#126 学習効果がこれだけで上がる!? 「ひとりごと」
ふだん、「ひとりごと」って言いますか?
「考えることが口に出ることがある」
「勉強してるときに、ついぶつぶつ言っちゃう」
こういう方もいるかもしれません。
周りから見ると怪しくはなりますが、
✅ ひとりごとを言いながら読書や勉強すると、
学習効果が高まる
ことがわかっています。
「ひとりごと」 で記憶に残りやすくなる
ひとりごとを言うと、
✅ 記憶に定着しやすくなる
ことが、
さまざまな研究でわかっています。
2010年に発表された論文では、
次の2パターンの
「記憶の定着率」を比べました。
① ひとりごとを言いながら暗記
② 黙って静かに暗記
すると、
①のひとりごとを言いながら暗記をした方が、
覚えている確率が高かったそう。
これは、
✔️ 耳からもう一度情報が入る
✔️ 声に出すことが「アウトプット」になる
などによって、
脳が「大事な情報」と認識しやすくなる
からです。
集中力も上がる
また、ひとりごとで
✅ 集中力も上がります。
別の実験で、
自分の思考を声に出しながら
小論文を書いてもらったところ、
静かに書いた場合よりも集中力が上がって、
成績もアップしたとか。
これは、自分の思考を言うことで、
✔️「 自己参照効果 」が働くため。
「 自己参照効果 」は、
覚えたいことを「自分」に関連させると、
記憶力や理解力が高まる現象のこと。
例えば、
誰かの体験談が自分と似ていたら、
その話をよく覚えてたりしませんか?
漫画や小説の主人公が自分と似てたら、
その内容をよく覚えてたり。
このように、
「自分に関連する内容」は、
自己参照効果が働いて、
記憶に残りやすくなります。
この実験でも、
「自分はこの分野に興味があって、
その中でもこのテーマについて書きたくて、
このテーマの問題は…」
と、自分の考えを口に出しながら
書いたことで、
脳の情報処理能力が高まったのです。
誰かに教えるつもりで言う
ひとりごとの効果を上げるには、
✅ 誰かに教えるつもりで言う
のがオススメです。
2014年のワシントン大学の研究では、
参加者を2つのグループに分けて、
勉強してもらいました。
① 「この後にテストがある」と思いながら勉強
② 「後で他の学生に教える」と思いながら勉強
すると、
②の「他の学生に教える」と思いながら
勉強したグループは、
内容を正確に思い出す確率が
28%も高かったそうです。
なぜかというと、
上で出た「自己参照効果」に加えて、
勉強する姿勢が能動的になったから。
人に教えるとなると、
「 自分がしっかり理解できているか 」
「 どう説明するか 」
など、いろいろ考えますよね。
アウトプットを想定することで、
自分の言葉に落とし込めるので、
記憶にも残りやすくなるというわけです。
本の内容や、
勉強してることを覚えておきたかったら、
「 脳のこの部位にはこういう働きがあって… 」
「 この英熟語は、
こういう場面で使うことができて… 」
など、誰かに教えるつもりで、
ひとりごとを言ってみてください。
まとめ
ひとりごとには、
✅ 記憶に定着しやすくなる
✅ 集中力も上がる
などの効果があります。
ひとりごとの効果を上げたいときは、
✅ 人に話すつもりで言う
のがオススメです。
周りの人の迷惑にならないことだけ注意して、
ぜひ「ひとりごと」を使ってみてください。
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この記事は、こちらの本と論文を
参考にしました↓