ティファニーのLVMH傘下入り決定

10月29日、ショーメ、ブルガリ、フレッド、デビアスなど傘下に収めたLVMHがついにティファニーを買収を発表した。

モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン（LVMH）がティファニー (Tiffany＆Co.)の買収を取り消す計画を発表して以来、後者の弁護士は高級コングロマリットによる攻撃は主にLVMHのバーナード・アルノー会長による価格再交渉の策略であると主張してきました。

LVMHとティファニーの争いは、双方が前回に合意した162億ドルの購入価格から4億米ドル以上を削減することで合意した。 4億ドルは高額に思えるかもしれませんが元の価格の3％未満です。

修正された条件は、LVMHは1株あたり131.50ドル (約13,600円)でティファニーを買収すること、買収を発表した2019年1月当初の1株あたり135ドル(約14,000円)の元の価格から大幅に引き下げられた。

LVMHは2019年11月にティファニーを162億ドル（約1兆6800億円）超相当で買収すると発表したが、20年6月に新型コロナウイルスや米国内の情勢悪化を理由に買収を再考していると報道された。その後2020年9月に入ってLVMHが仏の欧州・外務大臣からティファニーの買収を2021年1月6日まで延期するよう要請されたことを理由に、当初の買収完了期限だった2020年11月24日までに完了できないとして買収断念を発表した。

　これを受けてティファニーは即時にLVMHが当初の162億ドルの合意を保つために米デラウェア州衡平法裁判所に提訴した。さらにLVMHも反論し、ティファニーが合意条件を満たしていないことなどを理由にティファニーを相手取り反訴し、両社の対立はより深刻になっていた。

前回の記事→「 LVMHはTiffany&Co.の買収を中止」

この争いは1つの巨大な価格交渉でした。
ブルームバーグのレポートではティファニーは1株あたり132ドルで合意する用意があったが、LVMHが再び撤退しないという保証を求め、4億米ドル以上を削減することで合意した。お金がティファニーを動かしたのか、、おそらくもっと何かが働いていたのでしょう。

ティファニーの経営陣と取締役会はティファニーが不安定な状態で事業を続けるよりも、LVMHの傘下に収まった方がはるかに多くの利益を得ることが出来ると考えていました。 ティファニーのCEOであるアレッサンドロ（AlessandroBogliolo）だけでも、4,400万ドルを超える支配権の変更の支払いを受け取ります。 ティファニーの上位5人の役員は、合計で約1億ドルを受け取る予定です。 独立した会社ではティファニーのメンバーはこのような報酬を獲得することは決してありません。

今後LVMHがティファニーで何をするかについては多くの憶測が流れています。 中国マーケットを強化しようとするのか？ オンラインで展開か？ 店舗をリニューアルするのか？

波乱のスタートを切った買収でしたが、ほとんどのアナリストはLVMHがティファニーの優れたオーナーになると考えいています。 LVHMは優れたリソースを持ち、ブランドの管理方法を知っているからです。LVMHがハイエンドの魔法を使ってブランドをさらに高級化するでしょう。  しかし、リスクもあります。 アクセス可能なモールベースの小売店は閉鎖されるのでしょうか？

改訂された取引はティファニーの株主の承認が必要になる可能性があります。 買収は当初、今年の夏に完了する予定でした。