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リミテッド大予想「イニストラード:真紅の契り」#2 メカニズム理解・単体カード評価編

概要

 この記事は、フルスポイラーが公開された「イニストラード:真紅の契り」(以下VOW)の全カードを眺め、リミテッド環境を予想するという、プレミアドラフト開始と同時に全力突入する気しかない人間の準備運動です。
 前回は環境を俯瞰し、除去・バットリを色ごとに評価しました。この記事#2では、まずVOWで登場する主要メカニズムを概説し、個別カードの評価をしやすくします。そして、VOWのコモン・アンコモンを俯瞰し、ピックしたい汎用優秀カードを挙げていき、アーキタイプ分析のための下地とします。

更新履歴

11/7 おまけを追記。誤字を修整。
11/8 装備品に関する記述が誤っていたため修整。緑の評価を上方修正

前提

・ドラフトルールに関しては、特記がない限り、MTG ARENAにおける「プレミア・ドラフト」を想定しています。
・この記事は、パック配信・発売が開始する前に書かれた記事であり、実際の環境についてなんら保証するものではありません。ふんだんに妄想が含まれる可能性もあります。
・リミテッド環境に対する考察であるため、レア・神話レアのカードは出現率が低いものとみなし、考察の対象はコモン・アンコモンのカードが中心になります。
・本ページに記載されている画像はすべて、マジック・ザ・ギャザリング公式サイト(https://magic.wizards.com/)を出典としています。特に、以下のページからの引用を含みます。

メカニズム

 重要なキーワード・メカニズムは以下の通り。

「訓練」
「切除」
「血・トークン」
「日暮/夜明」
「降霊」
「濫用」

 メカニズムの概要を理解するためには、先に公式の解説記事をお読みくださることをおすすめします。

 さて、これらに対する個人的なチェックポイントを順に見ていきましょう。

・訓練
 師として戦線の同胞を導くのが「教導」なら、師に倣い己を磨くのが「訓練」。「自分より強いクリーチャーと一緒に攻撃すると、自分自身が成長(+1/+1カウンター)する」という、イニストラード人のレジスタンス精神を表したキーワードです。
「教導」と異なる重要な点は──「教導」なんて知らないんだけど、という方は、ぜひラヴニカにてボロス軍の鍛錬を浴びていただきたい──「訓練」は自身を強化する、すなわち対象を取らない関係上、対象不適正にならないということがあります。どういうことかというと、公式のメカニズム記事のこの節がまさにそれを解説しています。

攻撃クリーチャーのパワーは、攻撃した瞬間にのみ参照されます。訓練の誘発後にもう1体のクリーチャーに何か起きても、クリーチャーのパワーに何か起きても、問題ありません。訓練を持つクリーチャーが戦場にいてその訓練能力が解決されれば、+1/+1カウンターは置かれます。たとえその時点でパワーがもう1体のクリーチャー以上になっていても、攻撃状態でなくなっていても、もう1体のクリーチャーが戦場からいなくなっていてさえ、問題ありません。

「教導」には、攻撃したときと効果解決時で、パワーの大小の判定が2回必要となるというややこしさがありました。その点、訓練は攻撃すればそれで解決。一緒に突っ込んだ師匠が突然姿を消しても、その勇姿はすでに弟子の瞳に焼き付いているのです。

・切除
 代替コストで唱えると、角括弧の中の記述を削除する。本当にルール上のメカニズムって感じで、これをフレーバー的解釈するのは難しいだろうなというやつ。角括弧という文字列をテキストで見るとは。奇抜で、ルールの抜け穴を付く感じが筆者はとても好きです。
 後ほど再紹介する「降霊」と同じく、「切除」コストで唱えた場合にも、スタック上の呪文のマナ総量はカードに印刷された値として扱われます。切除コストで唱えられた「掘り起こし」は、「軽蔑的な一撃」の対象になりません。

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・血・トークン
 
1枚の手札入れ替え(・血・)を行うトークンです。食物・トークン等と同様、起動コストを必要とします。今回はアーティファクトシナジーはなさそうなので、血を飲んでルーティングするか、吸血鬼の効果でコストにするかすることになるでしょう。食物と役割かぶっちゃうかもですけど、1点くらいライフゲインつけてくれないかな?と思っています。

