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【制作秘話】絵ではなくマークそして色

「むかしばなし」になりますが、

八華が、まだ【八華(ぱぁほあ)】という形になっていなかった頃のこと。

カード1枚1枚のもつ世界観をイラストにしたくて、自分でも描いたりしてみて、(私ではイメージを具現化できない)と判断するに至り、オーディションをしました。

わたしの友だちの友だち。
つまり、わたしの人脈の内ではなく、ご縁一本を進めたところにイメージを絵に起こせる人たちがいて、勿体なくも三名のご応募を頂戴しました。

オーディションは、八華81種のなかから私が選んだ3種から、ご本人が選んだ1種を、実際に絵にしていただき見せてもらいました。

今も思い出せます。印象深いステキな作品でした。

(この感性のクリエイターさんに81種分をお願いする)
それをするだけの位置まで到達していました。

最近でこそ有名なオラクルカードみたいな、すべてのカードに、占者のイメージを導いてくれる絵があるものをこの時の私は想定していました。

(この方に頼みたい)と思える一名も決まっていました。

そして、その方が創ってくださる世界観で完成するカード全体をイメージしました。

ワクワクしなかったんです。

この時の衝撃は意外でした。私に起きた迷いの元が何であるか解決するのに日を要しました。

答えを出しました。

「八華にはイメージを導く絵は要らない。絵は占者自身のなかにあるものを使いたい。だから、抽象的なものにする。見ただけでは意味がまったく判らなくていい。考えてもらうカードにする」

ご応募いただいた三名の方にごめんなさいを伝え、それからです。そこから、私の思考の世界で青い鳥(メーテルリンク作)探しをすることになるのです。しかも9羽…。

条件は、
・考えてもらうカードにする。
・絵ではないデザインで占いができるようにする。
・でも、そのデザインは、易の哲学と矛盾なく整合できるものにする。

まず思いついたのが、トランプの4つのマーク。
小学生時代に夏休みの自由研究で「トランプの研究」という自称大作を成し遂げていた記憶もあって、♤♧♢♡の4つは、八華の9つのなかのどこに使うか早い段階で決まりました。
♤♧♢♡の順に、艮巽兌離に配当しました。

残り5つ。
神道をはじめ様々の思想の場で使われる○□△。このマークを乾坤中に充てました。
こうして書いていると簡単そうに自分からも見えますがさにあらず(笑)
何せ天地人の哲学です。気づくまでに沢山の旅をし、沢山の景色を観て考えて考えて、悩み込んでいます(笑)

残り、震と坎の2つ。
⚡︎は短絡的すぎやしないか、分かりやすすぎて条件に合うマークといえるのか?などと考えました。けど矛盾のなさを採用。

最後までどうしようか悩んでいたのが坎を表現するマークです。
波線、雫、雨模様、霧吹き的な感じなどなど考えて考えて真剣に考えて、特に水のある景色を見に行きましたし、水に縁のある神社仏閣を訪ねました。水を主題とした本を読み、雪、氷、水蒸気、海、湖、池、水溜り、傘、酸素、湿潤って何?とか、もう、発想を広げたり深めたり(笑)
そうして、*を見つけます。
あらゆる形を見せる坎の働きを象徴するマークとして矛盾がない。
よく見つけたと自分では思いますし、この当たり前のマークに気付けたご縁に感謝しています。

そして次の段階ですね、移行します。
カードの上下陰陽をつける工夫をどうするか。

最終的に、数字のある方が上、太極マークのある方を下として決定したのですが、ここでもまた一筋縄とはいかないわけで(笑)

△5、このカードにぶち当たりました。

お手元にある方はご覧ください。
△5は、ほかのカードとは違いマークそのものを変えていますし、上下の設定をしていません。
この昔話は長文になるので控えるとして。

次に9つのマークの【色】ですよね(泣)

色が有るということは、そこには、光があり、光を反射する物があるはずで、
光がないという働きや、物がないという働きを表すマークに色をつける行為が可能なのでしょうか。
そんな愚行を許しますか?どう思考したら許せますか?
これはまた別の話ですね。またの機会といたします。

なかなか、こういうことを伝えないから書きました(笑)
お読みいただきありがとうございました。
皆さまによき風が吹きますように。

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