ため息を 言葉にしてみよう 〜優しい手〜
しなやかに力強くギターの弦にふれる指に見惚れ、「はっ!」と我に返ること何回か。田島貴男「ひとりソウルツアー2023」新潟@ジョイアミーアでのことです。
ツアータイトルのとおり最初から最後までステージには「一人」だけ。だから田島さんはずっとギターを弾いているのです。
目の前の「優しい手」の先に 未来はある かならず
そう心強く思えたライブだった。うん、絶対にある。
「ジョイアミーア」での「ひとりソウル」が好きだ。
田島さん、ちょいちょい「なんかヘンだなぁ」と。無理もない。ツアー5本目となる会場にはラタンチェアが並べられ、我々は最初から着席。スタンディングライブと同じにコーレス、クラップだってありますが、「待ってました!」とアンコールで勢いよく立ち上がった人もいたでしょう。思い浮かべただけでもソワソワしちゃうセットリストですからね。
ジョイアミーアはイベントやライブ会場としても使われる多目的ホールがあり、初めて行ったのは友人の結婚式2次会でした。世の中が少し落ち着いた頃には、以前開催していた「Live Hall GOLDENPIGS」でのスタンディングに戻るのかな、と思っていましたが。
ここの音響も好きです。マイベスポジは壁側席で程よくスピーカーの近く。「優しい手」が見えるかどうかも考慮して。ただし最前列はなし。近過ぎてそれはムリ。
フロアをつたい響いてくる振動を足裏でキャッチ。同様に椅子の座面や背もたれからも体内へ流れ込んでくる「うねり」を感じます。これ、着席だからこその体感なんでしょう。頭上のスピーカーからは音が降ってきます。叩きつけるほどの豪雨もあれば優しい雨に撫でられてみたり。
田島さんの音楽を体の隅々にまでパンパンに詰め込んで、ふわふわとした心地で帰宅しました。外観イメージはマシュマロマン(Stay Puft Marshmallow Man)。見掛け倒しのラスボスはたっぷりの砂糖でできています。調子に乗って少々強気である。職場での堂々巡りの「あーだこーだ」や母の小言なんかも蹴散らしてやったぜ。