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12/16 RP人狼【TWIN:SABBATH】HOⅠ光フランク視点の話

 ──自らのエゴの始末も、罰も、此れがそうならば、きっとそうなんだろう。
 やったことに後悔も何もない。
 そうまでして知りたかった。そうまでして救いたかった。

 そうまでして、手を取り合って、二人ならなんだって出来る二人になりたかった。
 一言で表すなら、……そう、友達になりたかった。

 お前と出逢って480年。
 だが俺は、お前のことを何も知ることができなかった。

 苦しみの淵の中身を知っていれば、お前は生きていたのかな。
 もう少しお前を知っていたら、きっともっと色んな方法を探せたのかな。

 お前自身も、お前への大切な気持ちも、夢も、全部消えても、俺は前を向く。やるべきことは山ほどあるから。それでも、世界が嫌いになったことは無いのだから。

 ただ、──もう埋めることの出来ない空洞を自覚する度、どうしても涙が止まらないだけで。

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 こんにちは。日月葉桜です。
 今日は先日参加したRP人狼【TWIN:SABBATH】HOⅠ光フランク視点の話を、かなり書き殴りのような形になりますが、話していこうと思います。
 主催・GMであるなごんさんのRP人狼シリーズである【コエノナイセカイ】と同じ世界線でもありながら、全く違う視点──、魔術師側のストーリーだったので、とても楽しませてもらいました!

 秘匿の内容・当日の様子等は、なごんさんのnote、GM視点の動画・ミカ視点の動画を参照してください。

 ──それでは、光の覚悟と、その罪過の話を、始めましょう。

◇秘匿についての感想

✧最初に頂いたHOについての感想

 まあ先ず第一に。
 マジで私は『何が何でも折れない光』を作ろう!の気概で、光を第一希望しました。
 届いたHO、『お前は光!闇を救え!』
 
でテンション上がりました。

 闇──クリスへの感情は、友情を育みたいベースのクソデカ感情に、気がついたらなっていた。
 HOを見ても、『お前はちゃんとした真っ当な光!』って書かれてるようなもんだったので、本当にまともな年上キャラ!って感じに仕上がったなぁ……、という印象。
 HO風から、秘匿関連で傷害事件を起こしていたから、収容所にいた経験があって、そこで自分の魔術の恩恵を受けることになった、とかありつつ、まあ他にも結構東局のみんなにはめっちゃ懐かれていましたねええ……。
 多分HO血のミカには、めっちゃ俗っぽい言い方すると、『ガチ恋』されてたと思ってる。ごめんな…応えれんくて……。

 固有魔術である、『神々の威光-マジェスティック・ダズリン-』、まさか秘匿が来てから使った対象*7日間のクソ重頭痛に襲われるって来て、あ、まあそれでも使うよなぁ……と真っ先に思ったりなんだったり……。

 現メンバーなら、ロディとミカには確定で使ってます。
 ロディはその収容されていた時期に。
 ミカは、現在進行形でもあるかな?なところです。
 え???この使ってる二人が唯一生存の二人だって???なんだこの巡り合わせ。

 なんなら、魔法兵の時代には、30年分の頭痛引っ提げて帰ってくる、なんて愚か行為を自分の意思を以ってやってたりした要らんセルフ秘匿を作ったり……。

 ちゃんと、酸いも甘いも正しく理解した上で、魔術師も人間も信じているキャラクターとなった。伊達に500歳じゃない。
 希望を持って、心からの笑顔を携え生きる彼らの姿は、本当に綺麗なのだから。そんな光となった。
 こんなんもあって、クリスに「嫌い」って総括されてたのかもしれないけどね?

 いやぁ……。480年も救いたい!友達になりたい!って思い続けるってことは、マジでクソデカ感情だからなぁ……。それが最初は小さくても、時を重ねることで、どんどん積み重なって、何にも代え難い、かけがえのない感情になってたんだろうな。
 だから、唯一二人称を変えていたし、唯一、深入りをしない、という選択肢を何時までも取らなかった。

 ──嗚呼、かけがえのない想いの割に合わないほど、だけどクリスのことを知らなかったんだ。
 本当に避けられるだけで、何も聞けなくて。ただどうも、何か理由を以って、不器用だけど誰にでも優しさをもって接することの出来るクリスが、フランクのことを嫌いだってことだけ。

 きっと、思ったよりも焦っていたのかもしれない。
 ──だから『知ってしまった』時、魔術が通用しなかった時の覚えた感覚から、『何かここからしれるんじゃないか?』と、思っちゃったそれに、エゴを突き通す選択を、したんだろうなぁ。

✧追加HO・頂いた役職について

 ……はぁ。運命だった。
 貰ったのは『賢狼』。知ってしまい、それ故に協力することを契約させられた役職。
 ──でも、フランクとしては、仕方ないなんて、思えなかった。
 そこで距離を取る選択肢を『選ばなかった』のは、判断が遅くなったのは、──自分の魔術が通用しなかった時の感覚が、──クリスに効かなかった時と、よく似ていた、からなんて、……フランクは、動揺してしまったんだろうな。
 そして同時に、

 ──お前はクリスの"闇の正体"を知っているのか?

