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2022年6月10日(金)(アメリカ時間) ベルモントパーク・ニューヨークSデー全レース予想

(日本時間では6月11日)

 ベルモントSデー前日ですね!明日はベルモントSやメトロポリタンハンデ、オグデンフィップスSなど大レースが数多くありますが、今日のニューヨークSデーの面子も素晴らしいので1レースから11レースまで全て予想しました。
 
日本在住なので当然買えないけど当たるといいな。

1レース メイドン・スペシャルウェイト

ダート8ハロン(約1600m)

◎3.Artorius
○2.Commandperformance


 ◎Artoriusは前走はキーンランドのメイドンで2着に敗れたが、時計の出にくい馬場としては優秀な走破時計だった。Artoriusがここを勝つようだと、そのメイドンでこの馬を破ったUnder Oathと共にトラヴァーズSやハスケル招待の有力候補へ一気にステップアップする。ここは要チェックの1頭だ。
 ○Commandperformanceはここに来てまさかのメイドン(未勝利戦)に出走。昨年のシャンペンS(G1)で2着・ブリーダーズカップジュベナイル(G1
)4着と2歳時は一線級で活躍しており、前走ブルーグラスS(G1)でも4番人気に推されていた(結果は8着)が、まだ勝ってなかったんかい。メンバーレベルが落ちる今回はとりあえずの対抗評価に据える。
 どうもアメリカではCommandperformanceが勝ちきれないと見られているらしく、モーニングライン(主催者発表の予想オッズ)1番人気はArtoriusのようだ。個人的にはこのモーニングラインには同意したいところ。


2レース メイドン・クレーミング

芝8.5ハロン(約1700m)

◎2.Quaria Thunder


 今季のベルモント芝は重い。5月7日に芝G2が2レース行われたが、9ハロン(約1800m)の方の勝ちタイムは1分59秒72、11ハロン(約2200m)の方は2分30秒88とドイツもビックリの重馬場(先日行われたドイツの2200m3歳G2の勝ちタイムが2分19秒12)で、しかもこれがご存知平坦な馬場で記録されているということで、本当にとんでもなく重い。
 それからは乾きながらも時計のかかる傾向が続き、中旬にはまた大雨で更に重くなり、6月の上旬になってようやく例年通りのタイムになってきた…と思ったら今週再び雨が降って、5月ほどでは無いにせよまた馬場が重くなってしまった。昨日は計2レースが芝→ダート変更になり、メインレースに向けて馬場がかなり心配。
 ◎Quaria Thunderは前走時5月20日のベルモント芝で2着に好走しているが、この時はやはり時計のかかる馬場だった。安定勢力として期待したいところだ。


3レース ベッドオローゼスステークス(G2)

牝馬限定ダート7ハロン(約1400m)

◎2.Glass Ceiling
○3.Bella Sofia
▲1.Obligatory


 今年からG2へ昇格したベッドオローゼスSは4頭立てながら非常にハイレベルな面子が揃い、個人的にはかな~り楽しみ。
 1番人気が予想されるBella Sofiaは昨年のテストS(G1)を勝ち、前走も当地ベルモントのダート6.5ハロンG3ヴェイグランシーSも接戦の末に勝利した実力馬だ。
 2番人気は恐らくObligatoryだろう。昨年も3歳戦線でエイコーンS(G1)で2着と健闘するなど活躍していたが、昨年秋のチルッキS(G3)から前々走ハリケーンバトルS(G3)と連勝を飾り、その勢いのまま前走ダービーシティディスタフ(G1)で見事G1初優勝を果たした。
 3番人気が予想されるのはGlass Ceilingだ。前々走バーバラフリッチーS(G3)と前走ディスタフハンデ(G3)を連勝している上がり馬で、特に前走ディスタフハンデは2着馬に5馬身差を付ける圧勝だった。
 4番人気Easy to Blessも重賞勝ちこそ無いものの、アローワンス戦を中心として既に9勝を挙げており、今年3月のエクストラステークスでは9馬身差の圧勝を果たしている。
 個人的◎はGlass Ceiling。前走のディスタフハンデでは2着馬Kept Waitingに5馬身、3着馬Search Result(エイコーンSでObligatoryに勝った馬)には13馬身差を付ける大楽勝を果たしており、これが衝撃的。このディスタフハンデの同日同コースでカーターハンデというG1レースも行われたが、その勝ちタイムと僅か0.37秒差な上、そのカーターハンデの勝ち馬は明日のメットマイルで有力視されているSpeaker's Cornerだ。この価値は非常に高いと見て、本命に据える。
 ○Bella Sofiaと▲Obligatoryも当然ながら争覇圏内だ。Easy to Blessは一枚落ちるが、ここのようなとんでもないレベルの重賞で無ければ好走しても全く不思議の無い馬だと思う。
 明日にはオグデンフィップスSが控えているが、こちらもG1レベルの一戦と言って差し支え無いだろう。非常に楽しみ。