・日暮/夜明
 MIDもとい「イニストラード:真夜中の狩り」から継続して登場する、狼男のメカニズム。プレイヤーが自分のターンに、呪文を唱えないと夜になり、呪文を2回唱えると昼になります。詳しく知りたい方は、MIDのメカニズム記事および、筆者のMID解説記事その2を御覧ください。

・降霊
 こちらもMIDから再登場するメカニズム。しかし日暮/夜明と違い、MIDとVOWの降霊もちクリーチャーには大きな違いがあります。MIDでは裏面がクリーチャーだったのに対し、VOWでは裏面は全てエンチャント・オーラに統一されています。フレーバー的には、こういうことでしょう。

 MID:表面が生者、裏面がその死後の亡霊(飛行を持つスピリット・クリーチャー)
 VOW:表面が霊魂、裏面がその霊の加護霊障(エンチャント・オーラ)

 いいですね、こういう風にキーワードに多彩なフレーバーを入れてくるのって。すき。
 なお、VOWの降霊の裏面オーラは、基本的に、表面の霊魂と同じ効果やステータスを付与するものになっています。その意味では、MIDの降霊よりもカードとしてはわかりやすいデザインと言えるでしょう。

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 ただし注意点が一つ。表面はスピリットで統一されていますが、MID降霊裏面とは異なり、VOWのスピリットは基本的には飛んでいないので忘れないように。どう見ても浮いてるのに飛行をもっていなかったビホルダーを思い出しますね。

・濫用
 同じく再録メカニズムですが、こちらは別次元由来。クリーチャーの持つ能力で、「濫用(出た時にクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい)」と「濫用時誘発効果」のペアからなります。ETB効果のバリエーションの一つと理解するのが簡単でしょう。
 ただしこちらにも注意点が。「濫用時誘発効果」が誘発するのは、実際にクリーチャーを濫用する(生け贄に捧げる)タイミングでその濫用主のクリーチャーが戦場にある場合のみです。実際にアリーナで遊んでいただけるとわかると思いますが、濫用の流れは以下の通りになるからです。

①濫用持ちクリーチャーが戦場に出る。
②「濫用」が誘発、スタックに乗る。
③「濫用」を解決、クリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。→捧げた場合、濫用持ちクリーチャーの「濫用時誘発効果」が誘発する。
④「濫用時誘発効果」を解決する。

 この時、②と③の間(「濫用」にスタック)で、濫用持ちクリーチャーが除去された場合が注意ポイント。その場合、③でクリーチャー1体を生け贄に捧げても、「濫用時誘発効果」は誘発しません。誘発効果持ちのクリーチャーがもういないんですから、当然ですね。
 ありがたいことに、「濫用」は「生け贄に捧げてもよい」なので、除去の後にスタック上の「濫用」が解決される際、生け贄に捧げたくなければ捧げないことができます。なので、「捧げたあとに濫用持ちクリーチャーが除去されて誘発効果が起きなくなる」という事態はありません。
 また、上記を聞いた後だとややこしいかもしれませんが、濫用時誘発効果は自分自身(濫用持ちクリーチャー)を生け贄に捧げることでも誘発します。つまり、使い捨てのソーサリー的に使用することもできるわけですね。これができるのは、自身というクリーチャーを濫用した瞬間には自身はまだ場にあったから、というふうに覚えておくといいでしょう。死亡時誘発が、自身の死亡でも誘発するのと同じようなものですね。(より厳密なルール解釈を知りたい場合は「領域変更誘発」を御覧ください。)

 リミテッドをプレイするという観点では、以下のように注意しましょう。
 訓練:師匠を除去したいなら攻撃クリーチャー選択前に除去すること。
 切除:切除コストで唱えた方が汎用性が高いが、通常コストでも唱えられるケースに注意。想定より軽いマナで除去ったり打ち消されたりということが発生するかも。
 血・トークン:注意点は特になし。使ってもカード・アドバンテージはないということを認識しよう。
 日暮/夜明:MIDと同じです。裏面のP/Tと効果まで気を配ること。それに昼/夜の切り替え条件を忘れないこと。
 降霊:表面は飛んでないぞ。飛ばない亡霊はただの亡霊だが、オーラになれる。

 それでは、単体カード評価をしていきましょう。

 VOWの最強チャンピオンはこいつだ!

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 以上!ご愛読ありがとうございました!!!

