#3.“はんにもん”の今 211227mon.
実は既に改善できていることがあります。
それは、『片付け』です。
正確には改善途中ではありますが…。
私が生きづらさを感じ始めた頃、まず気になったのは部屋の汚さでした。
いわゆる汚部屋です。
テレビで紹介される汚部屋のようにゴミなどが散乱するということはないですが、
とにかく物で溢れかえっており、
時には足の踏み場があるかどうかというくらいにまでなります。
服や小物などはもちろん、特に本や雑誌が床の上にここかしこに置かれているのが目立ちます。
書類の山もいくつか積み上がります。
部屋の汚さというのは視覚を通して一目で認識することができますし、
物理的にも空間を圧迫します。
その雑然とした空間を五感で感じ取ることにより気は滅入るもので、
その当時は、あらゆることに対するやる気が、魂を吸い取られるが如く、常に削がれているような気持ちでした。
あれはADHDの受診を始める前のことです。
今から2年ほど前に、まずは片付けができない要因は何なのか考えてみるところから始めました。
汚くなり始める時の現象は以下の通りです。
•床の上に物が増えていく
•本や雑誌が積み上がる(いわゆる積ん読)
•書類が積み上がる
•洋服の山ができる(脱いだものの山と取り込んだ洗濯物の山)
→最終的に至る所に物が溢れかえる
と、いった感じです。
基本的には部屋が汚くなり始める際に“何か”が積み上がるところから始まるのだなということに気が付きました。
そこで、まず一般的に言われている断捨離から始めようと思いました。
そのときに決めた簡単なルールは
①まず、明らかに不要なものは捨てる
②捨てられないものは”保留箱”へ
③床の上にものを置かない
④新しく本を買わない(当時、積ん読が多すぎました)
⑤しまう場所をきちんと決める(物の住所を決める)
⑥出したらしまう(←実はこれが一番大事‼︎)
やることはシンプルなのですが、これがなかなかできないのがADHDなのです。
それともう一つ問題なのは、片づけをやり切ることができないということです。
これもADHDの特性の一つだと思うのですが、詰めが甘くタスクをやりきれないことが多いのです。だから片付けも8〜9割ほど片付くと、実際にはまだ終わってないのに、私の心の中では「終わった」と感じてしまいます。そうなると、これでしばらく部屋はキレイだろうと勝手に安堵してしまい、またすぐに散らかります。いつもこの繰り返しで、定期的にこの負のループが繰り返されるのです。
そこで今回はこの負のループを断ち切るために、もう一つ心がけることを決めました。
『片づけは、片づけが終わってからが勝負!』ということです。
付け焼刃の表面的な片づけをしても意味がないのです。
根本的な解決をするためには『何故片付けができないのか』ではなく、
『何故散らかるのか』というところに着目しなければいけなかったのです。
偉そうなことを言ってますが、『当たり前だろう』って感じですよね。
でも、
なんというか至極当たり前のことなのですが、
もちろん頭ではわかっているのですが、
自分だけは何だか特別なような気がして、
他の人には使えない魔法が自分だけ使えるような気になってしまうのです。
そのおまじないの言葉は『なんとかなる』です。
きっと「なんとなーくうまくいくだろう」と勘違いを起こし、
先々のやらなければならない自分の使命に目を伏せてしまうところがあるような気がしています。
そのせいで片付けも根本的に改善することができなかったのではないかと思います。
これがADHDの先の見通しができないという特性のせいなのかなぁと推測しています。
以上のような考えを巡らせながら、ちょっとずつちょっとずつ散らかさないように不定期でも片づけを続けた結果、
1年ほどできれいな状態を保てるようになりました。
そしてさらにもう1年かけてインテイリアをちょっとだけお洒落にしたり、収納スペースを増やしたりして快適なマイルームへと変身させることができました。
ただ、冒頭で改善途中と書きましたが、
それはまだ片付けられないものがあるからなのです。
それは“書類”です。
物はしまえるようになったのですが、書類の管理ができません。
その根底には“捨てられない”という心理があるからだと思います。
だから書類だけが山のように積み重なり何をどうして良いのかわからなくなってしまうのです。
もちろん大切な書類は別にして保管してますが、優先度の低い書類をどこまで保管していいのやらわからず、とにかくひたすら全ての書類をとっておいたりしてしまいます。
なので、今は書類整理の仕方などを勉強し、自分に合ったやり方を模索中です。
自分の特性に合ったきめ細やかな構造改革が必要だと思っているので、
うまい方法を見つけたらまたご紹介したいと思います。