オランダは日本人にとって暮らしやすい国なのか考えてみた

オランダ生活も5年目になったので、オランダというのは日本人にとって暮らしやすい国なのかどうか、ということを少し考えてみました。

オランダは日本人にとってビザが取りやすく、ビジネスを始めるハードルも低いです。自宅をオフィス利用することもできるので、初期投資が抑えられるメリットもあります。
家族全員で海外移住したいと考えるときに、候補に挙がってくる国だと思います。

まずオランダの生活しやすい点としては、なんといっても「英語が通じる」ということです。英語が通じるというより、「英語で話すことを許される国」という表現が適しているかもしれません。ヨーロッパの国では比較的英語が通じる国は多いですが、暮らし始めて何年も経っているのにずっと英語を話していると、「いつまで英語で話すのだろう」と思われそうですし、自分自身もなんだか肩身の狭い感じがしてくるものですが、オランダではそういう雰囲気があまりありません。(もちろん、オランダ語を学び、話そうとする気持ちはとても大事です。)

次にオランダが暮らしやすいと思う点は、「比較的治安がよくて、とても綺麗」という点です。仕事柄、日本から来た日本人をオランダでアテンドする機会が多いのですが、皆さん言うのは、「怖い感じがしない」ということです。もちろん怖いエリアはあります。ここ来ちゃいけないエリアだったわ、という場所がありますが、そこへ行かなければよいだけで、通常の生活圏は安全です。我が家は空き巣に入られたこともありますが、それは日本でも同じぐらいの確立であることだと思います。近隣諸国へ旅行でいくと、ホームレスの方が座っていたりして、なんだか怖いと私も感じます。

やっぱりつらい、オランダ

とはいえ、個人的には生活しにくいと感じる点は多々あります。外国なので生活しづらい部分はあって仕方ないですし、ある程度は気にせず流すという能力は身に着けつつあるのですが、それでもやはり慣れない部分はあります。

まず、天気です。
夏にオランダに下見に来てオランダを気に入り、オランダへ移住を決め、3年経ってオランダの長すぎる冬に耐えられず他の国移住した友人がいます。
夏のオランダは最高です。暑くもなく、日も長く、ずっと外に座っていられそうな陽気。ただその季節は1年のうちの4ヶ月ぐらい。それ以外は、ほぼ曇り時々雨+強風。という天気が続きます。大げさではなく、毎日です。朝は暗く、夕方からもう暗く、日中も太陽はでないので暗い。そんなの慣れる、なんとかなる、という感じですが、これがなかなかメンタルに来ます。オランダではビタミンDの摂取は必須と言われていますが、身体のためだけでなく、冬季鬱が深刻なためです。太陽によってこんなにも気持ちが変わるのだということをオランダに来てひしひしと感じています。

そして次に、ごはんがおいしくないのに物価が高いことです。
外食をしても、高くておいしくない。ということで、我が家は外食といえば、焼き肉か中華か韓国料理が中心です。おいしいものを食べたくなったら、パリやイタリア、ベルギー、スペインへ出かけます。オランダ国内では我慢です。

最後に、国民性が日本人とかなり違うこと。これは差別的な意味ではなく、ヨーロッパと言っても国によってかなり国民性が異なります。私は以前南ヨーロッパに住んでいたので、陽気でオープンな人柄に慣れていて、オランダに来たときはびっくりしました。年配の女性がずんずん近寄ってくるので何事かと思ったら、「オランダは右側通行だから気を付けてね」と言われました。しかも、狭い歩道とかではないのです。広い公園のような道を歩いていて、特に迷惑をかけているわけでもなくて、もっと言うと我が家が左側にあるので家に入ろうと左へ進んだ途端に注意されてびっくり。親切に教えてくださっているのだとは思うのですが、その高圧的な雰囲気に子どもたちも固まっていました。

とは言っても、やはり安全で、綺麗で、特に公共交通機関はとっても清潔で、なんだかんだ5年間快適に暮らしているので、意外と暮らしやすいのかな?と最近は思ったりします。

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