見出し画像

ゲームが下手なら、ゲームを上手くなればいい?

対人ゲームだと、実力差に水を開けられてると誘いづらかったり誘われづらかったりする。いわゆる界隈の中だけではなく、素朴な友達同士の付き合いでもままある。

しょうがないと言えばしょうがない。1人だけ足を引っ張ったり、あるいは1on1でボコボコにされて楽しいひとは、いるにはいるけどあんまり多くない。ゲームをハブにしていた付き合いが、そのような理由で疎遠になることも多かろう。

じゃあ上手くない人は上達すればいいのん?って言われたら、何とも答えに窮する。そうかもしれないしそうじゃないかもしれない。というのも、薄ら危機感がある人だとか、そもそもゲームをフルに楽しみたい人は、預かり知らぬところで上手くなったりそのゲームに張り込んでたりするものだから。たいていは。

ゲームが下手な人って、上手くなる気が(あんまり)ない。

ゲームというのは独学の学習の中では最もイージーなコンテンツである。ドーパミンやアドレナリンが出る仕組みになっている、光やサウンドによる引力、コミュニティに入りやすい、メンターが確保しやすい、愛着が湧きやすい、金かかんない……など。

裏を返せば、イージーな独学でも張り込むのがしんどい人。そういう人はゲームにおける学習を重要視していないのだと思う。

「エンジョイ」を自認する人はそれをあけすけにしてあたる。それは違う価値観の違う世界だし、それはそもそもマジョリティの楽しみ方で、当たり前の楽しみ方だから、それはそれで完結している。

ただ、一応表面上は上手くなりたい、目標に到達したい、と言って、ろくすっぽ成果を出せない人がいる。そういう人は、「認められたい」「何かわかりやすい手段で自分を説明したい」「深い繋がりを得たい」「他にやりたいことがない」というのが、真意に近いんじゃないかな。

そういう人に無理くり説教やアドバイスをしたり、モチベーションを鼓舞するのもいかがなものかと思う。ゲームコミュニティってその手の宙ぶらりんな人にやたらとパターナルだけれど、焼け石に水どころか冷えた石に水である。なにも化学反応が起きない。

ゲームが下手で悩んでるなら、必ずしもゲームを上手くなる必要はないと思う。ただ、そういう人が何をしている人なのかはあまりピンときたことがない。おしなべて元気はなさそうではある。わかりやすく元気になる手段として、適性のある分野に張り込むことだと思う。だからゲームの世界でああしろこうしろとかいう必要もない気がする。それができないと、身も蓋もない結論で筆を切らしてしまう。

いいなと思ったら応援しよう!