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日本と「天と地」ほどの隔たり。動物愛護(アニマルプロテクション)❓動物福祉(アニマルウェルフェア)❓動物の権利(アニマルライツ)❓動物先進国の法律や罰則を学ぶ。

動物に関しての法律は、その国の歴史や考え方によって、さまざまな規制や罰則が設けられています。

代表的な動物先進国では、ペットに関する法律は日本よりはるかに厳しく、保護だけに留まらず「福祉」を守るため「権利」を守るためのルールも細かく定められていることが、日本との違いとして特化される部分です。

その内容たるや、ここまで動物のこと考えているの?!ここまで動物たちの環境、QOLを整えているの?!…と、驚くほどのものがあって、その動物愛と道徳的観念には、感動・感心しまくり☆(❤︎Ꙭ)ナンデスト~!!!

それをもっと知りたいと思って、最近少し調べ始めていたのですが、まだまだ勉強中ながら、そんな一部を少しだけ掲載してみました。

(※ここでは、猫より犬のルールが多いように見えていますが、私がきちんと把握できておらず記載がないだけですので、猫派の方にはどうぞ悪しからずです。また種類を特化しておらず、動物・生きもの・ペットといった表記で書かれている内容もあります。)

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【イギリス】

1960年イギリス政府は「すべての家畜に、立つ、寝る、向きを変える、身繕いする、手足を伸ばす自由を」という基準を定めました。
そして、2006年に動物福祉法(Animal Welfare Act)が施行されました。

<アニマルウェルフェア:動物の自由5項目のチェックリスト>

  • 動物がお腹をすかせていたり、喉がかわいていてはいけない。

  • 不快な環境にいたり、暑すぎたり寒すぎたりしてはいけない。

  • 怪我をしていたり、病気の場合は獣医さんに連れて行かなければいけない。

  • 動いたり遊んだりするのに十分なスペースがなければいけない。

  • 動物が怖がっていたり、不幸せな状態ではいけない。

    この法律は、ペットの所有者が動物の基本的な福祉ニーズを満たす法的義務を持つことを定めています。
    適切な食餌、住居、健康管理などが含まれており、その違反者には無制限の罰金や、最大で6ヶ月の懲役刑が課されることもあります。           
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    【オーストラリア】

    オーストラリアでは、州ごとに動物保護法が存在しますが、全ての州でペットの虐待や遺棄は違法とされています。
    罰則は州によって異なりますが、一般的には高額な罰金や懲役刑が科されます。(下記は法律の一部です。)

  • ペットにマイクロチップを装着すること

  • 去勢/避妊手術をすること

  • ペットは必ず登録すること

  • 犬猫ともに各家庭に最大2匹まで

  • ペットショップで犬や猫の販売をしてはいけない

  • ドーベルマンのしっぽを切ってはいけない

  • サーカスに野生動物を出演させてはいけない

  • 鶏を狭いケージで飼ってはいけない

  • 牛をロープできつく縛ってはいけない

オーストラリアには動物を殺処分する施設がなく、多くのアニマルシェルター(動物保護施設)があり、飼い主のいない動物はアニマルシェルターに収容されます。

ちなみに、2019年9月オーストラリアの首都キャンベラとその周辺でペットに関する新しい法律が発効されました。ここはで最も都市化が進んでいるACT(Australian Capital Territory)と呼ばれるオーストラリア首都特別地域で、オーストラリア全地域で効力を持つものではありません。
●犬の散歩などを怠り、運動を24時間以上させないでいた場合、飼い主は犬に2時間の運動をさせるか、さもなくば罰金最高4000豪州ドル(約29万2000円)を科す。
●動物を車の中に閉じ込めた場合には、1年以下の懲役または罰金$16000(約118万8000円)、またはその両方を科す。
●新法は、適切な食事や清潔な生活空間、必要なお手入れや治療を行わなかった場合にも罰則を科しています。例えば、伸びすぎた毛が原因で患った目の感染症や、ノミが原因の皮膚病を放置していた場合も罰則の対象になります。
●動物(カンガルーなどを含む)をケガさせ、それを通報をしなかった場合も罰則の対象になります。

