私の後ろの小宇宙

私の後ろには小宇宙が広がっている。

それは思考、記憶、感情などといった惑星からなる銀河であり、特に「常識」という星はとても大きいためその引力に逆らうことは難しい。

「好きなこと」や「楽しいこと」という星は何十光年離れていようがとても輝いて見え、反対に「嫌いなこと」「嫌だったこと」という星は近くにあっても輝かずくすぶっている。

たまに私はこの小宇宙を宇宙船に乗って旅する。とくに「楽しいこと」「悲しいこと」「怒ったこと」など感情や記憶の星はよく行く。しかし、どこへ行っても「正義」という海賊のようなものがついてくるのには正直参っている。

先に述べたようにこの小宇宙には感情や記憶以外にも、思考の星もある。
ここでは1つの惑星に対したくさんの小さな衛星が連なっており、その公転周期や相互に及ぼす影響は複雑で、また他の星にも影響を与えたりする。
この星たちは常に近くにあり、実生活にまで関係してくる。
やっかいだと思うこともあるが、なくてはつまらない。そしてこの思考もまたこの星のどこかの衛星となり今も回り続けているに違いない。

私の後ろの小宇宙は混沌としているが、殺伐としていて、掴むことのできない遠くの光がチラチラと揺れている。

この星たちは私が生きている限り、どんな小さな星も私と一緒に生き続ける。
ときに傷つけときに笑い、ときに励まされながら。

あなたの小宇宙にはどんな星があるだろうか?
たまには宇宙で暮らしてみるのもいいのかもしれない。

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