「我の」なのに、みんなに「お茶の木さま」と親しまれてきた『茶ノ木神社』神社紹介#10
おはようございます。華です。
私も暮らす町の上空には曇り空が広がっています。
ただ、そこを支配しているのは重苦しい鉛色の雲ではありません。薄い薄い藤色の空をバックに、厚みを見せるライトグレーの雲たちが集会場目指して三々五々集まっていっているような、そんな光景。
良いもんですね、明るい曇り空の朝を迎えるのも。
ただ、お天気は間違いなく下り坂のよう。今日、明日とも雨予報。
週の真ん中水曜日。皆さまが体調を崩すことなく、笑顔で一日過ごされますように。
さて、では早速、週一神社紹介へと参りたいと思います。
例の通り、日本橋七福神めぐり公式サイト(https://www.nihonbashi-shichifukujin.gr.jp/)から拝借した画像を添付します。
茶ノ木神社を紫の四角で囲いました。
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今回が日本橋七福神巡りの最終回。
いつもサンタさんのような大きな布袋を背負われている布袋尊をお祀りする『茶ノ木神社』のご紹介です。
この神社は、とても珍しい経緯で「みんなの神社」となっていったようです。
徳川時代、十八万石の城主・堀田家のお殿様が「我の」として屋敷の敷地内に建てた稲荷神社だったそう。年に一度だけ開門、村人の参拝を許しておられたらしいのです。社の周りがお茶の木でぐるりと囲まれていて、村の人々は「お茶の木さま」という愛称で親しまれていたとか。
いつから「我の」が「みんなの」になったのか定かではないよう。
商売繁盛、無病息災がご利益の布袋様が祀られていますが、もう一つ、「火伏せ」についてのご利益もあると崇められているとのこと。
火伏せといえばカグツチ。生まれて間もなく、父に首を斬り落とされた男神です。
火で包まれた状態で生まれたカグツチ。当然のことながら、母・イザナミは出産の際、ひどい火傷を負って床に臥せます。瀕死の状態でありながらも、体からその後も神々を生み続けたイザナミでしたが、とうとう息を引き取りました。
妻を心から愛していたイザナギは、「お前(=カグツチ)を生んだせいで」と怒り狂い、自分の子であるカグツチの首を斬り落としてしまうのでした。
ご祭神に上げられているのかなと思ったのですが、調べてみたところ、茶ノ木神社に祀られている神さまは一柱。稲に宿る神さま「宇迦之御魂神」だけのようです。
布袋尊の名も乗っていなかったのでちょっと不思議に思ったのですが、どうやら布袋尊をお迎えしたのは、比較的最近、昭和60年のことらしい。
だから早計に「ご祭神」には上げづらいのかもしれませんね。
地下鉄の開通工事の影響などで、神社存続のための苦労がとても大きかったようです。有志の方々の熱く強い思いが結集し、今の茶ノ木神社があるのですね。
素晴らしいお話を目にすることが出来ました。
茶ノ木神社。ぜひ、その目で
≪日本橋七福神≫
①水天宮……弁財天
②松島神社……大黒天
③末廣神社……毘沙門天
④笠間稲荷神社……寿老神
⑤椙森神社……恵比寿
※寶田恵比寿神社……恵比寿
⑥小網神社……福禄寿
⑦茶ノ木神社……布袋尊
【茶ノ木神社】
<所在地>
東京都中央区日本橋人形町1-12-10
<ご祭神>
宇迦之御魂神(稲に宿る神)
では、今回はこれにて。
最後までお読みくださり、本当にどうもありがとうございました。