不快の作法
噂の「ボーはおそれている」を観た。
感想は後日。3時間、死に際のうわ言を聞かされているような映画で中々観れるものじゃない。
アリ・アスター監督は唯一無二の映像体験を創れる。
しかし、不快と不安定を、ゆっくりかき混ぜて頭から垂らされている感覚に陥るので万人向けではない。
創作は何をやっても不愉快に感じる人がいて、幸せな物語を描いても苦痛に感じる人がいる。
知り合いに家族愛を完全否定する人がいる。
両親との折り合いが悪いため、家族を他人にしか思えないらしい。
フィクションの中で親子の情を見ても怒りしか感じていない。
これに関しては、それぞれとしか言えない。
子供に、まったく関心の無い親もいるのは確かだからだ。
表現は自由だが、多くの人に見てもらいたいならば扱い方は考えないといけない。
うちの生徒は、そういう部分では警戒心が強すぎるのでは感じることがある。
でも軽率よりは、よっぽど良い。
ちょっとした言動や態度で、どんなに良い作品を作っても便所で発表会するのと同じになってしまう。
人間性が透けて見えると冷めて萎えてしまうものだ。
自戒のために記しておく。