 ……そう期待してしまった。きっとね。当時はまだPLが気付いていなかったけれど、きっとフランクはそう思った。
 500年も生きている魔術師が、何故契約を結ぶことになるほどの『隙』を見えた理由なんて、それで充分。
 役職HOに書かれていたわけではないけれど、そう思ってしまった。

 あとは、追加HOの内容を見てというのも大きいかもしれない…。

 ──純粋悪や不浄の存在には、自分の固有魔術は効かない。

 クリスが『純粋悪』なわけが無い。それだけは確信を持った。
 だってアイツは優しいから。自分に優しさ見せていないけれど、他の奴らに、分け隔てなくみせているということは、自分には理由があるだけで、そうじゃなければ偏見も殆ど持たないような、優しい奴だって、誰が見たって分かるのだから。
 だから、どうも不浄な存在となっているだけ、ということだけは、理解した。

 ……エゴを通す気しか無かったよな。
 クリスを救って、光を見せるか、クリスを殺して、このエゴの落とし前を自分で背負う。
 本当に、それだけしか、決めていなかった。
 絶対に、生き残ることしか、決めてなかった。
 そこで生まれるのが苦しみだとしても。

『綺麗事・執念・願いを貫く為に、自他共に命を投げ打てる覚悟があるか』

 ……自分にも、局の仲間にも、──クリスにも、きっと、これを適応して、そしてコイツは、腹を括った。覚悟を決めた。

 この自分の選択で、自分の誰よりも大切な『夢』『感情』の根源である、──大好きなクリスを殺す覚悟すら、決めた。
 "どうしようもなくなってしまった"時に、それでも生き続ける覚悟を決めた。

 ──自分で言う事ではないけれど、
 ここまで覚悟を決めたうちの子は、……強いからね?

 だから、勝ったんだ。

◇結末

 ……直前でも言いましたが、勝ちましたとも。人狼勝利飾りました。
 執念で勝ちをもぎ取りに行きました。

 ……でも、クリスをその過程で、自分の意志で、殺したし、
 そのクリスが、〈連続焼死事件〉の犯人であるセリーヌの実の息子だとか、だから、セリーヌからクリスに魔術が効かなかった時と同じような感覚を覚えたとか、……そこから、フランクが知りたかったことを、少しずつ知れた、にも拘らず、彼にどうしようもなく、喪失感が大きかった。

 第一・クリスの喪失。
 分かっていた。自分で背負った責任だ。
「(あなたにとっても大切な存在だった息子を殺した)あなたも死ぬ?」
 と言われた時に、
「死ねるわけがない! 破滅もしていいはずがない!」
 そう答えるくらいに、この結末に対しての覚悟はあるのだから。
 セリーヌに、クリスの母親に、
「もう帰りの切符程度の魔力しかなかったことに感謝して?」
 そう言われた時に、嗚呼、この人はちゃんと"息子の為に怒れる人"なんだな、なんて、場違いなことを思っていたかもしれない。

 ……でも、自分に堕ちる罰は、もう少し重くないと、どうも割に合わなかったらしくて。

 第二・クリスへの友好の感情の喪失。

 『感情の道連れ-フィール・トラベラー-』
 
最後言葉で殺した、人の感情の集合体だったメアリーは、自分の『友好』を、何処かへ攫って行った。
【光の魔術師フランク】にとっては、別に大きな損失でもない。だって別に世界を、人を愛する心も、善の気持ちも無くならないのだから。
 自分として生きるには、何ら問題はない。
 これで闇に堕ちるなんて、有り得ない。

 だけど、でもそれは、一番喪いたくなかった。
 だってそれは、クリスへの想いの結晶の、一番大きな柱だったから。
 それが人の感情の象徴が下した罰だった。
 エゴが全てを壊した時、"人"はどう思うかの結論の様だった。

