【Mimosa ミモザ】世界各国で、春の訪れを告げる花。
春の陽だまりのように黄色くてふわふわした印象がかわいらしい花、ミモザ。ほのかに甘く優しい香りも楽しめます。桜より一足先に春の訪れを告げてくれるお花です。
【ミモザの本当の名前】
突然ですが、「ミモザ」という植物は存在しません。ミモザの正式名称は、「○○アカシア」といいます。(種類がいっぱいあります。銀葉アカシア、パールアカシアなど。)
アカシアは、マメ科 アカシア属の植物。主にオーストラリアやアフリカなどの南半球に多く分布しています。一年間、ほとんど雨の降らない乾燥地に生えているのですね。
では、ここで本題!
「ミモザ」という呼び名はどこから来たのでしょうか?
実は、「Mimosa」の学名をもつ植物があります。それはオジギソウ(Mimosa pudica)です。オジギソウは、マメ科 オジギソウ属の植物。花がポンポンしているところが似ていますが、色はピンク色です。
黄色い花を咲かせるアカシアがヨーロッパに持ち込まれたとき、「これはオジギソウ(ミモザ)に似ているアカシアだな」という理由で、「ミモザアカシア」と呼ばれるようになりました。
それがいつしか「ミモザ」と略して呼ばれるようになり、もう黄色い花のアレはミモザ!!ってことになってしまったのです。とてもややこしい…。
【ミモザとオーストラリア】
ミモザが国花となっている国があります。それは、オーストラリア!
フランスなどのイメージが強いかもしれませんが、原産地はオーストラリアのため「ゴールデン・ワルト」と呼ばれ、春を告げる花として愛されています。オーストラリアの国章にも描かれていますよ。黄色い花を咲かせるアカシア類は、日本の桜のようなものなのかもしれませんね。
ワトルは木材としても優秀で、古く先住民であるアボリジニのブーメランや槍、楽器や装飾などにも使用されたのだとか。今でも高品質の家具やベニヤ板となったりと活用されているそうですよ。
【ミモザの香り】
ミモザに香りがあるのはご存知ですか?
花に顔を近づけると、優しい香りがほのかにします。咲き始めが一番強く、だんだん鮮やかな花の色と共に褪せるのが特徴です。特に、銀葉アカシアの香りが◎
ミモザの香りは人気が高く、精油や香水としても使われます。心を落ち着かせ、安心感を与えてくれる効果があるのだとか。
【ミモザの花言葉】
ミモザには、さまざまな花言葉がありますが「秘密の恋」「感謝」など、ポジティブな印象を与える花言葉を多くもっています。この花言葉の由来は諸説ありますが、代表的なものをご紹介します。
--【秘密の恋】--
古来よりネイティブインディアンの世界では、若いインディアンの男性が女性に愛の告白をする時、ミモザの花を贈ったのだとか。女性がそれを無言で受け取ったら男性の思いを受け入れたという話が由来だそう!
--【感謝】--
イタリアでは、3月8日「国際女性デー(International Women’s Day)」に、男性が女性に日頃の感謝の気持ちを込めて、ミモザの花を贈る習慣があります。身近な女性、妻や恋人または自分の母親などにミモザの花を贈ります。この習慣が由来とされています。
ミモザをプレゼントする際は、お気に入りの花言葉を添えて贈るのもいいかもしれませんね♪
【ミモザのお手入れと飾り方】
ミモザの枝は固いので、園芸用のハサミやナイフを使うと切りやすいですよ。花器の高さに合わせて枝を切り、水に浸かる部分の葉と花はすべて落として飾りましょう。ドライになってもきれいな黄色が残るので、長く楽しめます。
世界中で、春を告げる花として愛されている花、ミモザ。
一年にわずかな期間しか出会えないのもまた魅力です!
【和名】房(フサ)アカシア
【学名】 Acacia dealbata
【科・属名】 マメ科・アカシア属
【英名】 Mimosa, Silver wattle
【原産地】 オーストラリア、アフリカ
【開花期】 2月~4月
【別名】 ミモザ
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