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【ソロフェス2】北川フィーバーはなぜ失速したのか。佐藤優樹と小田さくらの故障。

ソロフェス2のその裏で

ソロフェス2が終わり、最終結果が発表になった。全員分のパフォーマンスを見た訳ではなく、MVPの上位ランキングの結果だけは確認したという段階だ。

15期メンバー加入から2年以上が過ぎた現在。この半年から1年で北川フィーバーは急激に失速し、パンダさんやアンジュルムの新メンバー(9期)らに注目が集まるその裏で、ひっそりと終焉の時を迎えた。山﨑愛生、川名凜、為永幸音、松本わかな。たしかに粒揃いで、どのメンバーも若く魅力的だ。だが今見る限りの下げ幅はそれだけが根拠とは思えない。急転直下、北川莉央転落の原因は果たして何か。

北川莉央の変遷

そもそも逆に、デビュー当初はなぜ北川が注目されていたのか。レッスンやリハーサル映像が流れるにつれ、おそらく多くのファンが北川莉央という新人にポテンシャルを感じていた。ハロプロ屈指の人気メンバー佐藤優樹が"おんちゃん呼び"をし始めたり、北川に絡む機会が増えたことでオーディエンスからもフィーチャーされ、徐々に注目されるようになったという背景もあるだろう。

15期を取り上げた動画で、北川が今後面白くなりそうだと話した回があった。

パフォーマンスに関しては僕自身も彼女にセンター適性があると思ったし、あの時点ではたしかに可能性を感じていた。事実初期においては順調だったように思う。MVで目立つポジションも与えられた。しかし彼女を取り巻く周りの様子はその後一変する。

パーソナリティーはさておき、とりわけボーカルに関しては予想より伸びなかったという感想を持っている。総合的な伸び悩みを危惧していた岡村ほまれだったが、現時点で、少なくともパフォーマンスでは圧倒的に岡村も含めたほまめいの方に伸び代を感じる。

ちなみに余談だが、ソロフェス2で歌った『寒いね。』の選曲理由が「歌いやすかったから」だった北川。
一方、昨年のソロフェスでの『dearest.』の選曲理由が「不得意なジャンルにチャレンジするため」だった佐藤。
安全な道を行くか、挑戦をするか。意識の違いが出た気がする。

ただし今年の佐藤の選曲理由「緊張しないため」には拍子抜けだった訳だが…。反面、「少しずつ取り戻す」という本人の言葉にあるように、ほぼ休養の只中、これをある種リハビリとして考えた時にどう見るかは難しいところだとは思う。

なんにせよ若く、フラットな状況の北川には貪欲な野心を見せて欲しかった。ソロフェス2での歌唱はそれなりの安定感を感じたが、同時に十人並みの域を出ない印象もある。足踏みをする間にも、リスクある勝負をしてでも進化を求めるメンバーはいる。研究し、創意を凝らして上位へ入った人もいるだろう。必ずしも"歌いやすいから=安全牌"という解釈ではないが、ここぞの場面で停滞を選んでいてはきっといつになってもエースのような地位は掴めないのではないだろうか。トップとの差は埋まらない。

話を戻し北川莉央、本人の実体についてはどうだろう。誰でも加入当初は猫を被る。北川の場合も分かりやすくそんな感じだった。おとなしく、慎ましく、ちょっぴり陽気にアイドルを演じる。

そんな状態もデビューから半年も経てば変わってくる。着ぐるみを脱ぎ捨て本性を出す。北川の場合は良くも悪くもわりと早めの段階から先輩やグループにも慣れ、ファンに向けても素の自分をオープンに見せるようになったように映ったが、そこからスーーッとファンの視線が離れていったような印象がある。無論、根強いファンもいて、人気下位メンバーとまではいかずとも、やはりデビュー時と比べるとその他大多数の関心が薄れていった感は否めない。思っていたのと違う感。これじゃない感。そんな空気が少しずつ出始めていく様子が感じ取れた。

