見出し画像

文学フリマ京都8に出店した記録


2024/1/14  文学フリマ京都8にサークル『花と春雷』として出店しました。私にとっては今回が初めてのリアルイベントで、緊張もありつつ、準備に走り回りつつ、めちゃくちゃ楽しかったです。
忘れないうちに、参加前後の出来事や感想などを書き留めておこうと思います。




出店を決めた日のこと

「文学フリマに出よう!」と決めたのは本当に突然でした。なんとなく興味はあったし、いつか出たいとは思っていたのですが、イベントには行ったことがなかったので、いきなりサークル参加はハードルが高くて。

なのに(仕事中に)突然出てみようと思いつき、気づいたら自分の中で確定事項になっていました。思いついたことはすぐにやってみたくなる性分。
出たいと思ったのが9月の中旬?くらいだったので、申し込みを受け付けている文フリ京都8に出ることに。無事に先着枠のなかに入れたので、抽選無しで出店が決定。間に合ってよかった〜。

友人に売り子を頼んでみたら快諾してくれたので、追加椅子も申し込みました。正直一人で参加するのはめちゃくちゃ不安だったので助かりました。いつも付き合ってくれてありがとう。

申し込むときにはサークル名が必要だった気がします。参加はマジで思いつきだったので、どうしようかなあと思って、勘で『花と春雷』にしました。花は私が好きなモチーフ、春雷は米津玄師の『春雷』からもらいました。
私は米津玄師が好きでライブにも2回参加したんですけど、1番好きな曲が『春雷』です。YouTubeにも公式MVが上がっているので、ぜひ聞いてみてください。


頒布する本を決める

じゃあ何を頒布するんだって話ですよ。私はもともと1冊本を刷ったことがあって、それが『行軍短編』です。在庫はありませんが、印刷用のデータが揃っていたので、既刊として頒布することにしました。これが後々大変なことになり、自分の首を絞めることになります。

『行軍短編』何回みても表紙デザインが良すぎる。

そして「どうせなら新刊として新しい本も刷ろう!」と決めたはいいものの、申し込みから当日まで3ヶ月半ほど。私は筆が遅めなので、新しい本を書くのはたぶん間に合わない。というか印刷のスケジュールを考えるとかなりキツイ。ということでWebでも公開していなかった作品を改稿して、本にしようと決めました。決めたつもりでした。

まあ欲が出たよね〜〜〜。

せっかくなら「新刊です!」って堂々と言いたいじゃん。気づいたら完全に新しい話を書くことになってて、これが後々自分の首を締めることになります(2回目)。ヒントは「仕事の繁忙期」です。


新刊を書く

私はガチガチにプロットを組んでから書き始める派なので、今回もまずはプロットを作り始めました。9月中旬に申し込んで、10月には本文を書き始めたいと思っていたので、プロットに当てられるのは大体10日くらいでした。

プロットを組むにあたり、とりあえず決めなきゃいけないことが多い。何ページの本にするか、サイズをどうするか、何円で頒布するか、印刷所はどこにするか──考えること多いな!?  まず何から決めます!?って感じ。これを同時平行で考えなくちゃいけない。

行軍短編が1,500円で頒布することが決まっていたので、もうちょっとお安めにして手に取りやすい価格にしたい。700円~800円くらい。文庫かハードカバーサイズかはかなり迷ったけど、前回と同じく文庫本でいくことに(予算の問題もあった)。予算から逆算して100ページの予定。

となれば100ページに収まるようにプロットを作らなければいけない。今回は男女(できれば女が優位のゆるい主従)を書きたい、くらいしか希望がなかったので、設定とか舞台を思いついた順に書き出していきました。マジで時間がなかったので、脳から絞り出すようにして書いていく。10日間はずっとプロットのことを考えていたと思う。
結局予定を少しすぎて、10月上旬くらいから本文執筆に入りました。

そして私は気づいた(というかもはや気づかないふりができなくなった)んですね。仕事が繁忙期に突入するということに。

私の仕事は11月~12月に年に1番の繁忙期が来ます。これは毎年のことなので完全にわかっていました。そう、執筆&印刷スケジュールにだだかぶりしているわけです。
職場では「恐ろしや……例の時期が来る……」みたいな話を毎日していましたが、内心「まあいけるやろ!」と思っていました。去年もなんだかんだ乗り切ったし。しかし10月下旬あたりから徐々にヤバさに気づき始めました。

仕事が終わらん。原稿も終わらん。何もかも終わんね〜〜〜!!