 ……嗚呼、ごめん。二人共。
 別に二人への対応は多分、変わらない。
 びっくりするくらいに、この奪われた、喪った感情は、クリスだけに向けていたらしいから。

 フランク。得たものはあったか?
 まあありはしたか。きっと、知らずにもいられなかったろうし。
 だから、きっとお前はこの行動に、何も後悔は無い。

 ……本当に、あの時の自分の限界が、この結末の全てなんだ。
 そんなこと、分かっているよ。

❃この世界の因果律についての考察

 なごんさんの方のnoteを見た時に、この世界線は、結構『因果律』の回っている世界なんじゃないかなぁ…、と感じたりした。
 多分、それを言語化が何処まで正確かは別として、本能として理解していたのが、【HO星】の双星だったのかなぁ、と思ったりした。

 ならば、フランクとクリス、光と闇はなんだったのかって言われたら、そのまま、〈光と闇〉という対の存在だったんだろうなぁ……、と思わずにはいられなくて。
 だから唯一クリスの不浄をどうにかできる手段が、フランクにあったんだろうな、と。
 だから彼らは同じ年でなければ、きっとならなかったんだと思う。
 ある意味で、きっと双子なのだ。彼等も彼等で。
『因果律』の生み出した双子、という感じだろうか。

 だから、二人は、何だかんだ、何か思うことがあったんだと思う。
 救いたいとも、壊れて欲しくないとも。

 惹かれる運命だったと言えば、まあなんだか、ロマンチックだと思いませんか? 少しくらい、そう思いたい。思わせてほしい。

 でも、一方が消えれば、因果律は崩れる。……それが今回。
 ならどうやって保ったか。最も大切な『運命の対』への感情の大きな一部を消すことで、フランクの中に涙を、悲しみを一生持たせることで、彼の中で均衡を持たせることにした。

 魔術は使わなければ善悪の均衡は、世界としては崩れた判定を持たない。
 魔術を使えば頭痛という均衡のバランスで保つ。
 若しかすれば、そんなことだったのかもしれない。

 そういう意味では、──意外とフランクとクリスは、似ていたのかもしれない。
 生まれ落ちる時、当時の悪習や魔術師たちの怨念を背負ったクリス。
 生きて人を救う度に、誰かの悪感情を背負うことになるフランク。

 ──フランクがクリスに最後の固有魔術を使うと、クリスの不浄も、フランクの魔術も、完全には消えない、ように、後にもしもの描写を聞いて、感じた。
 フランクには視界を奪われる、という形で残るし、クリスにはフランクの魔術が継承される。
 普通、対ならば、どちらも霧散して消えてもおかしくないのに、それがどちらにも起きていない。
 ある意味では不完全。どうしてなのか。正直こればかりは分からなくて。
 ただ単に、長いこと生きたせいで、感情が積み重なったが故の『情』というか『エラー』みたいなものなのかもしれない。

 そんなこと気が付かずに、出逢って直ぐに、身を焦がすほどの魔術を使えば、二人から固有魔術だけ消えて、ただの普通の魔術師になっていたのかもしれない。その方が幸せなのか、可能性のあった未来の方が幸せなのか。
 それも分からない。
 だけど、時間がクリスへの想いを確かなものにしてくれたのも、また事実なのだ。

◇まとめ

 ゲームとしては、勝ち切れた!
 物語の結末としては、めっちゃ綺麗だけどあんまりも切ないじゃないかよ! というものでした。
 でも、でもさぁ……。

 賢狼と藁人形はもう片ロス以下だよ! って言ってるってば~!!!

 ……ずっとプレイヤーである私は、もう両生還IFも定期的に考えないと……、みたいな気持ちになっています。

 この世界線、次はコエノナイセカイ5finalに続くようなので、そこでの登場人物は、セリーヌは、どうなるんだろうな。
 フランクは、そこには関わらないから。
 ロンドンからきっと、その結末を察して、理解するくらい。

 ……ただ、……フランクは、クリスのことが好きだったから、少し、セリーヌがその先で報われたらいいな、くらいは、思っているよ。
 同じ魔術師として、クリスに、もっともっと愛を注ぎたかった者同士として。

 今回はこの辺で。また次の物語にて。日月葉桜でした。

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 ──なあクリス。
 似てたのかもらしいぞ、俺たち。
 なら、なんだかんだ、気が合ってたんじゃないか?
 友達にもなれていたかもしれないぞ?
 ……その感情、今湧き上がらせるって、出来ないんだけどさ?

 ……クリス。
 お前が俺への気持ちを総括して「嫌い」だって表すなら、
 多分俺は、一言で表すなら「好き」だったんじゃないかな。

 もう、正しく分かるには、何もかも足りないし、お前も、いないんだけど。
 ……クリス。
 まだ、お前のこと、全然知らないが?
 まだ知れることあるだろ?
 なあ、クリス。

 ……クリス。
 いつかまた、逢えるかな。

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