 ──というレベルで圧倒的な性能を誇る、満場一致のトップコモンは、「慈愛の祖霊/祖霊の抱擁」。異論は認めるけど多分異論が出ない。このおばあちゃんの何がどう強いかって?
 ①3マナ2/3絆魂というタフ寄り絆魂性能で、序盤から地上を受け止めつつライフを稼ぎまくり、ダメージレースを破壊する
 ②墓地に行けば2マナという軽すぎるコストで任意のクリーチャーに絆魂を付与、再びダメージレースを破壊する
 ③コモン
 リミテッドにおける絆魂っていうのは、なんていうかこう、ダメージレースの拮抗によるタッチの差での勝利みたいな、そんな甘いもんを全部壊してしまう恐ろしさがある。そして、装備可能=任意のクリーチャーに付与可能な絆魂のやばさを、STXのドラフトで「詩人の羽ペン」に遭遇したことがある読者諸兄は、骨身に染みてご存知のことでしょう。今回は装備品じゃなくてオーラだから大丈夫?そもそも表面で単体でも機能するっていうのがやばいんですよね。おばあちゃん、大好きよ。※1
 おばあちゃん以外では、以下が粒どころ。

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「エストワルドの盾殴り」は、自らに破壊不能を付与できます。訓練の師匠として優秀です。攻撃時のみかつコスト前払いなので、それに合わせて除去を打たれたり、相手の攻撃を受け止めたりは苦手分野ですね。それでも、白が絡んだ前のめりな戦略では常に輝いてくれるでしょう。
「グリフ乗り」「希望の鷺」は優秀なコモンフライヤー。訓練で成長したり、絆魂付与でダメージレースを有利にしたり。
 アンコモンまで見ると、戦闘に有利な2マナクリーチャーが2体。「束の間の霊魂」は、2マナでパワー3あるという点が強く、格上との1:1交換をしてくれたり、訓練の師匠になったりしてくれます。条件次第で先制攻撃ブリンクもできて嬉しい。「双刃の霊」は、2マナ二段攻撃持ちとしてオーラの強化対象とするのも、墓地から二段攻撃付与オーラとして使うのも強い逸材。
 除去はどれも優秀です(一歩見劣りがして未掲載ですが、1マナ2点火力もGood)。MIDでは除去から黒に入ることが結構ありましたが、VOWではその方向性で白に入ることが同じくらいありそう。

 以降の色では、おばあちゃんレベルに「優勝!」って言えるカードはないと感じています。なので以降、基本的に最上位として掲載しているのは「準トップ(色としてトップ)コモン/アンコモン」という認識です。
 優秀だなあと思っているのは以下の3枚。

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 まずはコモン2枚から。「拘束の霊」は、攻撃時に相手1体を-2/-0修整します。パワー2までを素通りしたり、チャンプブロック要員を無力化して格上に交換を要求したりと、器用でありながら、裏面も軽い弱体化オーラという使い勝手の良さ。白や緑と組むなら、訓練の師匠にもなってくれます。
「悲惨な群れ」は、複数枚取るとおいしいコモン。死亡時の同名サーチ能力があり、パワー2で最低限の仕事をしつつ、カード・アドバンテージを維持してくれます。
 アンコモンからは「嵐追いのドレイク」。アーキタイプ系カードと見せかけて、単体で2マナ2/1飛行と、青らしからぬクロックを刻んでくれるドレイク。メリット能力も、オーラやバットリを使っても手札が減らないというレア級の仕事。そしてバチバチしててかっこいい。完璧だ。
 それ以外では……

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 上段、コモンのマナレシオ良好なフライヤーたち。ランタンの裏面は、3マナと重い代わりに何気に+1/+1もついているので、適当なクリーチャーにつけるだけで良好なクロックになります。
 下段、「排水路に潜むもの」。単独ならブロックされない能力で4マナ3/3は嬉しいですね。降霊にも4マナかかりますが、盤面が膠着した時にはお世話になるでしょう。
「囁く魔術師」は、常に優秀なクリーチャーというわけではないですが、打ち消し・降霊オーラ等を唱えるだけで飛行クロックが増えるのは間違いなく強いです。ターン1ですが相手ターンでも機能してくれるところも、打ち消しと相性が良くてCool.
 打ち消しからは「中略」。フルタップを2マナで止めたり、マナが余れば確定カウンター的に使えたりと器用に使えます。
 打ち消しが充実している今回の青は、飛行クロックと合わせてクロック・パーミッションみたいな動きになるかもですね。

