

ごめんね、ありがとう。

 店内は薄暗く、淀んだ空気が流れている。鬱蒼とした自分には居心地が良い。コープスリバイバーを片手に、須藤明は目に涙を、口に笑みを浮かべていた。
「隣、空いてる?」
話しかけてきた美女もどこか、陰があった。どうぞ、気が付いたらそう言っていた。
「カミカゼを」

 しばらく静かに飲んでいたがふと隣を見た。見れば見るほど美しい。しかしどこか、元恋人の面影を感じた。似ている。そう考え、はたと思い直す。

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私が死ねる時

私が死ねる時

 作家という職業を舐めてはいけない。そう痛感する。白い紙の前でお気に入りのペンでも握れば何とか書けるのではないか、そんな淡い期待が叶うのならばこんなにも簡単なことはない。何が書けるのか、何が書きたいのか、何を書けば良いのか、さっぱり分からない。

 ところがどうして、書きたいのだ。向いていない、出来ないと何度も考えるのに、気が付いたら書こうとしている自分がいる。何故だか分からない。どうしようもなく

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うつと生きる

うつと生きる

 2021年、私は相変わらずうつの真っ只中だった。
 15歳。中学生の時から、うつだった。

 身体中が重い。両手足首に鉛がくくりつけられている様だった。全身がだるくて、身体を縦にしていられない。そして四六時中、眠い。

 高校生の頃から、ろくに学校に通うことが出来なかった。勉強が好きで進学校に通っていたのに、文字を追う集中力も無くなり勉強は全く出来なかった。通学で使う電車に飛び降りないようにする

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自己をコントロールする方法は、知っておいたほうが良い。

自己をコントロールする方法は、知っておいたほうが良い。

 ある日、私は機嫌が悪かった。起きたら家に知らない人がいた。電気工事士とでもいうのだろうか、二人の男性だ。そんな人が来るなど、聞いていなかった。
 悪いことに、同居人は全員出払うという。年頃の娘を知らない男たちと残すことに、躊躇してほしかった。

 気分だか機嫌だか知らないが、とにかく調子が悪かった。寝起きのスエット姿で憮然としていた。髪もぼさぼさだっただろう。勿論、化粧なんてしているわけもない。

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治るのが困難、とは、治らない、ではない。

治るのが困難、とは、治らない、ではない。

 朝、起きようとした途端、身体の異常に気付く。脚が、重い。何か重い棒が身体についている。脚ではなく、いうことを聞かない棒だ。

「久しぶりだな」

思わず、声が出た。少しかすれた、喉の奥に引っ掛かりがあるような声だ。

 肩も首も、何もかもが痛い。腕を回したり、首を回したりして、少しでも痛みや重みを、軽くしようとする。さほど変わらない。足の裏も痛い。恐らくこれは、身体の疲れだ。記憶にある、精神由来

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オリジナル作品「青春の決意」

オリジナル作品「青春の決意」

 春爛漫。そんな言葉がよく似合う。桜の花びらが舞う正門。新しい制服を着た生徒たちがたくさんいる。

 加藤愛は、中学入学のタイミングで丁度、引っ越してきた。知らぬ者たちばかりの入学式。これを機に、自分の嫌なことはしない、そう決めてきた。陰口などは、最も嫌いな行為だ。絶対にしてやるものか。

 「明日から早速授業だから。忘れ物無いようにねー」

担任の間延びした声を聞きながら、立ち上がる。もうすでに

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