全てがタイプだった沼男とタイプじゃないけど完璧彼氏だった男
前回までのnote、意外とたくさんの人に見ていただいているみたいで、本当にありがとうございます。こんなに空っぽで無個性な大学生の書いたものがいろんな人の目に触れるという気恥ずかしさと、それでも誰かが目に留めてくれたという嬉しさでいっぱいです。
最初の投稿をした時点で色々と書きたいことは考えてあったのですが、なんだかんだと忙しく過ごすうちに前回から1ヶ月近くも空いてしまいました。
飽き性かつ0-100思考の私、間隔がかなり空いてしまった時点でもうnoteをやめるか迷ったのですが、1ヶ月の間にいいねやコメントをいただいてニンマリしてしまい、いそいそと戻ってきた次第です。
全てがタイプだった男
さて、体が痛むくらい寒くなると、全てがタイプだった彼氏に別れを切り出されたことを思い出します。
給料日の翌日のことだったので、11月16日だったと思います。
本格的に冬が見えてきてただでさえもの寂しくなる季節なので、毎年振られた記念日だなあとしんみりしています。
彼とは同じ大学、同じ学部で出会いました。
初めての会話を今でも鮮明に覚えています。
「ハサミ使いますか?」
「あ、貸してほしいです」
同じゲームが好きだったことで仲良くなり、付き合うに至りました。
大学入学したての私は中学時代に1ヶ月だけ付き合った人がいる以外には恋愛経験がなく、好きな人に好きになってもらえて、しかも告白されて付き合えたということに有頂天になっていました。
彼は本当に全てがタイプでした。
というか、元々自分のタイプとかわからなかったのに、彼と出会ってから彼がタイプになってしまいました。
ぱっちり二重でくりっと大きいのに感情が見えない目、キリッとした眉毛、低く柔らかく響く声、サラサラでいつもばっちりセットされた髪、選ぶ服もアクセサリーも、たまーに笑ってくれるところも、全部タイプでした。
彼と別れてからも、ずっと彼に似た目と声、雰囲気の人を探しています。
彼とは生い立ちがそっくりで、なんとなく世界の捉え方や人生への思い(価値観?)も似ているような気がしました。
同性の親と折り合いが悪く、家にいるとちょっと気まずい。
年の離れた、あまり話すことのない弟がいる。
ずっと優等生をやってきた。1番にはなれない。
中学生くらいでオタク趣味にハマり、陰キャまっしぐら。
読書が大好きで、休み時間はずっと1人で本を読んでいるような生徒だった。
最近の若者には珍しくないけど、結婚願望とかないし早めに死にたい。
自殺願望とか希死念慮ってほどでもない。
別に毎日そこそこ楽しんでるし、自分が割と幸せな立場にいることもわかってる。
でもやっぱり生きていくこと自体が面倒くさいから、早く終わってほしいなと思ってる。
家庭環境と価値観がそっくりな彼と話すのは本当に気楽でした。
同じ学部にいるだけあって、授業のこと、興味のある分野のこともたくさん話しました。
彼を好きだった時間が、これまでの人生で1番幸せでした。
別れることは本当に悲しかったのですが、彼が露骨に冷めた態度をとるようになっていたので、ある程度覚悟もしていたし、諦めもつきました。
それでも、好きな人がいること、彼氏がいる状態に慣れてしまった私には、1人になるのがあまりに辛いことでした。
(ちょうど11月も後半、人肌恋しい季節というのもあり)
それで、彼と別れてほんの数週間後には別の人と付き合い始めました。
あまりにも完璧彼氏だった男
寂しさに耐えかねて始めたマッチングアプリで出会った彼は、ただただ普通の、穏やかそうな男子大学生という印象でした。
(もちろん異性を品評できる権利はないということを断っておきますが)
見た目も話した感じもメッセージのやりとりも、悪いわけでもないけど特に刺さるわけでもなく…
ただ、会話にほとんど違和感がなくて何時間でも楽しくおしゃべりできたことと、告白を断ることに猛烈な罪悪感と気まずさを感じたため、そのまま付き合ってみることにしました。
するとまあ驚くほど溺愛してくれる!
