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席を譲ったら、チョコをもらった

電車に乗った。
席が空いていなかった。
駅に着いて何人か降りた。
4人掛けのボックス席が空いた。
そこに座った。

大きめの駅に着いた。
電車の中にいた大半の人がいなくなった。
2人掛けの席も空いたけれど、まあいいかとそのまま座っていた。

いくつかの駅を通過したところで「ここ空いていますか?」と、3人組が聞いてきた。
周りを見ると、2人掛けはいっぱい空いているけれど、4人掛けは空いていなかった。
「はい」と答えたけれど、私が移動すればいいじゃんと思った。3人組にとって私は邪魔だし、私だって知らない3人と向かい合って座りたくない。他の席が埋まっているのであれば仕方ないが、空いている席があるのだから。
だから、「私あっち行きますね」と言った。「いいですよ、座っててください」と言われたが、荷物を持って移動した。
そうした方が誰にとってもいい。そう思ったからだ。

ちょっと離れた席に移動し、何駅か過ぎたときに、3人組のうちの1人が席を立った。私の方に歩いてきた。
「さっきはありがとうございました、これよかったら。ドイツのチョコです」

嬉しかった。

私としては席を譲ったという認識はあまりなく、誰にとってもメリットのある行動をしただけだ。むしろ4人掛けボックス席にずっと1人で居座るという、自己中に思われそうな状況から、私を動かしてくれて感謝していたくらいだ。
でも彼女らは私の行動に感謝してくれて、お礼としてチョコをくれた。
人の役に立てたんだなあと、嬉しかった。

この写真は、車内にほとんど誰もいなくなったときに撮った写真。

チョコはありがたくいただいた。美味しかったです!

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