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リミテッド大予想「神河:輝ける世界」#2 メカニズム理解・単体カード評価編

概要

 この記事は、フルスポイラーが公開された「神河:輝ける世界」(NEO)の全カードを眺め、リミテッド環境を予想するという、プレミアドラフトってめちゃくちゃ楽しいよね派のチラシの裏です。
 前回は環境を俯瞰し、除去・バットリを色ごとに評価しました。この記事#2では、まずNEOで登場する主要メカニズムを概説し、個別カードの評価のための理解を深めます。そして、NEOのコモン・アンコモンを俯瞰し、ピックしたい汎用優秀カードを挙げていき、アーキタイプ分析のための下地とします。

前提

・ドラフトルールに関しては、特記がない限り、MTG ARENAにおける「プレミア・ドラフト」を想定しています。
・この記事は、パック配信・発売が開始する前に書かれた記事であり、実際の環境についてなんら保証するものではありません。ふんだんに妄想が含まれる可能性もあります。
・リミテッド環境に対する考察であるため、レア・神話レアのカードは出現率が低いものとみなし、考察の対象はコモン・アンコモンのカードが中心になります。
・本ページに記載されている画像はすべて、マジック・ザ・ギャザリング公式サイト(https://magic.wizards.com/)を出典としています。特に、以下のページからの引用を含みます。

メカニズム

 今回のメカニズムは以下のとおりです。

「換装」
「改善(されている)」
「英雄譚」(変身する両面カード)
「忍術」
「魂力」
「機体/搭乗」

 メカニズムの概要を理解するために、まずは公式の記事を確認しましょう。その上で、個人的なチェックポイントを確認していきます。

・換装
 装備品でもありクリーチャーでもある。これが換装アーティファクト・クリーチャーです。「単体で機能する」という強みと引き換えに、「クリーチャー除去で破壊される」という代償を払うことになりましたが、汎用性としては、通常の装備品より圧倒的に高くなっていると思います。
 装備品と異なる戦術上のポイントはいくらかあります。

①装備されている時、クリーチャーではなくなる。(装備されていないときはクリーチャーになる)
②通常の装備品と異なり、単に「外す」ことができる。(コストは装備する際と同じ)
③装備品の位相と装備先のパーマネントの位相は別である。

 ①ですが、これは除去耐性という意味で重要です。換装クリーチャーが他のクリーチャーに装備されている時、クリーチャー破壊の影響を受けません。特に、全体除去に対して、装備先は死んだが装備品は無事だった、という局面が考えられるでしょう※1。また、装備先に対する除去で外れた場合、即座に場にクリーチャーとして復帰します。
 ②もtechniqueとして重要です。つまり、装備コストを払ってクリーチャーに戻すことができるわけです。壁として立てる、搭乗員として使う、メリットは多いでしょう。(コストは払うことになりますが)
 そして③、これは小難しい書き方をしただけのシンプルな事実ですが、要は「装備先がタップされても装備品はタップされない、逆も然り」ということです。装備されたクリーチャーで攻撃しても、装備品はアンタップのまま。それを外せば、ブロッカーとして場に現れます。逆に、攻撃や搭乗でタップした装備品・クリーチャーも、別のクリーチャーに装備してしまえば、装備品自体がタップされていることは、何のデメリットにもなりません。
 なお、リミテッドではあんまり関係ありませんが、換装持ちの装備品クリーチャーは、他のカードの効果で「装備(x)」を得たり、「装備品をつける」効果が発生した時には、普通の装備品同様につけることができます。「換装」が特殊なのは、「外すことができる」「ついている時クリーチャーとして扱わなくなる」の2点くらいで、後は普通に装備品と同じように扱えると思ってください。

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 マーベラ―!チェンジ、レオパルドン!

・改善(されている)
 クリーチャーの状態を表す新たな語です。改善されているとは以下の条件のいずれかを満たしている場合。

・装備品がついている
・あなたがコントロールするオーラがついている
・カウンターが乗っている

 装備品は実は、オーラと違い装備の際に「自分がコントロールしているクリーチャー」しか対象に取れません。なので純粋なデメリット装備品は無いんですね。一方オーラは「平和な心」に代表されるように、相手のパーマネントにつけてデメリットを付与するものが多々あります※2。それらは大抵「改悪」をするオーラなので、それが相手へのメリットになってしまわないよう、改善のオーラ判定には「あなたがコントロールする」の制約があるんですね。なお、カウンターは+1/+1カウンターだろうが-1/-1カウンターだろうがともかく何が何個乗っていようとも改善とみなす模様。

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相手の盤面を全部改善する親切でやさしい子ですね

 逆に、以下は「改善」に当たらないので注意してください。

・能力でP/Tが上昇している
・呪文でP/Tが上昇している
・特性定義能力でP/Tが印刷された値から変化している
・タイプやサブタイプが変化している
・変身している
  etc...

