【WIXOSS】まほまほ神父「『宇宙』は一巡したッ!」
圭色です。PRISMATIC DIVAの新規カード《羅星姫 ミュウ//メモリア》の登場により、〈宇宙〉デッキがこれまで苦手としていたパワー13,000以上のシグニに対処できるようになりました。あと筆者はBUZZ先生の絵のファンです。なので〈宇宙〉組みます。
デッキレシピ
【ルリグデッキ】
《まほまほ☆ぜろ》
《まほまほ☆いち》
《まほまほ☆にっ》
《まほまほ☆さ~ん》
《エクス・ゼロ》
《エクスエコー》
《エクスステップアウト》
《マキナ・ゼロ》
《マキナウィングスラッシュ》
《マキナバインド》
《マイアズマ・ラビリンス》(▽)
《パラダイスうちゅう》
【メインデッキ】
LB有
《羅星 フォルナックス》×2
《コードアート Jヨシツキ》×4
《凶魔 バアル》×4
《羅星 ベレニケ》×4
《ムーン・バイツ》×2
《サーバント #》×4
無LB
《羅星姫 ドラコ》×4
《羅星姫 イクリプス》×4
《羅星姫 ミュウ//メモリア》×4
《羅星 カリーナ》×3
《羅星 キクノジョー》×1
《羅星 ジオールタ》×1
《羅星 マイクロスコピウム》×1
《小装 リル//メモリア》×2
デッキ解説
■デッキコンセプト
・〈宇宙〉軸を前提
今回は〈宇宙〉シナジーを前提としたデッキ構築を行った。ディーヴァセレクションにおける〈宇宙〉シナジーとは、すなわち「レベル1シグニ」を参照する様々な効果の活用である。
〈宇宙〉シグニのギミックを解説しよう。〈宇宙〉シグニは、その効果で得られる結果が強く、汎用性が高いものが多い。例えばレベル2シグニ《羅星 カリーナ》は、[無]で8000以下のシグニをバニッシュできるし、レベル3《羅星姫 ドラコ》は実質[無]で12000以下バニッシュが可能である。
しかし当然、その代償は存在する。その代償は得てして、「デッキの一番上からカードを公開(あるいはトラッシュ送り)し、レベル1シグニが出れば適用」という、ランダム性が高い条件によって表現されている。
レベルによってシグニのカードパワーが大きく変わるWIXOSSというゲームで、レベル1のデッキ内比率を高めるということは、直接的にデッキの弱体化に繋がる。特に上記の2枚のシグニは、自身をデッキに入れることで自身の効果が弱体化する(どちらもレベル1ではないため)という構造的欠陥を抱えており、通常のデッキで採用するのは難しい。
しかしその構造的欠陥を解決することができる、ゲーム内処理改変カードが存在する。それが《羅星姫 サタン》および《パラダイスうちゅう》だ。
〈羅星姫 サタン〉
長所:シグニ枠で採用できる。場のレベル1シグニに対する補助も可能。〈宇宙〉以外のレベル2、3シグニもレベル1扱いできる。
短所:シグニであるため、引けるかがランダムかつ、場にいないと効果を発揮しない。青のルリグの採用が必須になる。
〈パラダイスうちゅう〉
長所:一度使用しておけば、ゲーム中常に恩恵を得られる。無色であり、デッキ構築に影響しない。
短所:ピースの枠を1つ使用する。〈宇宙〉シグニしかレベル1扱いできない。
この両者を比較し、今回の採用は《パラダイスうちゅう》とした。ピースを1枠埋めてしまうが、その分〈宇宙〉シナジーは確実に作用させることができ、デッキの安定性が格段に向上する。(もちろん、こちらを採用すれば、《サタン》を効果①目当てで採用する意味はなくなる。)
つまるところ、〈宇宙〉デッキは、「ピースを1枠消費する代わりに、メインデッキで並以上の強い動きが安定して可能」なデッキと考えられる。
ただ、注意したいのが、これらのカードでシグニをレベル1扱いできるのは、カードがデッキかトラッシュにある場合のみである。よって、手札や場のレベル1シグニを参照する効果には寄与できない。
・〈宇宙〉のゲームプラン
ゲームプランはいくつか考えられる。強く動けると考えるのは以下。
・白軸:エナコントロール
白に典型的な、エナを与えず、そして耐性を持つシグニを展開し、中〜長期戦で戦うスタイル。〈宇宙〉軸には、エナ縛り用員として《羅星姫 リーブラー》、耐久用員として《羅星姫 カシオペヤ》が存在する。《カシオペヤ》は、15000まで殴り倒せるのも嬉しい。この軸の場合、組み合わせとして赤の《羅星姫 アンドロメダ》と《羅星姫 ホウオーザ》のようなエナ焼き用員を採用するパターン、青の《羅星姫 オリオン》や《羅星姫 タマゴ//メモリア》でさらに相手の動きを遅延するパターンが考えられる。注意したいのが、《リーブラー》も《カシオペヤ》も継続的に白エナを必要とするため、デッキの白を濃くしないといけないという点。
・赤黒軸:アグロ
