『ウイルス学者の責任』(宮沢孝幸)の要点⑤ ワクチンよりも自然感染のほうが、すぐれた細胞性免疫を誘導することができる
今「細胞性免疫の働きによって……」と述べたが、私はこの細胞性免疫が、山中伸弥教授がいうファクターX――欧米より日本の感染者数のほうが圧倒的に少ないことの未知の要因――に当たるのではないかと考えている。
日本の感染者の割合は欧米の10分の1以下だが、日本人はもともとコロナウイルスへの細胞性免疫を持っている可能性があると見ている。
この、もともと日本人の身体に備わっている細胞性免疫が、ワクチンを取り込むことによってスパイクを出している細胞を攻撃する可能性がある。
脂質ナノ粒子 (LNP)が神経細胞や神経細胞を守る細胞に入り込んでスパイクタンパク質を出せば、神経が直接的、あるいは間接的に攻撃され、血管内皮細胞に入り込めば血管が攻撃される。
つまり、神経だろうと、心臓だろうと、免疫に攻撃される可能性があり、どのような障害が起こってもおかしくない。
ウイルスへの感染歴のある人は強い細胞性免疫がついているから、副反応が大きくなっても不思議ではない。
ワクチンを2回打った人も細胞性免疫がついているから、3回目の接種によって、より大きな副反応が出てくることもありえる。
国が国民にワクチン接種を推奨している以上、副反応について日本の実情をきちんと調査すべき。
そのうえで、体調不良とワクチン接種との関連が疑われるのであれば、救済の道をつくるべきだと思う。
ワクチンを推奨している厚生労働省が実態調査をするのは自分のクビをしめるようなものだから、厚労省とは別に団体をつくって調べるべき。
私は、浄財を集めて、国からの関与を受けない民間の機関をつくり、そこの調査研究を任せるのが理想だと考えている。
mRNAワクチンを接種したのにコロナの変異体に感染した方は「せっかくワクチンを接種したのに」と落胆されたと思うが、見方を変えれば重症化するリスクが低い時期に感染して、確かな免疫を獲得できた、ともいえる。
ワクチンよりも自然感染のほうが、すぐれた細胞性免疫を誘導することができる。