クルド人の抵抗。入管法改正とクルド人難民認定。
クルド人が起こした大乱闘。日本の出来事とは思えない映像だ。ただ、恐れるだけではなく、紐解いていくと彼らの行動も少しは理解できる。
先日行われた入管法改正。これが引き金になっていることは言うまでもない。難民申請が2回までとされ、申請中でも強制送還が可能となった。会見をしたクルド人は2歳で来日。大学を出て成人している。トルコ語は話せない。こうなると、もう日本人だ。
不思議に思わないだろうか。2歳で来日して、成人した現在まで日本に滞在していることを。彼らはずっと難民申請を繰り返し、審査を延長して今に至るのだ。1回の審査にも数年かかる。この点は日本の入管制度の責任と言わざるを得ない。
日本はトルコと友好関係にあった。クルド人を難民認定することは、トルコ政府の迫害を認めることになるので、政治上難しかった。だから日本政府はクルド人に難民認定を与えられなかった背景がある。
過ぎてしまったことは仕方がない。日本はこの長い年月を日本で過ごしたクルド人を、強制送還すべきか否かで考えると、否である。これから受け入れる難民の話ではない。20年ほど日本で問題も起こさず生活してきた彼らの話だ。
移民、難民、既に在日の人々、これから入国してくる人々、犯罪者。全て別に考えるべきだ。
今回の騒動も、なぜクルド人がトルコ大使館で大乱闘となったかも考慮してほしい。クルド人が日本人に訴えたかったのは、迫害したトルコ政府が彼らの敵だということだ。それは難民認定しない日本政府への訴えだったのかもしれない。
平和な日本では、この暴力行為は受け入れられないが、日本人に向けたものではなかったことは理解しておきたい。
Twitterでは「日本の法には従わない」などと挑発するクルド人もいる。実際に近隣住民に迷惑行為を行っているクルド人もいるようだ。日本の法に従わない人々に対しては厳しく対処すべきだろう。その一方で、20年もの間、普通に生活していただけの彼らへは別の道を用意してあげてほしいと思う。