4レース アローワンス

ダート6ハロン(約1200m)

◎6.Reggae Music Man


 前走は出負けして先手を奪えず3着と敗れた。今回は最終追い切りでゲートスタートから好タイムを出し、準備万全だ。前走に引き続き輸送無しで使えるのも好感で、これは単勝1点で良い気がする。(買えないが)


5レース アローワンス

芝7ハロン(約1400m)

◎12.Messidor
○3.Ready To Venture

 
 2レースで詳しく述べたが、芝はかなり重いと見た方が良さそうだ。
 ならばこのレースに関してはヨーロッパ産や、ヨーロッパ出走歴有りの2頭を普通に本命視して良いだろう。特にMessidorはイギリスのソフトやヘビーの馬場で好走歴があり、アメリカ転入初戦といえども食指は伸びる。(買えないが)


6レース アローワンス

芝6ハロン(約1200m) ニューヨーク産限定

◎9.Dreampoint


 芝ということでこのレースもやはり重馬場適性がものを言いそうだが、このレースはニューヨーク州産馬限定ということで欧州産馬狙い撃ちは出来ない。であれば重い日のベルモント芝組からチョイスしたいところだ。
 そこで絶好なのはDreampointだろう。5月中旬以降ではかなり重い馬場だったベルモント5月21日メイドンで好走し、重馬場適性は実証済みだ。またベルモントは3歳以降で4戦して2着3回3着1回と全てShow(3着内)の圏内で、相性が良い。今回は条件が色々と向いた気がする。


7レース アローワンス

ダート6ハロン(約1200m) 牝馬限定

◎6.Speaks for Itself
○8.Awillaway
▲1.Jane Grey
△2.Fight On Lucy


 ◎Speaks for Itselfは4月の前走がデビュー戦で、向正面時点でMadame Roseをあっさり競り落とし、残り100mからは全く追わずの完勝だった。道中、特にコーナーでは完全に遊びながら走っており、これはなかなかの将来性がありそう。因みにこれに付いていったMadame Roseはヘロッヘロにバテてシンガリ負けしている。
 Mischivious Dianeなど前に行きたい馬が多数いるが、この中に入ってもテンは一番速そう。ペースが速くなりそうで、○Awillaway・▲Jane Grey・△Fight On Lucyといった控えて持ち味が出る馬には要警戒。
 因みに余談だが、ジャスタウェイ産駒の方は「A Will a Way」。


8レース ベルモントゴールドカップ(G2)

芝2マイル(約3200m)

◎1.Loft
○4.Outbox


 アメリカ最長距離のグレードレースで、距離は2マイル。昨年はBaron Samediが、2018年にはPrince of Arranが遠征したように欧州の主戦級ステイヤーが遠征してくることもあり、2014年の創設ながら2018年にはG2までスピード出世を遂げたレースだ。
 今年は前走でドイツの3200mG2を勝利したLoftや、セントレジャー勝ち馬Logicianを破ったリステッド勝ちイギリスのOutbox、ブラジルから移籍3戦目のアグネスゴールド産駒Nuvo Sol、ガルフストリームパークのG3勝ちがあるプレッチャー厩舎のAbaanなどが参戦してきた。
 ここはLoftかOutboxの2強だろう。特に◎Loftは前走にG2で勝利したように距離がバッチリな上、昨今のベルモント芝重馬場が噛み合うだろうという予想で、個人的にはこちらを本命に推したい。Outboxが圧勝するパターンも考えられるが、2マイル以上で好成績が無いのは気になるところだ。馬場は問題ないだろう。
 気になるアグネスゴールド産駒Novo Solはレベル的には好走出来てもおかしく無さそうだが、やはり約1マイルに渡る距離延長は不安材料だ。

