
見えるは奈落か、絶景か。(3個中の3個目)
ピンク「じゃあ、右にしよう。」
緑「右…なんだけど…何かなぁ」
橙「でも、結局は右かな。」
ピンク・緑「右だね。」
黄「そうか、君たちは右を選ぶのか。」
橙「右しかないからね。」
黄「ふむ、これで君たちはめでたく絶景を拝めるわけだ。」
緑「…」
黄「…果たしてそれは本当に絶景なのかな?」
緑「やっぱりきた…」
ピンク「え???絶景じゃないの?」
黄「絶景ではある。が、誰かにあそこで絶景が見えるよ。とか、この方向に行けば絶景にたどり着けるよ。とか、誰かに言われたとおり進んだ先の絶景は、本当に君たちが納得できるほどにすごい絶景なのかな?」
橙「いや、知らんけど…。まぁ確かに感動と言う意味では薄れるかもしれないね。」
黄「ならもう一つ聞こう。奈落の底に絶景は広がっていないのかな?」
緑「…広がってないだろ。底も底、抜け出すことのできない、どうにもならない位の底。だよ。」
黄「確かに、底も底だ。しかし!その底が、自分で選び、自分で進んできた道ならばその先があるはずだ!そして、その先に見えるものは、誰がどんな見え方をしようが、自分には必ず絶景でしかない!」
緑「…で?」
黄「…うん、まぁ結局のところ誰にも理解されないから、何の役にも立たないんじゃね?」
橙・緑・ピンク「じゃあ、右一択で!」