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【アメリカ合衆国】

アメリカでは、連邦法と州法の両方に動物愛護に関する法律が存在します。
連邦法では、動物虐待、闘犬、動物を使用した賭け事などが禁止されており、違反した場合、重い罰金や懲役刑に処されることがあります。
各州によっても動物愛護法は異なりますが、一般的にペットの虐待や遺棄は重罪と見なされ、罰則も厳しい傾向にあります。

(以下は犬についての法律の一例です。)

●犬を車に乗せるときはシートベルト必須
動物の安全を第一に考えた法律が制定されています。
ワシントン州・・・「動物を危険にさらすような運搬を禁止する」という法律のもと、ケージやキャリーにペットを入れておくのが最も安全であるとし、ケージなどが持ち込めない場合はペット用のシートベルトなどを用いることとしています。
カリフォルニア州・・・膝の上に犬を乗せて車の運転をした場合、不注意運転でチケットを切られてしまう恐れがあります。また、小型犬や猫についてはクレートに入れることを推奨しています。
ハワイ州・・・犬を膝の上に乗せて運転、また車内で犬が自由に動ける状態の場合は、罰金の対象になります。
●家の中であっても24時間以上放置してはいけない
アメリカでは、犬を24時間以上世話せず放置したとみなされた場合、虐待として処罰されます。
家の人が留守なのに犬の吠える声が聞こえる、このような場合警察に通報されて逮捕される可能性があります。
日本では長時間愛犬にお留守番させなければならないという状況が起こりがちですが、アメリカでは虐待とみなされ処罰の対象になるのです。
●3時間以上リードにつなぎっぱなしにしてはいけない
犬に対する虐待のなかには、リードで長時間つないだままにしておくことも含まれます。
ニューヨーク州やカリフォルニア州では、犬を3時間以上リードにつなぎっぱなしであるとわかると、動物虐待とみなし警察に逮捕されてしまいます。

またペットだけではなく、畜産において卵を取るために鶏を育てている採卵養鶏場の様子などからしても、鶏の育て方は米国の6州でバタリーケージ(狭いケージのこと。ここでも遅れている日本では殆どがこれを使用。)を廃止する動きがあり、2020年にアメリカ全土で26.2%がケージフリー飼育となりました。食用動物である牛や豚に関しても「食肉」にされるまでは、このようなアニマルウェルフェアの考え方に対応した飼養管理指針を重視する傾向があります。

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【ドイツ】

ドイツでは、動物保護法(Tierschutzgesetz)がペットを含むすべての動物の保護を規定しています。
この法律は、動物を不必要に苦しめる行為や、適切な飼育環境を提供しない行為を禁止しています。違反した場合、罰金や最大で3年の懲役刑に処される可能性があります。
(以下はドイツの犬に関する法律のほんの一例です。)

飼育について

  • 犬の大きさや犬種によって、ケージやサークルの大きさも詳細に定められている。

  • 犬を一人ぼっちにして、長時間留守番させてはいけない。

  • 外の気温が、21℃を超える場合は、車内に犬を置き去りにしてはいけない。

  • 1日最低2回、計3時間以上、屋外 (運動や社会性を身につける)やドックラン (主に社交性を身につけるため)へ連れていかなければいけない。
    ※ これらの法律を違反していると、市民からの通報があり、獣医局やアニマルポリスから指導を受けます。そして 違反が続くと罰則があり、正しい飼い方ができないと判断されれば、強制的に犬たちが没収され、施設で保護されます。

ブリーダー (繁殖者)について

  • 生後8週間未満の子犬は母犬から離してはいけない。 (第2条 第4項)

  • 犬の繁殖業者は繁殖に使う成犬10頭までとその子犬しか持ってはいけない。
    そして業者はその教育と知識を身につけていることを役所に証明しなければならない。 (第3条)

  • 生後12ケ月までの犬は鎖に繋いで飼ってはいけない。 (第7集第7項1)

  • 授乳中の母犬、病気の犬は鎖に繋いではならない。 (第7条第7項2~4)

