対話における『問い』の重要性
イントロ
個人的に『対話』の重要性に気づいてから、他の人がどのように感じるのか?調べてみたくなったので、まずはスモールスタートということで、社内において、オンラインミーティングにトライしてみた。仮説を実験によって証明していくのは、この10年間の一つの習慣となっている。
実験的に5人のグループを2つ作って、それぞれの興味のある話題について気の向くままに話してもらった。またできるだけ、当日の時間が有意義になるように、事前にテーマに沿った各自の話したいトピックについて準備してもらった。しかし、2つのグループで大きく受ける印象は変わってしまった。以下、当日の状況を共有し、そこから得られる考察について共有したい。
●当日の状況
グループ1 テーマ『キャリアプラン』参加者 4名
テーマは、一般的なサラリーマンが共通で悩むだろうというテーマであり、議論が活発化しやすいと考えていた。しかし、当日は、それぞれの個人的な内容について、他のメンバーからの有意義なアドバイスなどがなく、盛り上がりに欠けてしまった。各メンバーが自分事として、そのメンバーの悩みを捉えられてなかったのか。もちろん、自身のファシリテーションのスキルにも課題もあるという認識はある。
グループ2 テーマ『新規事業』参加者 5名
同じくテーマは、共通の話題だと思い、設定している。当日は、各メンバーの職場の話から始まったが、ある人の意見に対して、他のメンバーからの意見が重なっていくという、前回よりもかなり盛り上がった会議となった。ファシリテーターとしては、特に仕掛けたわけではないが、議論の中でのアイデアが成長するという場面を目の当たりにした。前回よりも積極的に発言するメンバーがいたという点も一考に値する。
考察
二つのオンラインミーティングはいずれも皆に共通のテーマで条件としては、そう大きく変化がないが、場の盛り上がり方に大きく隔たりを感じた。具体的には、ある意見、アイデアに他のメンバーからの「こうしたらいいのでは?」というアドバイスが重なり合っていた点が大きく異なる。その原因は、いくつかあると考えられるが、大きなものは、テーマ(つまり会議における『問い』)の設定ではないかと考えた。私自身も社内研修などで、グループワークを行うが、同じ日の研修でも、問いがあいまいだと、そのワークが盛り上がらないし、問いがしっかりしていると建設的な議論になったという経験がある。今回の例でも『新規事業』は『創る』(what)ものであり、そのための戦略や対策(how)の議論であれば、進みやすい。一方、『キャリアプラン』は各人における目標(what)が共有されておらず、そのための対策(how)も思いつかなかったのではないかと、推察している。
結論
オンライン/オフライン問わず、ミーティングにおける問いは非常に重要であるということを実践を通じて学んだ。問いの重要性については、以下の記事でも指摘されており、今後の活動に生かしていきたい。
https://note.com/yuki_anzai/m/mfeba7f9b202c/hashtag/425584