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卵、戻しました。

タイトル通り、卵、戻しました。
3月、コロナ禍がまだギリギリ、を保っていたころ。
緊急事態宣言前、ギリギリに採卵した卵ちゃん。
受精卵になり、ほぼ2か月間、冷凍保存されていた受精卵ちゃんを(9f5)というランクらしい。この数字?記号?の見方はいまだにわかっていない…苦笑

この間、戻しました。
くしくも、緊急事態宣言が明けた時。
卵を戻す、と決断した時は、まだコロナ禍は続いていて、このまま収束するのか分からない中だったけれど、この生理をのがすと、また1か月先になる、という思いから、戻す決意をしていた。

タイミング的には、どんぴしゃだったかな…。
最初、戻す、と決めてクリニックに行ったときは、普段の混雑が嘘みたいにガラガラで、あ、私、ごめんなさい、もう妊活再開しようなんて思って、ごめんなさい、なんて、とつぜん悪いことをしているような気がしていたが。

卵を戻すために、行ったクリニックは、診療時間を絞っているせいか、いつも通りの混雑っぷり。あ、みんな同じこと考えるんだな、って安心するのは、多数決に弱い、日本人的発想か。

移植自体は、短時間。
でも、オペ室に入るのね。
オペ室に入る経験なんて、健康体で育ってきた手前ほとんどなくて、採卵のときも、貴重な体験だなぁと思ったけれど、今回も。
いわゆる、産婦人科の、足をがばっと開かれる椅子に(あれです、あれ)座って、足をバンドで拘束される。移植手術中に、足が急に閉じられないようにの対策なんだろうけど、ちょっと、ハードボイルドでドキドキ。

そして、移植が始まると、エコーで卵が入っていくところが見える。アラームかけてちゃんと定期的に摂取&貼り付けていた薬のおかげで、子宮はふかふか、らしい。ベスポジ、と言われる場所に、受精卵が注入。麻酔ももちろんないし、痛みもなく。あっという間、10分もなかったんじゃないかなぁ。あっという間に、凍結されていた卵ちゃんは、私の子宮に移植されたわけです。

これから、1週間後。たったそれだけの時間で、この移植が、成功か、失敗か、わかる。「肺移植、確率」なんて、今更検索してみたりして、結構大変な思いをしたつもりだし、金額も目が飛び出るくらい高かったけれど、成功する確率はそれでも、決して高くない。1回、2回くらいだったらふわっとごまかして、なんとかなりそうな金額も、4、5回となると…ボディーブローのように効いてくることは間違いない。

豊かさってなんだろう。
結婚すれば当たり前のように、子供を持つものだと思っていたけれど。
案外、それが難しい、のだ。
子供をもつために、100万単位のお金がかかる。
そこに、保険の手助けはなく、中途半端に高い年収が、助成金の対象からも漏らす。すべて、自己負担。今週金曜日に閣議決定される、少子化大綱は、何か前向きに変えてくれるのだろうか。

豊かさって、なんだろう。本当に。
お金にきりきりせず、妊活ができる私の豊かさと、お金にきりきりしながらも、自然妊娠できる夫婦と。どちらが、豊か?

豊かさ、って、非常に独善的で、危険な指標だなぁと思うのです。

さて、この肺移植、どうなるか。
どんな結果になっても、ちゃんと、報告します。たぶん。うん、たぶん!

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