  • 屋外で飼育する場合は、雨風がしのげ、室温を確保できる保護壁と断熱材を使用し、健康を害することのない素材で作った犬舎であること。

  • 鎖の付け根は固定せずに、最低でも6m以上のレールに取り付けて、自由に動けるようにしなくてはならない。(第7条第2項1)

  • 室内で飼育する場合は、昼夜のリズムが守れるよう採光のための窓の大きさ (室内面積の8分の1)なども決められている。

  • 犬の暮らしに必要な最低面積も犬の大きさや犬種によって、詳細に定められている。
    ※ これらの法律を守らなければ、罰則があります。反則は、25,000ユーロ(約295万円)までの罰金が掛けられます。

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…すみません、こんなに長くなってしまいました…でもこれ、まったくもって、ほんの一部なんですよ~(;'∀')💦
しかも、日本には決して読んだことがないような文言が目を引きますよね。
日本がまだまだ動物に関して法的な整備がされていないということが、ここからも浮き彫りになります。

まず動物保護に関して話すなら、先進国では動物の殺処分数を無くすための多くの取り組みが行われていますが、適切な飼育の啓発不妊去勢手術の奨励、迷子になったペットの迅速な返還などは、重要な施策とされています。
また、詳細な法律内容や罰則は定期的に更新され、常に最新の情報を確認していくことも重んじられています。

動物福祉の進んでいるドイツの取り組みも、日本には参考になる点が多いのですが、動物保護団体やボランティアの活動が盛んであり、殺処分数をゼロにするために国も民間と協力し合っているのが特徴です。特にベルリンにあるヨーロッパ最大級の保護施設「ティアハイム・ベルリン」では、それぞれの動物に合った環境での保護が実施されています。

このように動物先進国では、動物愛護に関する意識が高く、法律や罰則を打ち立てた中において、ペットを含む動物へのその扱いの土台が確立されており、それが特別なことではなく、日常の規準として国民の中にも根付いているように伺えます。

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~ 日本での現状は今どうなってきているのか? ~

日本でもこういったペットや動物の虐待また殺処分を減らすため、自治体や民間団体は殺処分ゼロを目指して様々な活動を展開したり、動物愛護法を数年に一度見直しながら、段階的にその規制や罰則を強化しています。
例えば、神奈川県ではすでに数年間、犬猫の殺処分ゼロを達成しています。
東京都千代田区では、TNTA(Trap, Neuter, Tame, Adopt)活動を推進しています。
他にも奈良市、札幌市などが殺処分ゼロを達成しています。
これらの自治体では、不妊去勢手術の推奨、猫の室内飼育の徹底、地域の野良猫に不妊去勢手術を施すこと、無責任な餌やりをしないよう住民への呼びかけなど、様々な取り組みが行われています。
また、迷子札やマイクロチップの装着の推奨や、新しい飼い主への譲渡推進などにより、引き取られた犬や猫が殺処分されずに済むよう努めています。
民間では某NPO団体が長年にわたり活動したことで、ある県ではドリームボックス(動物の殺処分マシン)が撤去されました。
個人が立ち上がって、実費を捻出またはクラウドファンディングを募り、犬や猫をこれ以上殺処分させないために各地区で施設と団体を作り、協力・援助を呼びかけながら活動している人たちの話も良く耳にします。
そういった人達のおかげで、保健所にいる動物達が引き取られて救済されているという実態もあります。

ここまで読んで下さりありがとうございます!(長文お疲れ様でした!)