・英雄譚(変身する両面カード)
 英雄譚はおなじみのエンチャントのサブタイプですが、今回の英雄譚は全てIII章でクリーチャー化します。共通点は以下のとおりです。

・裏面はクリーチャー・エンチャントである。
・裏面は表面と同じ色を持つ。
・III章で一度追放する。(そのため、変身したクリーチャーは召喚酔いしている)

 III章の共通点ゆえに、クリーチャーとして機能し始めるのは実質唱えてから3ターン後になります(2ターン後にクリーチャーとして着地、3ターン後に攻撃可能)。待機のイメージを持っている方はご注意ください。
 2ターン遅いクリーチャー呪文と考えられる点、また最後にパーマネントになるためかI章II章の能力でボード・カードアドバンテージを基本取れない点から、基本的には遅いゲームレンジ向けのカードと言えるでしょう。(ただし、中には1マナで使用できる攻撃的なものも存在します。)

・忍術
 この能力が、今回のリミテッドにおける戦闘フェイズを、FFのターン制コマンドバトルから多人数戦の大乱闘スマッシュブラザーズ並にまで複雑化しています。
 忍術を起動できるのは、自分の戦場に「ブロックされていない攻撃クリーチャー」が存在する場合のみ。故に、「ブロック・クリーチャー指定ステップ」以降、「戦闘終了ステップ」以前にしか、起動のチャンスはありません。簡単に言うと、攻撃クリーチャーを指定して、相手がどれでどれをブロックするかを決めたあと、結局ブロックされなかったクリーチャー、が存在しなくてはなりません。

・一度ブロックされたクリーチャーは、その後ブロックしているクリーチャーが全て場から離れたとしても、その戦闘が終わるまでは「ブロックされた状態」のままである。
・ブロックされなかったクリーチャーが相手に戦闘ダメージを与えた後でも、戦闘後メインフェイズに移る前に忍術を使う事ができる。(戦闘フェイズの終了までは「ブロックされていない攻撃クリーチャー」扱い)

 また、忍術の起動に際しての注意点も。

・「ブロックされていないクリーチャーを手札に戻す」ことは、能力を起動するコストである。よって、「忍術の起動にスタックして、手札に戻されそうになっているクリーチャーを除去する」ことはできない
・同、起動した時点で攻撃クリーチャーは手札に戻り場にいなくなるため、1体の攻撃クリーチャーに対して2回以上の忍術を起動できない
・手札で発動する忍術能力の発生源は「カード」であるため、「パーマネント」を指す効果の影響を受けない。

 1つ目は結構大事で、「忍術起動に合わせて除去」ができないため、「場にあるクリーチャーに除去を打ちたかったらブロック指定の前にすべき」というわけですね。それに、ブロック指定後だと、除去を打ったらそのクリ―チャーが忍術で戻って除去を回避するということがあるわけですし、どっちみち除去はブロック前安定。あるいは、「ブロックした上で、戦闘する前に除去をする」のであれば、ブロックされている対象は忍術で逃げられませんので大丈夫ですね。
 また3つ目は例えば、「アーティファクト・クリーチャーの忍術能力は、新テゼレットで軽減できない」ということです。

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 そしてその他の注意点として、忍術で出てきたクリーチャーの扱いについて。

・忍術で出てきたクリーチャーも、「ブロックされていない攻撃クリーチャー」である。(もう一度、別の忍術のコストにできる)
・忍術で出たクリーチャーは、攻撃している状態だが召喚酔いしている

 後者は、NEOのリミテッドでは、もしこのあたりと組み合わせる場合は注意。追加の戦闘フェイズを得た上で、忍術で場に出た忍者をアンタップしても、召喚酔いしているためにそのターンはもう一度攻撃はできません。

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・魂力

 これも再録メカニズム。パーマネントが、手札から捨ててコストを支払うことで能力を起動できる便利能力です。実質的にパーマネント&インスタントの分割カードであり、「キッカー同様に広範すぎるメカニズム」とは言われていますが、過去の神河では、もともとパーマネントが持っている能力とほぼ同じ能力を持つよう制限されていました。

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 今回はそのタガが外れ、一部の魂力カードは、複数のシチュエーション・複数の用途(序盤と後半、受けと攻めなど)に対応できる、汎用性の高いデザインがなされています。
 プレイ上の注意点として、「唱えていない(起動型能力である)ため、基本的に打ち消されない」という点があります。ただし、「(起動型)能力を打ち消す」効果には打ち消されるため、必ずしも妨害されないわけではありません。注意しましょう。

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魂力には魂力をぶつけんだよ!!