毎日毎日かわいい好きだよの嵐、デートの時は私の最寄りか家まで迎えに来てくれる、友達にも家族にも惚気てくれるし、極め付けに誕生日のお祝いは泣いて喜んでくれる…などなど。
本当に女の子にとって理想的な彼氏だったと思います。付き合って1年半経っても全くその溺愛はとどまることを知りませんでした。
だから、ある日突然電話で別れを切り出された時は心臓が止まるかと思うほど驚きました。
だって1週間前まで普通に仲良く遊んで、好き好き言い合って、ついさっきまでいつも通りバカップルみたいなLINEをしてたのに…
別れたいと言う理由は前の彼氏と同じでした。
嫌いになったわけじゃない。ただ好きとは思えなくなった。
あまりにも突然だったのと、その人とはきっと結婚するんだとまで思っていたのもあって、この時ばかりはごねました。
それでも彼の考えは変わらなかったし、私自身もごねても何も好転しないと薄々気付いていたので、泣く泣くお別れしました。
それ以来、この2人以上に好きになれる、尽くしてくれる人と出会える気がしなくて、1人でぬぼーっと過ごしています。
真逆のタイプの2人と付き合って気づいた恋愛観
まず、「付き合いたいタイプ」と「好きになるタイプ」が全然違うことに20歳を過ぎてから気がつきました。
私が自分のタイプだと思っていたのは「付き合いたいタイプ」でした。
よく笑いよく喋る、穏やかでポジティブで誰に対しても嫌な態度を取らない人。あと童顔で可愛らしい感じの人。
でもどタイプだった元彼も、それから好きになった人も、みんなそれにはあんまり当てはまらないわけです。
いつもローテンションで滅多に声を上げて笑わないし、ひねくれてるし、可愛い顔してるわけでもないし。
よく笑ってくれる人はすごく接しやすいと思うけど、あんまり笑ってくれない人を笑わせたくなってハマっていってしまう。
いつも優しい人のことはうっすら好きだけど、たまに気まぐれで優しくしてくれる人にはものすごく期待してしまう。
どう考えても幸せになれる気がしません。
第二に、嫉妬の感情も束縛したいという衝動もほとんどないこと。
正確に言えば、相手が私のことを好きでいてくれる限りは嫉妬も束縛もしないで済むことを知りました。
愛されている実感さえあれば別に相手が異性とサシ飲みに行こうが外泊しようが気にしないけど、そうじゃなければ異性と雑談しているだけでもモヤモヤする…
かなり少数派な感覚らしいですが、基本的には嫉妬を表に出さないし束縛も全くしないので、男性にとってはすこぶる付き合いやすい人間だろうと思っています。
第三に、別れを切り出されたら別れる以外に選択肢はない、どうしようもないんだということを痛感しました。
別れ話から巻き返した(?)カップルも身近にいますが、私にとってはごねて交際関係を続けてもらうことには何の意味もありませんでした。
私は私のことを好きでいてくれる、付き合いたいと思ってくれている相手と何のわだかまりもなく楽しく付き合っていたいのであって、私のことを好きじゃなくなった上に別れたいと思われながら関係だけが続いても、それはお互い望んでいることではないのですぐに破綻するんだろうと思います。
別れたい、もう恋人として扱えないと思われた時点で、もう二度と元の関係には戻れない。
人生で1番好きだった人との別れを二つ返事で受け入れたのも、結婚しようねと言い合っていた人からの唐突な別れ話に対してごねることを5分でやめたのも、これで別れないことになったとて…という思いがあったからです。
別れ話でごねない、これも男性にとっては都合がよかろうと思います。
他にもこの2回の恋愛を通して気付いたことがいくつもあるのですが、全部書いていると卒業論文の文字数を超えそうなのでキリよく3つで止めておきたいと思います。
今回もこのダラダラと持論を垂れ流すだけのnoteを読み切って下さった方に最大の感謝と、風邪をひきませんようにという些細な祈りを。
ありがとうございました。