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「note」成長の追体験をした話

Web担当者Forumミーティング/ネットショップ担当者フォーラム/
EC物流フォーラムに参加してきました。

魅力的なセッションが多い中、業務都合で朝一時間だけしか出れない!
これだけは生で聞きたいと思ったセッションのレポートです。
cakesとnoteを運営している株式会社ピースオブケイクのCEO加藤貞顕さん、CXO深津貴之さん

今日の話と同じような記事を発見しましたが、学びが多かったので書きました。

「noteは稼げる」からの脱皮がクリエイター増やす。急成長の舞台裏をCEO、CXOが語った
BUSINESS INSIDER | シバタナオキ | 2019.3.14

noteという「場所」はクリエイターの集う一つの街。さらに例えると「人体」

街には学校も、病院も、警察署も必要。超かっこいい(?)学校だけあってもだめ。人体に例えると、血糖値だけ健全でもだめ。全体のバランスが取れていることが最重要。人に例えると腹落ちしやすかった。どんだけ心臓が元気でも、肝臓が弱ってたら体調不良になる、とか。

社会利益と企業利益

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HCDでも出てきたけど、社会利益(ユーザー視点・体験)と企業利益があって、noteは中央を目指している。社会利益だけだと壮大なボランティアだし、企業利益追求しすぎると金さえ儲かればいいみたいになってしまう。

そんなときに考えることは、、、「企業利益=ガソリン」だということ。
ガソリンて、遠くに旅するためにあるから取っておくべきではない、という考え方。

まだまだ出てくるけど例えが全て秀逸で腹落ちで頭に残る。子供でもわかるとおもう。ドーパミン出る。

ダークサイドを考える

「こうなったらnoteやめよう」を考える。
広告が点滅するとか、おすすめが「〇〇できる10の方法」で埋まるとか。笑

「こんなnoteは嫌だ」をチームで共有する

みんなで話し合って決める。作り上げていく。みんなの意見を言語化し、構造化する。このあたりのファシリテーションが深津さんすごいらしい。

------------------ 脱線 ------------------

どうやってファシリテーション力を身につけたか

悪いシステムが勝手に弾かれて、良いシステムが機能するというのが面白い。
1つ1つの意見に固執はしない。打率3割なら好きにやればいい、失敗してもいいじゃないかという考え。

人体の話にすると、目視で人間が健全かどうかは判断できないから、なにをしていいかわからない。一般的にエビデンスがあって健康に良さそうであれば、確率論的に上から20個やっておけば2-3個間違えてても不健康にはならないだろう、という。

わかったようなわからないような...笑
あとに出てくるけど、グロースの3本柱への影響力も関係してるとは思った。

自分の意見を押し通したり、何か1つの意見に固執することなく、よさそうなことをどんどん試してみる。そのうちいくつか間違っていても大丈夫。死にはしない(間違ったら死ぬことはやらない)。ということと理解。

------------------ 脱線おわり ------------------

歪んだ目的達成をしないためにやってること

いかに数字を伸ばすか、のようなことは議論しておらず、やろうとしていることは「健全なネット言論をシステム化する」ということ。
誰でも制作をはじめて、それを続けられるようにする。と、さらに企業とマッチングしてクリエイターのお仕事になることも考えている。

具体的にやってること(やっていないこと)

ランキングがない

ランキングがあると、伸びやすいジャンルが見えてしまうので記事が偏り、多様性が失われる。特定のジャンルが伸びていく。
ただ、ランキングはコンテンツと読者を結びつけるものでもあるので、メディアサイトなどが使うことには賛成。
noteはAIでリコメンド、ハンドピックもしてる(!)

広告がない

前述の通り。これ結構自分がnote使ってる理由の一つかも。書いていても呼んでいてもコンテンツに集中できる気がする。

ディスっても伸びない

正しいことをすると普通に報われる

クリエイターのキャリアパスがある

面白いことを書く、編集者がみてる、本が出せる。というパスが見えると本気で取り組める。

応援し合う

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noteのグロースモデル

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引用:
「noteは稼げる」からの脱皮がクリエイター増やす。急成長の舞台裏をCEO、CXOが語った
BUSINESS INSIDER | シバタナオキ | 2019.3.14

すべての箱が伸びることがポイント。強いところを伸ばすのではなく、ボトルネックとなる弱いところを強化する事が重要。どれかだけが強くてもだめ。

グロースの3つの柱

1.コンテンツパワー

投稿しやすくする、エディターを良くする、クリエイターを教育する

2.発見性

発見しやすくする、リコメンドエンジン

3.継続性

増えていくユーザーが挫折しないような方法

やりたい施策があったとき、上のどれに当てはまるか。大きく伸びそうなときは力を入れてやる。ルールや仕組みは簡単な方がいい。
実際に中の人たちからも、「この施策は発見性に寄与するもので、、、」という文言が出てくるようになった。

結果

MAU 2000万人、会員登録150万人

開発チーム

独立したデザインチームとエンジニアチームがある。
エンジニアチームは、3つに分かれている。

大局チーム(インフラ、基盤、SEO、サイトスピードなど)
開発チーム(新機能、大きな変更など)
カイゼンチーム(小さい変更を素早くPDCAを回す)

目的ごとに開発チームを分けてしまうことで、チームが1つのところによることを防ぎ、それぞれ独立した目標を回す仕組みをつくった。これによりエンジニア個人の適正によって振り分けられるようになった。
2~3個のカイゼン/週で回している。

A/Bテストはそこまでしない。3つの柱へのインパクトファクターになりうるのであればやるが、そうでない場合は自分たちが信じる方で進める。
人間の生活に例えると、ABテストするかしないか決めやすい(秀逸)
・奥さんに「A:今日きれいだね」「B:いつもありがとう」どっちを言うか。
※両方いえばいいじゃん。どっちでもいいじゃん。てなる
・(ただし...)奥さんに「なにも言わない」は、ABテストすべき


街には仲間が必要

クリエイター支援プログラムがある。書店、編集社との接点がたくさん用意されている。出口が多いほどクリエイターがコンテンツを作りやすい。
企業協賛でコンテストをいっぱいやってる。

(twitterの質問から)企業がnoteを始めるときに大切なこと

加藤さん
1.お客さんを決める
2.宣言する
3.優秀なリソースをあてる(本気で取り組む)

深津さん
1.志を見せる
2.自分のことを宣伝するのではなく、ユーザーとどうなりたいかを語っていく。仲良くなるために。
3.インターネットを良くするための情報を、小さいことでも出していく。

ドメインが変わるって

再来週ドメイン変更がある。.comになる!
この規模のドメイン引っ越しは世界でもまれに見る事例。要チェックです!

まとめ

本質とはずれるかもしれないけど、組織や伝えると難しくなりそうなことを身近なものに例える方法はとても有効だと感じました。
また、チームのみんなに同じ方向を向いてもらう、ということへチャレンジする心理的障壁をすごく下げてくれたいいセッションでした。
ダークサイドややりたくないこともはじめに全部出しあうことで、一種のペルソナみたいなものができて「こいつがそんなことするはずない」とか「こいつだったらこうするはず」みたいなベースがある上で会話ができる状態というのは良いなと思いました。
チーム、、、いいなぁ。

現場からは以上です。

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