・機体/搭乗

 メカニズム記事には書かれていないですが一応。機体は基本ただのアーティファクトですが、搭乗コストを払うことでクリーチャーになります。

・搭乗のためのクリーチャータップはコストである(クリーチャー側の起動型能力ではない)ため、召喚したターンのクリーチャーも使用できる。
・機体は、他のカードの効果でアーティファクト・クリーチャーになった場合も、印刷されたP/Tが適用される。

 基本的には、「搭乗というコストが追加で必要なクリーチャー」扱いのため、同マナ帯のクリーチャーに比べて性能は高めになっています。ゆえに無色で3マナ4/3警戒なんかが実現可能。

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 それではお次は単体カード評価です。

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 トップはこちら。
「永岩城の模範」:集めれば集めるほど強い2マナアタッカーとして、白のアグロを支えるでしょう。赤白アーキタイプのカードといえばそうですが、単体で機能してくれるので高評価。
「蜻蛉鎧機」:3マナ3/2フライヤーで尋常じゃないクロックを叩き出します。搭乗者の容易に注意したい。
「放浪者の介入」:4点では落とせないクリーチャーがいる、戦闘中でないと使えないとデメリットはありますが、広範囲に対する解決策になる優秀なコモン。
「精霊界との接触」:払拭の光でもあり、ブリンクにも使える。ブリンクはもちろん相手も対象に取れるため、非常に汎用性の高いアンコモン。
 それ以外の高評価カード群。

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 イッヌはキャントリップ。そして2マナ、エンチャントという特性から蘇生や回収手段が豊富な、優秀なデッキ回転役です。「陽刃の侍」は序盤の色・土地事故回避と後半のアタッカーを兼ねるエリート侍。忍者の狐は3マナ2/2の二段攻撃で純粋に強く、装備品が多い環境では更に仕事をするでしょう。「修復機」はイッヌや小粒フライヤー、2マナの機体を使いまわしてフィーバー。回避能力がないですがタフ4で殴りやすいのもよし。
 呪文、1マナバットリは戦況を牽制し、時には王手(ならぬ皇手)にも届くでしょう。「払拭の斬撃」は、クリーチャー除去としてはタイミングが遅く対象も限られますが、解呪を兼ねた除去であるというのはこの環境で強く働くはず。「平和な心」は機体の搭乗も封じるので偉いですね。

 初手ピック級はこちら。

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 撹乱者、侵入者、専門家、タミヨウ「って、なんで多色くんが!?」

「ネットワークの撹乱者」:1マナ1/1飛行、ETBタップ付き。単体でも最低限のクロックやブロックどかしになり、また今回の青が忍術で攻撃を通す必要があることから引く手あまたとなる一枚。
「サイバの侵入者」:魂力が本体。4マナ2体フリーズは恐ろしい強さですね。クリーチャーとしても及第点なのがまたGood.
「複製の専門家」:ファクトを2マナで複製しますが、今回はアーティファクト・クリーチャーがめちゃめちゃ多いので、クリーチャー倍加マンと化します。自分も3/4飛行と優秀なクロックなのもポイント高い。
「タミヨウの完成化」:4マナと重いが、実質完全無効化の除去です。よく見ると瞬速もついている。一瞬の隙をついてPWを攫ったΦの手癖の悪さが出ていますね(私怨)。
「巨大な空亀」:多色、青緑Uですが、普通に青2マナバウンスとして使えるので初手ピック大歓迎です。絶対他の人からの点数も高いですし。

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 それ以外では、まずは優秀な4マナ3/3フライヤーの魚。「残酷な目撃者」同様に、手札を調整する能力を持っているのも素晴らしい。「月回路のハッカー」は1マナで登場して1枚ドロー、普通に攻撃してもルーティングなので便利です。「月罠の専門家」は、バウンス付きのクリーチャー。もっとも、2/2は最低限の性能ですが。「短絡」、瞬速でパワーをマイナス修正する、飛行もキャンセルするという、コンバットを狂わせる優良オーラです。「月罠の試作品」は魂力が本体、5マナとやや重ですが、カード・アドバンテージを失わないバウンスで強いですね。「思慮深い達人」はダメージを通すことで後続を展開する能力。構築の段階で気を遣う必要はありますが、強そうです。

