これは始まりの物語かもしれない。
これは終わりの物語かもしれない。
──知らなかった。こんなにも知らないことが苦しかったなんて。
知らなかった。変わらない空が、こんなにも悲しみを覚えるなんて。
違う。こんなことじゃなくて。
忘れたくない。
忘れたくないのに。
僕は、守られていた。
だからこそ、こんな時、忘れたくないものを知らない。
僕は、守りたいものを、……守れない。
こんにちは。日月葉桜です。
天球の叛逆者。通称星座部屋、episode0、とうとう内容を見ることが出来て、自分は感無量、というべきでしょうか。
そんなepisode0、誰で行くかを決めて、結局フランクな辺り、自分らしいと言えばそうかもしれなくて。
……嗚呼、これが蟹座フランクの運命かぁ……ってなりました。
──彼は、メッセンジャーになるんだろうな。
自分は守れなかったものを、守ってと託す、そんなメッセンジャーに。
さて、彼について話していこうと思います。
企画者のポスト
蟹座フランクについて
さて、まずは素直に設定を。
──そう言えば、実際に使ったのはSP1なんですけど、実際のイメージはサムネに使用したMSP2です。実装される奇跡が起きれば使います!って宣言はしてました。当然来ませんでしたが(笑)
基本プロフィール
〖設定〗
〔性格〕
〔兼業職〕
〔好きな物〕
〖関係〗
これらが、先に提出してたもの。
彼自身に裏は無いです。
……裏が無いんだよなぁ。
本当に、純真無垢でした。
ただエクリプシアの誰もが真っ直ぐに、自身の未来を歩めるような国になればいいなと、そう思っていた、純白な星見でした。
関係性、表には書かなかった方を次に。
【関係:追記】
結論、蟹座フランクって、人を愛していたし、周りに愛されていたなぁって思った。そして、想像以上に、彼って純粋だったんだなって。
……故に何も知らなかった。
何も知らなかったから、きっと彼は過ちを犯した。
それが、己が本当に愛する国を、信条を滅ぼすことになると知らずに。
ケイトの秘匿について
フランク視点は、知らなかった。
そんなもの知るはずないじゃないか。
……まあ、PLとしても、きっと彼は知らなくていいんだなって、そう思っていたけれど。
知らなかったからこそ、きっと彼は、間違ってしまったのだ。
悔いてしまったのだ。
手を伸ばしてしまったのだ。
そして、──滅ぼし、泣き叫んでしまったのだ。
ゲーム本編での動き
……いや、っはは。正直、ね? 赤茶の何か引けたら、「こんなの嫌だ……!」枠で行ってやるとは思ってました。本当に。
……『協力者(囁く狂人)』は業が深いよお前……ッ。
実は始まる前に、蟹座フランクはヒロインポジションだよって言われていたんですよ。私は、いや嘘ぉ!? って言ってしまうくらいに、そんなつもりはなかったんです。
これはヒロイン……。紛うことなきヒロインだと、協力者引いた瞬間に誰よりなにより、PLである私が泣き叫びました。
…………ゲームですか。最早暫く心を殺さないとやってられませんでした。
ウィルに肩を掴まれたかもしれない、なんて言われた。
それだけが起因ではなかった。
ケイトが何かしようとした瞬間、なりふり構ってられなかった。
ウィルがこの流れで何もしない訳ないと、思ってしまったのだろう。
お人好しは、そうして間違った利他主義を発動した。
全てに協力してしまった。
ケイトのやったことも、ウィルの望むことも、突き詰めれば全肯定できるわけないというのに。
ただ、全否定されるのもそれはそれで、悲しいんじゃないかという、それだけの理由で。
きっと、彼が『協力』して”しまった”理由なんて、そんな愚かな理由なのだ。
そんな、素直な理由なのだ。
……それだけで十分だ。
それだけの理由で、自分は星見殺害の幇助をした。
ミカが死ぬことを見逃した。
ペネロペの、感情に左右され苦しむ様を見て、それを悪用した。
それで親友を殺した。ロディを殺したのは誰でもない、僕だ。
全てをだましつくしていつもの自分”らしく”振舞い、本物の『観測者』であるフェイを蹴落とした。
みんな殺し尽くした。
……じゃあ、その後に残ったのは?
青空のない世界だ。
こんな世界を望んだわけじゃない! こんなつもりじゃない!
…………ああでも、それを招いたのは、結局のところ、軽率な行動をした、僕じゃないか……。
……描かなければ。『革命』の象徴の、この常夜の星月夜を。
………………嘘。本当は、色とりどりの、時によって表情の変える『空』が、描きたい。
忘れたくないよ。全部、全部…………。
ゲーム結果:人狼(叛逆者)陣営、全生存勝利end。
何処かの収束点での独白
最低なことをした。
ただ手が伸ばされないことが寂しい気がして、結局は自分が後悔する結果を、自ら招いてしまったのだ。
自らの教えを悪用した。
そうして、教え子に親友を殺させたのだ。
僕は、誰も彼もの尊厳を破壊した。
僕の守りたかったものは、何だったか。
……誰もが真っ直ぐに自らの未来を歩めるような、そんな国であった欲しかったのだ。
それを見失っていたのは、誰でもない僕自身だ。
僕は、自分の手で、祖国を喪った。
変わらないで欲しいと願った誰かの願いを破ったのは、誰でもない僕だ。それは何をしたって守られない。僕が亡霊になろうと、ならなかろうと。
……それこそ、僕への最大の罰かもしれない。
──それでも、〖エクリプシア〗は生きている。そうでしょ?
……これは僕の我儘だ。君がこれを公表する理由は、別にあるのだろう。その上での我儘だ。
〖Eclipsia〗という国に生きた人間のことを、少しでも知ってもらえたら嬉しいかな。
……え? 恋人と戦友に語り継がせるのは頼むって? ……あはは、そっか。きみはちゃんと頼れているんだね。……まだまだだって? それ、800年も独りで死に損なってる亡霊にいう言葉じゃないよ。
……ふふ、ごめん。ちょっとした痴れ言。
……また朝日が、青空が、夕焼けが、この地を照らす日が来るんだね。
…………良かった。
僕の幼なじみが、また見たいって呟いていたから。
僕の親友が、好きだって言ってたから。
僕の罪が赦されるわけではないけれど、……でも。
──それは、再び誰もが前を向ける空を取り戻す時の、彼の言葉。
何処かで、星月夜を穿ち、落とす、革命の日の事。
それが訪れるのは、もう何百年も先の、然し必ず訪れる時の話だ。
それでは、またどこかで。
必ず彼が伝える事の決まっている、射手座の話を、必ずしたいと思います。