見出し画像

ルカによる福音書*聖母の被昇天

(そこで、マリアは言った。)

わたしの魂は主をあがめ、
わたしの霊は救い主である
神を喜びたたえます。

身分の低い、
この主のはしためにも
目を留めてくださったからです。

今から後、いつの世の人も
わたしを幸いな者と言うでしょう、
力ある方が、
わたしに偉大なことをなさいましたから。

その御名は尊く、
その憐れみは代々に限りなく、
主を畏れる者に及びます。

主はその腕で力を振るい、
思い上がる者を打ち散らし、

権力ある者をその座から引き降ろし、
身分の低い者を高く上げ、

飢えた人を良い物で満たし、
富める者を空腹のまま追い返されます。

---------------
ルカによる福音 1.46-53
聖母の被昇天 祭日 福音朗読
---------------
長崎大司教区 平和推進委員会
8月15日 ロザリオの意向
『大戦で犠牲となった方々のために』
---------------

今年、聖母の被昇天の祭日を祝う「聖書と典礼」の表紙は、いま戦禍の中にあるウクライナの首都、キーウにある「聖ソフィア教会」のマリア様でした。

77年前、浦上教会ではこの祭日を前に、神様に罪を告白し、赦しをいただく「ゆるしの秘跡」を受けるために集まっていた多くの信徒の方々、そして司祭の方々が、祈りのなかで原爆の犠牲になりました。

今日の被昇天のお祝いを、どれだけ心待ちにしていらっしゃったでしょう。

そしてかろうじて生き残った信徒の方々は、すべてが瓦礫になった教会を、どんな思いで見ていたのでしょう。

きっと、自分の傷の痛みを超える、心の痛みを感じておられたのではないでしょうか。

今年の夏は、普段当たり前のように教会で祈り、ミサに与れることのお恵みの大きさを改めて感じています。

かつては長崎の神学校や修道院で受け継がれてきた、手編みのロザリオ「長崎編み」。伝統を受け継いでいけるよう、ひと目ひと目、祈りを込めて編み続けたいと思います。