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 黒の1-1ピック候補、どれも除去です。流石に「病的な日和見主義者」のようなボムアンコモンはなく、堅い選出になってしまいましたが…
「お前はもう死んでいる」:「なにィ~~~?…い!?」なこのカードは、環境に存在していることで黒の戦術を劇的に変化させます。一見特攻に見えるサボタージュ能力持ちの攻撃も、黒1マナが立っていれば相手は相討ちを警戒しなければならない。実際使う上でも、1:1交換を強要できる上に軽い、優秀なカードです。「焼印刃」と異なり、対応して除去される可能性が無い(もう死んでいるため)のは出色の出来ですね。(ただ、1ピック目で取るほどかと言われると微妙かも)
「致命的な不具合」:2マナで-2/-2以上を期待できるインスタント。今回は装備品クリーチャーがいるので、軽い除去は相対的に有能な働きをするでしょう。(例えば換装起動に対応して除去)
「ねじれた抱擁」:確定除去その1。コモンなので取りやすい。また、なにげにオーラとして残ることで、改善サポート(まさに直前の「致命的不具合」など)としても使える。PWにも飛びます。
「暗殺者の色墨」:最小2マナの確定除去。はい恐ろしい。こっちもPWを処せる。

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 それ以外。リミテで強い「絆魂装備品」である「ヒルの篭手」、しかし除去られやすそうなP/Tであること、また装備コストが重いことから、程々の活躍に留まるでしょう。「墓照らし」は3マナ2/2飛行、癖はありますが除去にも使えるテクニカルなカード。「慈悲無き者」、3マナ2/3威迫で十分良いカード。黒に改善が少ないのが惜しいですが、「抱擁」をここに合わせて除去とリアニで一挙両得を狙いたいですね。「機能不全」はヒルのような、ステータスは低いが後半厄介なクリーチャーを一掃できるのが便利です。英雄譚「大牙勢団の襲撃」は、1マナからライフレースに計4点の差をつけるアグロカード。裏面も威迫2/2と3ターン目着地の性能としては十分です。

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 赤の第1ピック、こちらも除去が主です。
「電圧のうねり」:1マナ4点を狙える火力。強く使うには宝物を生み出せる黒の「地下街のたかり屋」や、ファクトを墓地から回収できる「将軍、山崎兵子」あたりがいい相棒ではないでしょうか。AFRくらいに宝物を生み出せたら多分チートでした。
「神の火炎」:純粋に2マナ3点火力は出番に事欠きません。
「猿人のスリング」:1マナ1/1のアグロクリーチャーでありながら、装備コストが軽く後半でも戦力になる。1マナの猿は強いと相場が決まってるんだ。
「鉄蹄の猪」:バットリとしてトランプル付与、あるいは後半に単体アタック。どう転んでも強い猪。干支で12番目とは思えません。
「双弾の狙撃手」:もう書きましたが、あまりにも汎用性が高い1枚。見たらピックしましょう。

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 他。まず「増員された浪人」は潔いほどにアグロクリーチャー。腐ってもドローに変えられること、また侍シナジーでさらなるメリットを稼げそうなところもよい。「無双の侍」は、5ターン目5マナアクション(あるいは4マナアクションからの1マナ構え)を可能にしてくれる、優秀な2/3威迫です。このスタッツの威迫、真夜中の狩り真紅の契りでもアグロで中々居場所を確保していました。「火を付ける怒り」は解説したとおり先制攻撃で差をつけます。「野心的な突撃」は、フィニッシュに使わなくても、キャントリップで全体パンプアップは確実に強いです。アンコモン、「兎電池」は+1マナで速攻を付与する、派手な内助の功。赤の「御神体」は3マナ2/2先制攻撃で十分活躍しますが、バーンまでついてきます。「兵子」は魂力アーティファクトや装備品クリーチャーの回収をしながら、トランプルで殴る手練の武人。X火力「炎の排出」は改善が用意できればショック相当でも使えるのがいいですね。

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 緑は第1ピックに悩みますね。
「大狸」:とりあえず脳死でピックしていい1枚。ランプしてフィニッシャーを叩きつける動きの、序盤と終盤を両方こなす、4枚引いてもデッキになるタイプの子。トランプルつきファッティ大好き。
「竹林の射手」:飛行絶対殺すマン。青に軽いフライヤーがいて通すとどんどんアドを稼がれそうだとか、とにかく環境の需要から点数が上がりそう。普通に壁として強いけどアグロはできませんね。
「樹海の練習生」:対してゴリゴリのアグロ。2マナ2/2武士道1で実質3/3。殴れ殴れ、出会え出会え。
「達人の咎め」:一方的格闘、武士道発動中に打ったらお得ですね。