《羅星姫 ドラコ》《羅星姫 イクリプス》《羅星姫 ミュウ//メモリア》などの強力な除去能力を持つ宇宙シグニを展開し、盤面を積極的に空けて攻めるプラン。レベル2にも《羅星 カリーナ》《羅星 キクノジョー》《羅星 ジオールタ》《羅星 マイクロスコピウム》等の除去シグニが豊富で、速い展開が期待できる。特に《ドラコ》《ミュウ》《カリーナ》《キクノジョー》は除去が実質ターン1効果で、保たせられれば継続して戦力になれるのが魅力的。除去が強力な分エナや手札の消耗が激しいことには注意。
黒を採用すると専用スペル《ムーン・バイツ》を使えるのもgoodな点。また、エナの色はこのスペル以外ではほぼ要求されず、タッチ3色目も選択肢に入る。
今回は《ドラコ》《ミュウ》を使いたかったのでこちらにした。また、《キクノジョー》《ミュウ》で使用する関係で(後述)、レベル1シグニの枚数は増やしてあり、実に20枚。圧倒的じゃないか、我が軍は。
・ルリグ選択
赤黒軸ではエナや手札をひどく消耗する。特に《ミュウ//メモリア》は、レベル3シグニに対応しようとすると3枚追加でカードが必要になる。よって、ルリグもハンドまたはエナのアドバンテージを取れるものが望ましい。
《まほまほ☆さ〜ん》
ワンチャン、毎ターン1枚のボードアドバンテージを取れるルリグ。だが、一般論として「対戦相手に選択権のあるカードは弱い」とされ、このカードもその例に漏れず難しい点はある。出した直後は相手にリフレの心配が薄く、またデッキによってはメリットにもなるため、「4枚トラッシュ」が選ばれるだろう。それすらも有効活用するためには、基本的に中長期戦を仕掛ける必要がある。他の〈きゅるきゅるーん☆〉ルリグと同様、普通なら遅いレンジのコントロールデッキに採用されるだろう。
今回は、勝利へのプランの1つとしてデッキの「一巡」(リフレッシュ)を組み込むことにより正当化する。まほまほ本人の効果によるデッキ破壊は、いずれも相手に選択権があり、狙ったタイミングでリフレッシュさせるのは難しい。そんな状況でもリフレッシュによるライフクロス破壊へと確実に繋げられるよう、《マイアズマ・ラビリンス》と併用することにした。多少デッキを削ったところでエナを構えた上でゲーム1を起動、相手がギリギリ残したなら構えたエナから《ラビリンス》でリフレッシュだ。多分ゲームレンジ的にもシグニ的にも二巡は無理。
それ以外の候補は以下の2枚。
《共宴の巫女 リメンバ・ディナー》
毎ターンのドローが1枚増えるすごいルリグ。ただ、赤黒宇宙デッキに白を入れるとしてもタッチ程度になってしまい、白のセンタールリグのグロウにもたつくため、見送り。
《カーニバル -TI-》
ターン1効果が器用なルリグ。しかしこれ単体でアドバンテージを生み出すわけではなく、基本は《大幻蟲 アロス・ピルルク//メモリア》などの、手札捨てをアドバンテージに変えられるカードと併用する印象。また宇宙デッキは、トラッシュ送りではないとはいえ、除去の役割はシグニで果たせるため、その点でも優先度低。〈宇宙〉といえばカーニバルだから使いたかったけどね※1。
アシストルリグについても選定理由を述べる。
《マキナ》:速く攻めたいデッキならどんなデッキに入れても優秀な《マキナウィングスラッシュ》だが、このデッキはトラッシュのレベル2、3〈宇宙〉シグニも回収できるため更に強い。《マキナバインド》は防御面数で選んだが、エナは足りないかも。
《エクス》:赤でレベル1にてカードアドバンテージを取れるルリグ、という条件で《エクスエコー》をチョイス。最序盤を安定させないと速いデッキは途端に弱くなるゆえ。《エクスステップアウト》は、攻め手でありつつ、不足しがちなエナを供給するルリグとして採用した。《パラダイスうちゅう》が一枠使ってるから、《ゼノ・グラシアクラスタ》とかは採用できないんですよね……。
■プレイング
先述の通り、アグロ戦略をとる。
1ターン目から《エクスエコー》を使い、最序盤の手札を安定化。これは同時に《マキナウィングスラッシュ》で回収する対象を用意できるということでもある。もちろん、《バフォメット》で落としたものを回収するのもいい。
レベル2からは、軽め除去シグニで盤面を空けつつ速攻。レベル2で12000ラインが出てくるときついが、その場合《エクスステップアウト》のアサシン付与で、シグニに仕事をさせるようにしよう。
レベル3からは、シグニが盤面を開けてくれるので、リソースにだけ注意しながら攻め続けよう。《マキナバインド》は、キルターンに届かせるための遅延として十分なら、追加コストなしで使用することもあるだろう。
■勝ち筋
盤面空けて殴るしかないぜ!トラッシュを活用するからちゃんとレベル1でトラッシュを肥やすんだぜ!LBもワンチャン死者蘇生として機能するから期待するんだぜ!