フィーバー終息とこれから

スタート時の注目度が高かっただけに反動のインパクトも大きい。皆が注目したはずが、1年半が過ぎたあたりで一気に潮が引いていった感じがある。例に漏れず自分もそうであった。僕の場合はデビューから1年経つか、下手するとそれより前ぐらいから興味が逸れてしまった。1年もたなかった印象。なぜなのか。言わずもがな、見飽きたなどという理由ではない。言葉は悪いが、ある意味"見限った"という表現もできるのかと。

上の動画の次に北川を取り上げた際には、一抹の不安を口にしていた。

軽さとは。薄さとは。

その時に予感していたものが形となったのが現状だと思う。単なる"お調子者"なら笑い話になると思うのだが…。

例えば森戸のような表面的なチャラさは洒落になる、むしろそれが良しとされ、一種のキャラとして愛されているが、本質的なチャラさ=薄っぺらさは笑えないという現象があったのだと踏んでいる。それは動画で言った"ハロプロ愛"にも通ずる。ただでさえハロヲタからは『他のアイドルが好きだったけれどハロプロに来た子』というイメージや見方をされてしまうこともあると思う。ことさらハロプロへの敬いや、いちアイドルとしての純粋な成果を認めてもらう必要があるはずであった。ところがそれとはまるで逆の方向に結果が進んでしまったように見えた。

『芸能人になりたかっただけ』というイメージのハロプロOGは過去にもいた。ひとたびそのイメージが付くと、どこまで行ってもまとわりつくという厄介さがある。だがもし、本当に見透かされてしまったとなれば余計に始末が悪い。大抵のことは見抜いてしまうファンが最近では少なくないのだ。騒動やスキャンダルが絶えない昨今のハロプロ。以前よりファンのセンサーは敏感になっているのかもしれない。少しずつではあるが、彼らが北川の何かを嗅ぎ取っていった結果と見ている。気付いてしまったのだ。

動画で言及したように私見としては、仮にハロプロ以外のアイドルが好きだろうがそこのオーディションを受けようが問題ではないと思っている。それこそ森戸知沙希もそんな中の1人のはずだ。そしてそれは森戸以外にも沢山いる。彼女達と北川の違いは何か。今持たれている印象やイメージを一新させ、巻き返しを図ろうとした時に北川にとっては1つの手がかりになる。

繰り返しになるが、非ハローのアイドルが好きなハロメンは北川以外にも沢山いる。けれども単に芸能人ごっこがしたかったとなればさすがに話は変わってくる。似たイメージを持つOGのようにはなって欲しくない。北川には前途ある道を歩んでもらいたい。

いずれにせよ、容易に結論づけられる話ではないというのが結論。彼女にだって良いイメージや努力の跡はあちこちに見られる。とりわけデビューから半年一年の急激な発達からは血の汗がうかがえた。スタートダッシュの成功と順調に進む日々によって、あるいは驕りが生じたのかもしれない。兎にも角にも、デビューから現在に至る発言、立ち居振る舞い、変化、その全てが今の印象へと繋がったことは事実である。実力だけを見れば、むしろスタートが過度に騒ぎ立てられただけであって、本来の順当なラインに落ち着いたということが言えるのかもしれない。しかし北川だけでなく、岡村や山﨑、彼女ら若い15期にはまだまだこれから未来がある。この先のモーニング娘。に革命を起こせるとすれば、それはきっと彼女達の世代だ。頼んだぞ。モーニング娘。、ハロプロを。

佐藤優樹と小田さくらのアクシデント

最後に。

佐藤優樹に続き、小田さくらまでもが活動を制限せざるを得ない状況となった。たとえハロプロへの関心が薄まってもメンバーに関する重大な動向だけは無視できない。しかもそれが健康面ともなれば尚のことである。

どちらも心配ではあるが、特に長期離脱が続いていた佐藤に関しては危機感を抱いている。ソロフェス2への参加という明るい材料はあったものの、決して油断はできない。まかり間違ってこのまま引退、そんな結末は悲し過ぎる。年末へ向けてのハロプロはどうなっていくだろうか。ひとまずは彼女達の回復を祈る。

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