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 逆に「確定ピックではないけど普通に便利だな」ってカードが多い緑。
コモンから、魂力もちの「保護者」と「栽培」。「保護者」は「ガヴォニーの銀鍛冶師」とは違い、味方に飛行がいない色であること、また搭乗されていない機体には乗せられないことが痛いですが、代わりにインスタントとして使えるのが強み。「栽培」はマナクリとして使ってランプを加速ですね。横、「記憶の担い手」は対象こそ限定されていますが、「ドーンハルトの導師」めいた英雄作成能力を持ち、しかもコモン。+1/+1カウンターなので改善私怨にもなります。「タミヨウの保管」は常に構えて困らない1マナ。
 アンコモン、「河童」は2マナ1/3接死として優秀(しかも素で改善済み)、おまけに解呪付き。緑の「御神体」は、ほっておくとファッティトランプルになります。「花咲く跳獣」は、カードを1枚稼ぐ5マナ4/4到達。マナが多少伸びるなら是非欲しい1枚です。
 英雄譚、「梓」は裏面が強いのと、I章II章もランプとしていい動き。「母聖樹」は、4マナ英雄譚とめちゃ遅いですが、最終的にでてくるクリーチャーの強さはレン7でみんな知ってるよね。

無色

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 無色も強いのありますね。
「忍者の苦無」:超強い、というわけではないですが、他に取るのがなかったら、どの色でも入る点からピックして嬉しい3点火力
「高速ホバーバイク」:2マナ2/2飛行と考えると超強い、おまけに瞬速でタップ付き。まあデッキにこだわらず初手でとっていいD-ホイールですよね。
「道路脇の聖遺」:道祖神な土地です。無色土地と侮るなかれ、アンタップインな上に、エンチャかファクトがあれば1枚ドローに変換できるなんてお前はキャノピーランドか?下手したら2枚ドローにもなります。

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「粗暴者の鎧機」、3マナ4/3警戒搭乗1で、盤面の圧力が足りないデッキにぜひ。まあ警戒は、相手ターンにもう1体別の搭乗員を用意しなきゃなんですが。「鉄の弟子」はチャンプして盤面強化して、あと立ってるだけの搭乗要員でもいいですね。「雷鋼の巨像」は下段の「摩天楼」と合わせて無色フィニッシャー枠。マナが伸びないデッキには嫌われるでしょうし、どちらも回避能力持ち。ランプ組みやすそうだな。「ネットワーク端末」はルーティングできるマナファクト。これも遅いデッキ向き。「回路の修理屋」は死んだらドローを持ってくる3マナ2/3。無色でこれは便利にもほどがありますね。

総評

 前回の環境俯瞰とも合わせて、色ごとの評価はこうじゃ。

白 ★★★★☆
・性能十分な殴り手と、豊富な除去が高評価。MIDのような軽量飛行、VOWのような盤面強化には欠けるが、シナジーを組めばかなり強いだろう。
青 ★★★★☆
・青にしてはだが、打ち消し以外の選択肢が豊富で、また確実にアタックでアドを稼げるようなカード群。ただ、1枚で勝てるカードはない。また、重要な攻め手のフライヤーは割と対策されてる。
黒 ★★★★☆
・確定除去を安売りしすぎでしょ。でも攻め手には欠けるかも。ちゃんと相手の盤面を崩せないと足踏みして終わりそうな危うさはある。
赤 ★★★★★
・火力が優秀、バットリも優秀。クリーチャーも速い展開のために揃ってる感じ。ただ、序盤の動きはもしかしたら小粒すぎたり、晒す隙が青につけこまれたりするかも?
緑 ★★★★☆
・ランプをやるのに都合がいいカードばかり。飛行もメタりまくり。除去が一方格闘1枚で、システムクリーチャーに触れずに手詰まりになる可能性から☆-1。

 強いて言えば、青が「有利なときは強いけど不利になるとすぐしぬ」感があって最も弱そうに見えます。でも、どれもちゃんと強そうな見た目。組み合わせていろいろ試したいですね。というわけで次回はアーキタイプ分析!よろしくです。

 なお、本記事における使用画像の結合には、以下のサイトをお借りしました。

注釈

※1 もっとも、NEOのリミテッドで見る全体除去には、アーティファクトも根こそぎ追放する「告別」なるカードがあるのですが……

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イラストいいよね……

※2 どれくらいあるかっていうと、スタンドの中の人型じゃないスタンドの割合くらいはある気がする。



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