最終盤はとっておきの《まほまほ》ゲーム1&《マイアズマ》でリフレッシュさせ、相手の計算を1枚分狂わせよう。
■注意点
エナの枚数はよく数えよう。最序盤から、エナチャージは欠かさずにしておくべきだと思う。《ミュウ》でエナと手札が足りるかは微妙なので極力使いたくないが、12000を超えてきたら出さざるを得ないので、手札の枚数と中身に気をつけて。
個別カード解説
《ドラコ》《イクリプス》《ミュウ//メモリア》
単体除去用員のレベル3たち。その性能は以下のように異なる。
《ドラコ》《ミュウ》は、維持できれば毎ターン除去ができる点が強力。一方《イクリプス》は出現時能力なので、LBで登場した際に2面防御できる点が強み。対象については、《ミュウ》がほぼ任意の対象を相手取れるため、ここぞという場面で重宝するだろう。一方、《ミュウ》でレベル3を対処しようとすると、手札3もしくは手札2エナ1を消費するため、アドバンテージの交換として非常に分が悪い。それだけでなく、先に述べた通り「手札の参照」を行う関係で、《パラダイスうちゅう》のサポートを受けられない※2。なので通常は《ドラコ》《エクリプス》で落としていくのが良い。かといって、《ミュウ》の採用枚数を減らすかというと、そんなことはない。低レベル対処なら消耗は少なくて済むし、また出現時効果により実質《ムーン・バイツ》の上位互換として回収を担うことができるため、極論〈出〉使用→リムーブといったスペル的使用をしてしまえばよいのだ。
《カリーナ》《キクノジョー》《ジオールタ》《マイクロスコピウム》
レベル2の除去枠。あえて散らして1枚ずつ採用しているのは、それぞれ微妙に役割が異なるためだ。
最も強いのは当然《カリーナ》。対象が8000以下と広く、レベル2同士でも除去できる可能性が高い。しかしデメリットもある。ひとつにはエナを消費する点、レベル3シグニとコストのリソース源が被っている。もうひとつはアタック時の〈自〉である点、アタックを封じるアシストルリグと相性が悪い。《キクノジョー》はコストが手札で良い点、《ジオールタ》は対象が極端に狭い代わりにコスト不要である点、《マイクロスコピウム》はマイナス修正で他の効果(例えば《イクリプス》の-10000)と組み合わせられる点と、出現時効果でデッキを切削できる点が優れている。これらを折々にトラッシュから回収して使用することを考えて、あえて1枚ずつ採用とした。環境が偏っている際は、《ジオールタ》を増やす等の構成変更もできるかもしれない。
《羅星 ベレニケ》《コードアート Jヨシツキ》
レベル1でもある程度のパワーが出せるシグニ…という理由もあるが、それよりもむしろLBを目当てで採用している。
《パラダイスうちゅう》により、トラッシュの〈宇宙〉シグニはレベル1扱いである。よって、このLBからはトラッシュの任意のシグニを出せることになる。《イクリプス》が落ちておりエナに余裕があれば、出現時効果で相手のシグニをバニッシュすることで2面防御さえ可能なので、それを狙いたい。
《小装 リル//メモリア》
レベル1の中でも特異的な効果を持っている1枚。これにより、《ドラコ》《ミュウ》《カリーナ》《キクノジョー》を盤面に維持することを狙う。ターンが回ってくればもう一度バニッシュ効果を使えるのだ、それも《ミュウ》に至っては再度レベル1を貯め直す手間すらスキップできる。美味しい。
まとめ
このデッキは、実のところまだ十分に回していないため、エナや手札が十分か、どのような相手でも十分に攻めきれるか等はまだしっかり検討できていない。しかし、ピース1枚を犠牲にして発揮するコストパフォーマンスに優れたシグニ効果は、間違いなく攻めポテンシャルを持っている。それでもエナとか足りなかったら、緑アシストルリグと緑レベル1エナ貯め係(《バン//メモリア》とか)入れてみます。あとは別途、白軸宇宙デッキも検討したい。
それでは良いディーヴァバトルを。
本記事中の画像は、以下のページから引用させていただきました。
注釈
※1 しかも《カーニバル -TI-》のUR、hitoto先生の激ウマ美麗イラストで本当に使いたいんだけど、URは自引きが無理だしシングルもやばいので、筆者は地に這いつくばることしかできない。
※2《ミュウ》は出現時の[無]でトラッシュから1枚はレベル1シグニを回収できる。それは《パラダイスうちゅう》のおかげでレベル2や3も対象にできるが、一度手札に加えてしまう関係上、結局起動効果で下に置けるのは純粋なレベル1のみなのだ。