 除去を見る感じMIDよりは冴えない感じの黒ですが、トップコモン・アンコモンの選定にも悩み、最終的にトップはここになりました。

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 コモンのインスタント確定除去(追放付き)!アンコモンのインスタント確定除去(PWも割れる)!強いですね。実際強いです。強いんですが、これをトップに置くことになるのかというのが、黒の今回の印象ですね。

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 優良(あるいは、比較的汎用的)っぽそうなのはこのあたり。
 コモン群、「コウモリの急使」は3マナ2/2飛行でメリット付きというだけで素晴らしい(青のコモンに一方的に受け止められる2/3飛行がいるのはネックですが)。「血に狂った社交家」も一人で4マナ5/5威迫を実現できるのがすごく良い。「不貞腐れる農家」は、非常に緩い条件で3マナ4/3絆魂へと変身。もうどうなってもいい、とありったけを発揮するイニストラード人の強さがわかります。
「しつこい標本」、3マナで無限に戻ってくるのは便利だと思います、今回は環境の速度がMIDよりは遅そうだし。でも優良というほどではないかな。「悪運付きた造反者」も2回チャンプブロック用員になる便利さ。「死の重み」相当の「牙の天稟」は、うっかり相手の吸血鬼に使わないように。
 アンコモンは、まず条件付きフライヤー「無害な旅人」。デッキによっては5/3フライヤーになるので、一気に形勢逆転も目じゃありません。リアニメイト「エドガーの覚醒」は存在を覚えておきましょう。手札コストにも使えるおまけ付き。黒い火力「寄生性掌握」は、速い人間デッキの足止めに便利に働きそうです。
 狩りの時間は終わり、結婚式には「有頂天」も「戦墓の大群」も神話アンコモンこと「日和見主義者」もいないので、黒はやっぱり苦労しそうです。

 今回の赤は、いつもどおりと言えばそうですが、ちゃんと速くそれゆえに強い印象です。

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 赤の優秀な攻め手、赤いサリアこと2マナ2/1先制(攻撃時のみ)の「血花の祝賀者」に、3マナ4/2速攻相当のスーパーイニス人「夜明けの戦闘員」。死んだら血・トークンになる、自分以外を強化できるといったおまけ用途も無視できません。
 火力は2マナ3点「削剥」、3マナ5点(!?)「引き裂く炎」が金メダル級。速い戦線を軽くて強い火力でサポートしましょう。

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 コモンの3マナアタッカーは、2/3威迫3/2トランプルと優秀。また、6マナ「送り火の落とし子」は、死んだらプレイヤーにすら3点飛ばす大物です。序盤から攻めて、地上が塞がるころに3点まで削れていれば、あとは落とし子で自爆特攻するだけで勝てる、なんてことも。
「祖先の怒り」は、「突破」のようなキャントリップトランプル付与。こちらは単体ですが。あとソーサリーなのには注意。でも入れて損にならないトランプル付与は便利ですよ間違いなく。あとは「ショック」は自明なので割愛。
 アンコモン、ティム(火力を飛ばせるクリーチャー)は一定の価値あり。全体火力インスタント「吸血鬼の復讐」は、吸血鬼デッキなら一方的な全体除去にもなりえます。
 低マナ域の攻め手が強くて火力も充実、赤アグロが強い。Q.E.D.

 緑は、マナクリーチャー2種類を擁しており、遅いゲームレンジやファッティを出す動きにて長がありそうですね。

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 トップ枠、コモンからはファンガス「這いまわる胞子」。3マナ3/2で死亡時ドローは、どんなデッキに入れても困ることはないでしょう。地味ですが汎用性でトップ枠ということで。でもそれより強いのは「鉤手の船乗り」。4マナ4/4とこの大きさでマナレシオ1であることがまず優秀。それにタフ4は、この環境のアグロクリーチャーを一方的に受け止められる数値です。緑はもう1体、3マナ1/4をコモンに擁しており、アグロが強い環境となるなら、緑はそれに対してメタ優位を取ることができるでしょう。夜になったら途端にチャンプブロックを許さないフィニッシャーです。
 アンコモン、「隠遁した剥製師」は、2マナのマナクリーチャーでありながら後半は4/4と戦力にもなるという、序盤、中盤、終盤、隙がないクリーチャーです。「寄生の専門家」はまさかのタイタン(ETBと攻撃時に誘発する能力持ち)、しかも誘発内容がトークン生成です。昆虫で盤面に差をつけろ!この子と相討ちを取れるパワー4は4マナ以下でも結構いるので、マナクリでできるだけ速く出したいですね。

