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ワーキングマザーのキャリア戦略:本業×副業×起業の可能性をデザインする方法

育児と仕事を両立しながらキャリアアップを目指すワーキングマザーにとって、時間やお金のやりくりは悩ましいテーマですよね。本記事では、実際のキャリア相談をヒントに「本業をどう伸ばすか」「副業とのシナジーはどう作るか」「時間とお金をいかに使うか」「将来の起業を見据えた視点」を大枠で解説します。

「勉強しよう」「資格を取ろう!」と勢いで始めるのも大切ですが、戦略がないと結局“使えなかった…”となりかねません。そこで今回は、

  • 「本業と副業どちらを優先すべきか悩んでいる」

  • 「月60~80時間ほど副業に注力して収入を伸ばしたい」

  • 「起業準備の第一歩を踏み出したい」

と考えている方に向けて、具体的なヒントをお伝えします。



1.ワーキングマザーのキャリア相談が増えている背景

1-1. ライフステージが変わっても働き続けたいし、働き続けないといけない

出産後も正社員やフルタイムで働く女性が増え、「子どもが小さいうちはキャリアをセーブするのが当たり前」という時代は変わりつつあります。

一方で、配偶者や親を頼れず、やむを得ず時短勤務やパートなどを選ぶ方もいるでしょう。どちらにしても、子育てが忙しいからと簡単に仕事を辞められる経済状況にはない人が多く、育児と仕事の両立はハードモード。さらに「子どもはぜいたく品」というような風潮もあって、子育てにかかる費用は家計を圧迫しがちです。

1-2. 時間・お金の限界とキャリアのジレンマ

  • 時間: 育児中は1日2〜3時間のまとまった時間を確保するのも大変。

  • お金: 「もう少し収入を増やしたい」「将来に備えたい」と考えても、自己投資や学習に回せる予算が限られるケースも。

これらの制約があるからこそ、どこに時間やお金を投下すべきか戦略的に考える必要があります。


2.事例紹介:事務×簿記×副業の可能性

2-1. 現状の本業とスキルアップの方向性

  • ある事務員のルーティンワーク
    あるワーキングマザーは、月初・月末の受発注や請求処理といったルーティン業務を担当。「大きくスキルアップできる職種ではない」と感じながらも、業務効率化のためのシステム導入に関わるなど、興味の幅を広げていました。

  • 簿記3級を取得中
    経理部門への異動や、転職を視野に入れて簿記3級を勉強中。数字が好きなので「経理スキルがあれば評価されやすいのでは」と期待しています。

2-2. 副業の模索:0→1で稼ぐ感覚をつかむ

  • 本の解説を書く副業
    本を読むのが得意なので、書評・解説づくりで少額の副業収入を得ている段階。「まずは副業でお金を生む感覚をつかみたい」という姿勢です。

  • 記帳代行や事務サポートへの興味
    事務の経験や簿記知識を活かし、在宅で事業主をサポートする案も検討中。ただし、本業レベルに稼ぐには案件数や人手の確保が必要になるため、当面は副業の範囲でとどめるのか、いずれ本格化するのか迷っているところです。


3.本業でのキャリアステップを考える視点

「今の会社で評価されたい」「本業の年収を上げたい」という場合は、社内での役割拡大や異動をまず検討するのがおすすめです。

3-1. 事務職+αの付加価値

ルーティン業務に加え、システム導入のサポートや経理知識を活かした改善提案ができる人材は、社内で重宝されがちです。

例: 「この処理は自動化できるかも」「数字が合わない原因を見極められる」など。

3-2. 経理や総務への異動・転職

簿記3級・2級を取得し、経理や総務へシフトするのは年収アップの近道になることも。AIやクラウド会計が進んでも「最終的なチェックや提案」は人間にしかできない部分があるため、中長期的に需要があると考えられます。

ただし、税理士や行政書士などの独占業務を持つ士業との棲み分けや連携をどうするかも考慮すると、より戦略的に動きやすくなるでしょう。


4.副業を“シナジー”に変える方法

4-1. 本業での経験を副業に展開

事務職や簿記の知識を活かして副業を行えば、本業のスキルアップにもつながります。

例: 記帳代行でクラウド会計の知識を学び、社内経理を効率化する。

4-2. 副業のノウハウを本業に還元

副業で学んだ情報やスキルを社内に持ち帰れば、新しいツール導入の提案や時短化のアイデアにも繋げやすいです。結果として本業の評価アップにも期待できます。


5.どちらを優先すべき? 本業重視 vs. 副業本格化【簡易診断リスト】

「本業を伸ばす」「副業を本格化する」——どちらに重きを置くべきか分からない人は、下記の診断を試してみてください。あくまで目安ですが、自分の環境・性格と照らし合わせると方向性が見えやすくなります。

