2nd single『甘い渇き』セルフライナーノーツ
5月25日(水)。
梅星えあ2nd single『甘い渇き』を配信リリース致しました。
実は以前、Music Videoもアップしていた楽曲ですが、
私自身が作品に対して嫌悪感を抱くようになってしまい1月に削除。
そのまま葬り去る気持ちでした。
音源化しようと決めたのは削除した数日後にいただいたDMがきっかけです。
いつも聴いていて救われていたので
消えてしまったことにものすごくショックを受けた。
というような内容でした。
処方薬を与えておいて取り上げた気持ち。
私が傷つくのは違うのはわかっているけど苦しくなりました。
すぐに『甘い渇き』の編曲者のナガタトモヤに連絡。
アップしていたものは宅録のデモ音源だったので、
再アレンジ、レコーディング、ミックスしなおすことにしました。
アレンジのテーマは夕陽の差し込む部屋。
ナガタトモヤは元・破滅ロマンスのギターであり
現状、梅星えあの音楽の世界観をイメージだけで共有できる唯一無二の存在。
私自身もナガタが作ったトラックやギターソロを聴くだけで、どんな画が浮かんでいるのかほぼ想像できます。
今作も大した擦り合わせがなくとも夕陽の差し込む部屋、それも洒落た感じのない田舎っぽい。
というところまで一致しました。
今度、間取りまで一緒に書いてみようかな。
どこまで一致するのか。
ナガタがアレンジで大切にしてくれた部分。
・出来るだけエレキ使わないようにした
・アコギメインだけど、トラップっぽい感じ出したかった
・サビの音色いい感じ
・暗めの夕暮れ感
とにかく音数を増やしたくなるし、私も重ねたがるので
できるだけシンプルに作るのが少し苦戦した部分かもしれません。
なんか隙間が不安になるんです。
引き算するのも大切なのはわかってるのですが、そういう習性。
ミックスはpurple green studioにお願いしました。
マスタリングは1st Single『いちご』でお世話になった向啓介さん。
アートワーク撮影もお馴染みの夕さんです。
被写体は破滅ロマンスMV『つめたい雨、やさしい君』でしらいさんとW主演を果たしてくれた真綾ちゃん。
彼女以外考えられませんでした。
歌詞にもあるように私は台所という場所に執着とも捉えられそうな気持ちを持っています。
冷蔵庫の中身はずっと好きなセボンスターとカーネーション。
花言葉は「無垢で深い愛」
また、色によって言葉を持っています。
赤、濃い赤「母への愛」「欲望」「心の哀しみ」
白「純粋な愛」「私の愛は生きている」
ピンク「温かい心」「気品」「感謝」
オレンジ「あなたを愛します」
曲自体はローテンポで穏やかな空気があるのに対して、
愛に纏わる様々な感情を美術セットで表現し、
シャッター音と入り混じり流れる『甘い渇き』を背に涙が溢れた真綾ちゃんをアートワークに納めました。
撮影後、一緒に桜をみにいきました。
自然の中を散歩しながらお話をする。
撮影後だったのもあったからか、過去にも同じように流れた穏やかな時間の記憶が心をぎゅっと締め付けました。
「木とお話しできる人がいる。樹医さんっていう木のお医者さん。」
というのを真綾ちゃんが教えてくれた時、なぜかわからないけど改めて彼女にお願いしてよかったなと思いました。
無条件に与えられる愛をテーマにかいた曲。
というか、何を歌ってるのか聞かれたらそうかなって感じです。
この楽曲に限らずテーマを決めてから作るってあまりない。
冒頭でも書き綴った通り、前に作った楽曲なので私自身の想い入れや視点が多少変わっています。
過去を思い返して曲をかいた当初よりも、今は無条件に愛されることに関して諦めがついている状態。
寂しく聞こえてしまうかもしれないけどマイナスな気持ちではなく、愛されるために必要なものを少しずつだけど自分で手に入れている感覚があるから。
このままで愛されたら最高!てかそれが愛でしょ!って感じだった。
でも、今はバグってるところも酷いことするところも本当は嫌な自分だから、そこから変わろうとする私からも離れないでほしいなって思う。
もっと深く愛を求めるようになったかもしれないです。
前の『甘い渇き』を聴いてくれた人が歌い方にも違いが出ていることに気づいてくれたのは私の心境の変化によるものなので単純に嬉しかった。
ちゃんとみていてくれてありがとうございます。
自分を心から愛せない、愛が分からない。愛が怖い。
それでも愛されたいあなたの不安に寄り添える音楽になれたら幸いです。
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