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 緑の優良枠、まずは先述の3マナ1/4「名射手の弟子」。フライヤーを止めタフ4でアグロも止め、殴ったらパワ-1で訓練されやすい上に高タフネスで死ににくい。メタゲーム次第ですが、このつわものには助かる!とお礼をしまくる予感。
 次、「田舎の補充兵」は、3/1の豚(猪)を引き連れてくる訓練持ちの人間。パワー3の豚は格上との相討ちを狙えるだけでなく、大抵の訓練持ちの師匠になることができます。
 コモンには一方的格闘「狼の一撃」もあります。タフネス修整がないのでバットリ+除去という使い方はできませんが、コモンでこの除去が取れるのは笑みがこぼれます。接死持ちがコモンにいるので、確実な除去に使えることも意識しましょう。
「花の織り手」はマナクリ、2マナ出るかもしれないのはワクワクしますね。そのマナ加速で叩きつけるのは「棘茨のワーム」。ライフゲイン到達トランプル。文句なしのフィニッシャー枠。しかしマナの使いみちはファッティだけじゃない。今回緑に2枚与えられた装備品※2は、どちらもタフネス修整がつき、「鎧」は即用装備品で「鋸」は土地をトランプルに変換も。MIDでは「鎧」は速い環境に適応できず埋もれていましたが、緑に遅めのゲームに持ち込む素質があるとなれば、リミテの装備品は優秀なはずです。(装備コスト4マナ?見なかったことにしよう)
 緑は動きが想像しにくいです。マナ加速が出来そうだけどコモンにファッティがおらず、P/Tは(多分)緑らしく良質ではありますが、タフネス高くても他色のパワー全振りの同~低マナ域に相討ち取られそうで。MIDではGUでランプからフラッシュバックする動きが一定の成績を残していましたが、今回はマナの使途に困りそうです。特に、「猟犬調教師」や「ドーンハルトの導師」のような、マナの使途として優秀な起動型能力持ちがいないのが厳しいですね。

総括

 前回の除去・バットリの評価も織り込んだ上で、各色の評価はこうだ!

白 ★★★★★
・優秀なアタッカーたちを、優秀な除去とバットリが支える。低マナ域もちゃんといるが、ちょっとくらい動きが遅くてもおばあちゃんが全部カバー。訓練を育てて面攻撃できるとよい(これをバットリと除去が支えてくれるはず)。
青 ★★★★☆
・青にしては充実した回避能力持ちアタッカーたち。打ち消しと展開の塩梅がセンスを要求するが、最悪どうにか相手の飛行クリーチャーだけ落とせばフライヤーで攻めきれそう。速度で負けるかもしれないのは難点。
黒 ★★☆☆☆
・黒にしてはやや見劣りする除去、クリーチャーも冴えない。うーん、どうしよう?
赤 ★★★★★
・火力と攻め手が揃った最強の赤。バットリが限られるので奇襲性だけ少し落ちるが、それでも環境の中では確実に最上位。
緑 ★★★☆☆
・素のP/Tとバットリでどれくらい盤面をコントロールできるかにかかっている。到達は取りたい。一方格闘で差をつけろ。あと、アグロが強そうなので、コモンのタフネスで耐える力が強い緑はメタ優位※3。

 つまりボロスカラー、白赤アグロが最強ということか??白が強いのは嬉しいですね、白が好きなので。果たして実際の環境はこの予想とどう乖離するのか、はたまた合致してくれるのか。

 ともかく、単色のパフォーマンスを分析したことで、ようやく2色アーキタイプの強さ分析ができそうです。次の記事をお楽しみに。→書きました。

おまけ

 無色なんで見逃しかけてたんですが、この子つよくないですか??

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 遅めのデッキになりそうな時に見かけたら使ってみます。


注釈

※1 相手に使われてボッコボコにされたら大嫌いになりそうですけどまあトップコモンやトップアンコってそういうもんですね。
※2 公開時、「装備品は緑にのみ割り振られた」と書いていたんですが、花嫁・新郎衣装を忘れてました。

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 タフネスは上がらないですが、ペアにすると強化される面白い装備品です。軽いし有効活用されるかも?
※3 当初緑は★2評価していましたが、タフ4が2体おり、しかもどちらも攻勢に使える事に気付いて上方修正しました。一強じゃなくてメタゲーム回る感じになるか??

 なお、本記事における使用画像の結合には、以下のサイトをお借りしました。


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