ライオンフィッシュ:3月4日の旅日記、ラジャアンパット5日目
三月四日(土)晴れ。たぶんラジャアンパットを離れる前の最後の良い天気。明日は一日くもりで、ときには強い雨の予報が出ている。月曜の午前中にワイサイ、そしてソロンまで行くつもりだから、明日が滞在最終夜になるはず。
今日は午前中、海が穏やかな時間帯に、1.5kmほど離れたゲストハウスの桟橋までシュノーケリングで行ってみた。そこに着いた頃には干潮だったので、そこからはビーチを歩いて戻る。海亀を二匹見た。大きいのと小さいの。大きい方は水面に顔を出したり沈んだりしながら泳いでいて、思わず触ってみた。すると亀は、ブルっと身震いした。
午後からも、泊まっているゲストハウスの沖合でシュノーケリング。朝に比較して波が荒い。いったん西に進み、そのあと東向きに戻って、いつもの桟橋まで行った。桟橋の周りには大小の魚たちがいつもうじゃうじゃいるんだけど、その中にひときわ目立つライオンフィッシュという魚がいる。焦げ茶と白のシマシマで、ライオンのたてがみのようにヒレを扇状に逆立てる。縦横複数の方向に飾り扇子を広げたみたい。そのライオンフィッシュが今日もいて、桟橋に上って休憩している私たちに見せつけるかのように近づいてきた。もっと近くで見ようとシュノーケリングマスクを着けて水に入ったとき、下の方にサメがいた。あっという間にサメは通り過ぎてゆき、ライオンフィッシュは相変わらず雅に、繊細なヒレを動かしている。今日はそこにもう一匹のライオンフィッシュが加わって、二匹でラブダンスともケンカともわからないよう動きでくるくる回っていた。
インドネシアの格安航空会社に、ライオンエアという、えらく評判の悪いキャリアがあるが、そのライオンはライオンフィッシュのライオンだと思う。ロゴもライオンフィッシュなのだ、きっと。
ここでのシュノーケリングも今日が見納めかもしれない。少なくとも太陽光の下でのシュノーケリングはこれが最後だろう。名残惜しいが、十分楽しんだのは間違いない。
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