  

9レース トゥルーノースS(G2)

ダート6.5ハロン(約1300m)

◎4.Baby Yoda
○3.Jackie's Warrior


 G1・4勝馬のJackie's Warriorがメトロポリタンハンデ(G1)を回避しこちらに出走することになり、大注目の一戦となった。個人的にも非常に楽しみ。
 1番人気はJackie's Warriorでこれは断然。2・3番人気は前走ウェストチェスターS(G3)で勝ったSound Moneyと、アローワンスを目下3連勝中のMr Philで争う形。4番人気はマリブS(G1)でFlightlineから大きく離された2着ということで話題になったBaby Yoda。以下War Tocsin、Night Timeと続く。
 個人的にはJackie's WarriorとBaby Yodaの2強と見ており、◎はBaby Yoda。6.5ハロン戦は昨年9月のアローワンス戦以来となるが、そのアローワンス戦でOlympiad(後にグレードレース3連勝)を楽に4馬身差チギったこの競馬がめちゃくちゃ強かった。最近は精細を欠くこともあったが、ここ2戦はいずれも楽に勝っており復調気配だ。
 ○Jackie's Warriorはもちろん非常に強く、格も他のメンバーより2枚以上は上だ。しかし前々走カウントフリートH(G3)やブリーダーズカップスプリント(G1)のように前半で飛ばしまくって後ろから迫られる展開になった場合、Baby Yodaのように終いまで同じ脚が使えるタイプの強豪馬(例えば前走のBaby Yodaは終い11.97-11.96)相手に差し切られる展開もかなり現実的だと個人的には考える。
 ここはかなり注目の一戦だ。徹夜してでも生で見たい。


10レース ニューヨークS(G1)

芝10ハロン(2000m) 牝馬限定

◎3.Virginia Joy
○2.Rougir
▲7.Family Way


 今年からG1に昇格したニューヨークSだが、出走馬7頭中4頭はチャドブラウン厩舎の馬が占める。その内訳も今季にアメリカへ移籍し前走のG3で勝利を挙げたオペラ賞(G1)優勝馬でRougir、グレードレースを3連勝中のBleecker Street、ドイツのG3を勝利した後アメリカに移籍しグレードレースを目下2連勝中のVirginia Joyと上位を独占する勢いの濃い面子だ。これを迎え撃つのは直近のグレードレースを3連続連対しているFamily Wayといった様相だ。
 個人的◎はVirginia Joy。実はこの馬、2レースにベルモントの芝がいかに重い馬場かということで紹介した↓

この2200mの方(シープシードベイS)の勝ち馬張本人だ。もう重馬場大大大好きマンなのである。さすが生産国ドイツ。この馬にとっては恵みの雨でしかない。何なら予想より馬場が乾いたとしても、Firm馬場のガルフストリームパーク・G3ザベリワンSで▲Family Wayを下しており、やはりこちらが本命だろう。
 ○Rougirは前走のビューゲイS(G3)で後方待機から素晴らしい瞬発力を見せ楽勝し、さすがの一言。ペースが速くなった際の対応は気になるところだが、対抗より下には出来ない。昨年のオペラ賞勝ち馬ということで重馬場適性も非常に高いだろう。
 ▲Family Wayは前走のビウィッチドS(G3)でBCフィリー&メアターフ3着馬War Like Goddessをいい形で追い詰めた(1・3/4馬身差)ことを評価し▲評価に。


11レース インターコンチネンタルS(G3)

芝6ハロン(約1200m) 牝馬限定

◎4.Tobys Heart


 G1勝ち馬はいないものの粒揃いなメンバーで、モーニングライン最下位人気のAssertive Styleも前走G3で3着と、難解だ。
 ◎Tobys Heartは雨の影響が残る馬場や、アメリカでは特別パワーが必要なケンタッキーダウンズでの好走歴がある。前走のリステッド・アンブライドルドシドニーS勝利時よりむしろ条件は好転すると見る。


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