本業重視 vs. 副業本格化【簡易診断リスト】
  • YESが多い(1,2,3優勢)→ 本業重視タイプ
    社内異動や専門スキルを伸ばして給与アップを狙うのが最優先。副業は小さめに始め、本業とのシナジーを意識すると◎。

  • YESが多い(4,5,6,7優勢)→ 副業本格化タイプ
    本業に限界を感じるなら、副業を拡大し「いつでもどこでも稼げる」仕組みを作るのがおすすめ。将来的に起業する視点も大事です。


6.時間とお金の使い方

6-1. 副業レベルでも月60~80時間の確保を意識する

1日2時間×30日=60時間が一つの目安。月80時間ならもう少し余裕を持って取り組めるでしょう。

  • 3000時間の法則
    ある分野で“そこそこ”のレベルに到達するには約3000時間が必要とも言われます。大学4年間や社会人3〜4年目でようやく1人前になるのも同じような理屈です。短期で成果を出したいなら、既に3000時間近く取り組んできた自分の強みを活かすのが効率的といえます。

6-2. 時間を“買う”発想と自己投資

  • 家事外注や時短家電を使う
    子どもの世話や家事に追われるワーキングマザーこそ、思い切って外部サービスを活用して時間を作り出すのは有効。

  • 稼ぎたい金額の1/10以上を投資する
    「月3万円稼ぎたいなら、毎月3,000円は書籍やツール、セミナーに充てる」というルールを持つと、タダで頑張るより遠回りを防げます。


7.時間とモチベーションのマネジメント

ワーキングマザーがキャリアアップや副業に取り組むには、限られた時間をいかに効率よく使い、モチベーションを保てるかが肝心です。

  • SNSに時間をかけすぎても本末転倒
    SNSでの情報収集や発信は大切ですが、気づけば何時間もスクロールして終わることがないよう、目的や時間を決めて使うことが重要です。

  • 必要があればメンターやコンサルを活用
    「自分一人では進捗が見えにくい」「スキルアップや副業をどのように進めればいいか分からない」という場合、伴走してくれるメンターやコンサルを利用すれば、時間ロスや遠回りを最小限に抑えられます。
    また、投資をすることでモチベーションが上がり、挫折しにくくなるという効果も期待できます。


8.起業視点でお金の流れをデザインする

「副業→起業」を視野に入れるなら、いきなりゼロから作るのではなく、まずは既存サービスの仕組みをよく研究するのがおすすめです。

8-1. 既存サービスを参考にする

  • 業種・業態が似ている企業のSNSやサイトをチェック
    料金体系、サービス内容、ターゲット層を研究し、「自分ならこう差別化できそう」と考える。

  • 実際に体験してみる
    気になるサービスを購入してみたり、モニターに参加することで、自分のビジネスに活かせるアイデアを吸収しやすくなります。

8-2. 請負型から自社サービスへ発展

  • コンサルや継続課金の仕組みを考える
    単なる作業代行にとどまらず、提案力やノウハウを売りにできれば高単価化も狙えます。サブスクリプション型にすれば安定収益を期待できるでしょう。

  • 外注やフリーランス連携
    規模が大きくなれば自分だけで手が回らないことも。仲間を増やしながら事業を拡大していく道もあります。


9.まとめと次のアクション

  1. 本業or副業:タイプを見極める
    簡易診断リストでYESが多かった方に集中。まずはそこに注力して成果を出し、余力があればもう一方にも取り組むと◎。

  2. 月60~80時間をどう捻出する?
    1日2〜3時間の確保を具体的にプランニングする。家族や外部サービスに協力を仰ぎ、時間を“買う”発想で自己投資しましょう。

  3. SNSの使い方を意識し、必要に応じてプロのサポートも
    自己流で情報収集していると時間だけが過ぎてしまうことも。メンターやコンサルを活用することで、迷いや遠回りを減らすことができます。

  4. 起業視点:既存サービスを徹底研究
    お金が回る仕組みを作りたいなら、まずは成功事例を研究し、そこからヒントを得る。

ワーキングマザーだからこそ、時間もお金もシビアに考える必要があります。しかし、工夫や戦略次第で「やりたいことをあきらめるしかない」という時代ではありません。

  • 「本業を伸ばすか?」

  • 「副業を本格化するか?」

  • 「起業にも興味がある?」

この3つを自分の状況に当てはめ、まずは目標や学習時間を明確にしてみましょう。小さな一歩を積み重ねれば、限られたリソースでも着実にキャリアと収入を伸ばしていくことは十分可能です。

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