日本でもまだまだ動物の殺処分ゼロを達成するために、更なる飼い主への啓発、迷子猫のペットへの対策強化、保健所に収容される動物数の削減、返還や適正譲渡を推進すること…これらはもちろん更に強化される必要性があるでしょう。
しかし、何よりも動物への無責任さ・ルール違反が絶たない現状への対抗措置・飼い主やブリーダーへ生ぬるい規制のままさせておくことこそが、この現状改善を著しく遅らせている事実であることを感じざるを得ません。
そこへ確実に歯止めをかけるような、ペットに関する厳しい規律と動物福祉を守るための明確なペナルティを設けることが、いまの日本に急がれています。

先ほどのドイツでは、ペットショップでの生体販売は禁止・撤廃されているため、保護された動物を希望する飼い主候補へ譲渡するに関し、二度とペットたちへ同じような悲惨な末路を辿らないよう、しっかりと飼い主を審査して、生涯飼育を誓約してもらうような管理体制と仕組みがあります。

また、小さな隣国である台湾でも保護動物殺処分禁止の法律が敷かれていますし、韓国でも保護動物に対し殺処分をゼロにする法律制定、さらに犬を食べる習慣自体をも禁ずる法律も決まったことが、すでにニュースで報じられました。
日本以外のまわりの国もどんどん動物のための法律を作り、動物をとりまく環境を変えていってます。

日本は先進国なのに、なぜこの部分に関してはテコ入れせず、殺処分は仕方ないと続けられ、他国からこんなにも遅れをとっているのでしょう?
日本人は生き物に関して関心がなく、愛情も慈悲もなく、そこまでビジネスや経済・自分たち人間社会を最優先するような人種だったでしょうか?
私はそうではないと思います…いえ、そう願いたいです。

日本もドイツを参考に、これまで以上に自治体と市民が垣根なくボランティアが連携・協力し、それぞれ単独でなく地域で力を合わせ統制された地域ぐるみの活動ができるよう、国が取り計らってくれないものでしょうか。
それによって多くの保護案件について情報交換・統計をとる中、根本的原因を排除するようなルール作り・施策を積極的に打ち立てることが出来るのではないでしょうか。
また、国がそういった態度を示すことで、国民ひとりひとりの意識付け、動物の殺処分を減らすための関心、飼い主になる責任と厳しさへの新常識も生れてゆく、そんな流れが起こるのではないでしょうか。

私達も動物先進国のように誇らしく、人間だけでなく動物も地球上で権利ある同士として、一緒に生きてゆけるような未来を迎えたい。
日本での殺処分ゼロという日常を手に入れた後にも、動物達との真の共生を実現してゆけるような仕組み作りやシステム構築へのステージへ…まだまだ道のりは果てしなく険しいかもしれませんが、人間が何かしなければならない課題であることは明白です。
ただ最近SDGsだから温暖化だから…ではなく、それ以前にあったのに、見たくなかったから見ないようにしてた問題でもあります。

そこへの近道のためにもまず、人間優先のために動物達を犠牲にしても構わないとする、残忍でエゴな視点をかなぐり捨てることから、始めないといけません。
人間に都合よく動物を管理・処分するとか、経済のための道具に利用するとか、人間社会には邪魔な存在になったら追いやるとか、飼い主だから動物を好き勝手出来る権利があるとか…そういった動物達に対する残忍な心から脱却しないと。

動物先進国との違いを調べる中で、ここが歴然と違うポイントではないでしょうか。
この動物達を守る姿勢を貫こうとする強い意志や意欲こそが、動物先進国から真摯に学ぶべきところではないかと思います。
「思考は実現する」…だから今まだ日本ではこうなってるのかもしれないなら、その意識的な革新が何よりも必要です。
統一性(皆と同じ)を好む日本、最初は荒れたり揉めたり、嵐の中を踏ん張って通り過ぎないとならないかもしれません。
でもひとたび日本でもそのような意識改革が出来た先には…。

私達はもともと、精神世界では強力なパワーを持っている人種です。
八百万の神々を敬い慈しみ、もともとは農耕を生業として、自然や万物を気遣いながら生きてきた、そんな血筋から来ている民族です。
そして、日本人は器用で今ある形をブラシュアップし、オリジナルからより良く物事を作り直すことにも、たいへんに長けています。
だから、そのうちにきっと他国に負けないほどの、日本風土や習慣にマッチした、研ぎ澄まされた自然環境と生物多様性の回復のインフラだとか、仲間の動物や生物にも思いやり溢れた共生社会スタイルを作り出せる、そんなポテンシャルが十分あると私は思います。

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