イベントに間に合わせるための最終締切は、確か12/25。しかも私は表紙デザインを依頼するので、背幅を確認するためにさらに早く書き終わっている必要がある。実質締切がもっと早いわけ。私の筆は遅いのに。

いやマジで終わらん。やばい。しかも予定では100ページの本を出すつもりが、書いてるうちにこれはどうも収まりそうにないと気がつく。しかし予算と締切があるのでうかつにページを増やせない。途中からずっと悲鳴を上げながら書いてた。

結局ページは決め打ちで124ページに。背幅を報告して表紙デザインをしてもらう。この時点では2/3しか書き終わっていませんでしたが、プロットは最初にガチガチに組んでいるので、「こういうストーリーです!」とあらすじを送りました。あとは色や雰囲気のイメージも伝えました。

そしてあがってきたデザインがこれ。

『アメリの足跡』優しい雰囲気に

表紙デザインできる人ってすごいな〜と思った。同時に、デザインが上がってきた以上新刊を落とせなくなった。
気合いで書き進め、初稿終了。推敲は5日くらい、校閲は2日で終わらせた。本当に時間がなかったのが心残り。あと1ヶ月は欲しかった。


既刊を落としかける

既刊である『行軍短編』はデータ一式揃っているし、再入稿なので、変更がなければデータを送る必要すらない。私は余裕をぶっこいて、ギリギリまで何も確認していませんでした。これが悲劇を起こすってわけですね。

印刷所に「前回とまったく同じ仕様でお願いします!」と連絡したところ、「前回使った紙は取り扱いが終了しています」とのお返事がありました。

なんて??????

ここで私は事態の深刻さに気付く。紙の厚さが変わるので、当然のように背幅が変わります。しかし先述したとおり、私は表紙デザインを外注しています。背幅に合わせて表紙データをいじることができない。

じゃあページ数を合わせにいくしかないのでは!?  背幅の調整のため、40ページ加筆が決まりました。締切5日前に。私は新刊ではなく既刊を落としかけました。そんなことある?


出店準備が終わらない

なんとか締切にも間に合って、年末年始に突入。文フリは1/14なので、そろそろ持っていくものの準備とかしないとな〜も思っていましたが、何も進めることなく年始を迎えました。

そろそろ本当にヤバくない?と思い始めたのが5日あたり。なんでもっと早く準備を始めなかったんだろう。マジで何も揃えていなかったので、とりあえずサークル布を買いに手芸店に走りました。

細かい道具は友人が持ってきてくれることになったので、私はPOPスタンドや値札などの道具を揃えました。ダイソーに5回くらい行った。大抵のものはダイソーにあるので。

家にあるデスクがたまたまサークルの机とほぼ同じ大きさなので、配置シミュレーションなどもしつつ、ギリギリ滑り込みで準備完了。前日まで必死にやってた。

お品書きも3回くらいマイナーチェンジをして、完成しました。

デザインセンス皆無の中、なんとか完成



文学フリマ当日

朝は早めに起きて、友人と駅で待ち合わせ。上手く合流できなかったのでホームで落ち合って京都へ。

会場のみやこめっせ、すぐそこに見えてるのにめちゃくちゃ距離がある。なかなか入口までたどり着けない。でもサークル出店者らしき人がたくさん歩いていたので、流れについて行くだけでたどり着けました。

中には並ばずに入れたので、すぐに設営を始めました。20分くらいあれば終わるだろ!と思っていたら、割とめいいっぱい時間を使ってしまった。ちゃんと早めに来ておいてよかった……。

設営完了!  本当にギリギリだった

11時にスタートしてからは本当にあっという間でした。正直、時間を持て余すんじゃないかと思っていましたが、時の流れが早すぎてびっくりしました。秒で過ぎていく。友人が一緒に出てくれたということも大きいかもしれない。

気づいたらお昼時。友人にスペースを見てもらっている間に、スタバに走ってサンドウィッチとブラウニーを入手。めちゃくちゃ混んでた。そりゃそう。サンドウィッチは美味しかったと思うけど、あまり味わう余裕がなくて栄養補給って感じだった。

今回は買いに来てくれるような身内が全然いない中での参加でしたが、ありがたいことに私の本を手に取ってくださる方がいて、本当に嬉しかったです。
買ってくださった方に話しかけたいけど、緊張して「ありがとうございます!」しか言えなかった。せめて愛想良くと思っていたんですけど、大丈夫だったかちょっと不安。

既刊は307ページで1,500円という、かなり強気な価格設定でしたが、かなり早い段階で在庫がなくなってしまい、見本誌を回収して売りました。あと私物も売っちゃった。私の分一冊なくなってウケる。もっと刷ればよかったな。

友人の本も売れるたびに嬉しい。私も一冊買わせてもらいました。表紙がキラキラで可愛いんですよ。日記本なのでたまに私が登場しているんですが、トーストのイラストで擬人化されていました。柔らかそう。

友人と交代で本を買いに出歩いたりもしました。とにかく欲しい本が多すぎて、良さそうなものを見つけるたびに買ってしまった。財布の紐が消えてた。私の本が売れるたびに「これで本が買えるぞ!」と思いました。経済の活性化ですね。

あれもこれも欲しいと思いつつ、あまり買いすぎると持ち帰れないので自重。友人の本と合わせて10冊お迎えしました。感想はこれから書いていく予定です。

文フリ撤収後は、友人と風月に行きました。お好み焼き美味しい!   1年ぶりくらいに風月のお好み焼き食べれてるんるんでした。

いかぶた玉  ソースが甘めで美味しい


まとめ

仕事の繁忙期と重なってやや地獄を見ましたが、無事に本が出せてよかったです。次はスケジュールを鑑みるということを覚えましょうね。

今度は9月の文フリ大阪に出る予定。新刊も出したいので、今プロット作業をしています。今度こそ余裕を持って入稿できるように頑張ります。

それにしても文フリ京都、楽しかったなあ〜〜〜!  とてもいい思い出になりました。

いいなと思ったら応援しよう!