ナルニア国物語
年末から新年明けてしばらく読み続けていました。
息子が通う日本語補習校の寄贈本の中に一冊だけあったのがことのほか面白かったらしく、シリーズの続きが読みたいということで、アマゾンで7冊セット(10ポンドあまり)を購入してポルトガルの自宅に送っておいたもの。
コンパクトでお値段もお手頃なのですが、息子はまだ英語はほとんど分からないのでとりあえず?自分で読んでみようと。
私が気に入ったのは、Selfへの言及、ストーリーの唯一無二性、論理に沿ったきちんとした理解に基づいた真偽の判断の大切さ、現実と幻想とのはざま、包摂的な世界観と新たに現れ出るように思える各世界ごとに都度加わる新たな意味、、、などなど。
少年少女たちに様々な冒険をさせることで、上記のようなテーマというか世の中の見方みたいなものがどれだけ伝わるんだろう?と疑問に思わないわけではないけれど、作者の想いの深さのようなものが感じられてよいなーと思った。
何度も読めばその都度楽しめるんだろうとも思える一方、メインキャラクター(少年少女)たちのキャラクター的に、この子に会いたい、と思える感じはあまり強くなく、したがって繰り返し読むのにちょっとモチベーションが湧きにくいかな???とも。
第6巻(Silver Chair)に出て来たPuddleglumには会いに行きたいかなぁ。
魔女との戦いの場面は必見!
否定の哲学≒現代の科学風の真実言明みたいなものは、やっぱりあくまでも一人一人がそれぞれが未来を信じて生きて行こうとするエナジーを得るために、自分自身にのみ向けられるものであって、それをもって他者と関りを持つ、社会に参加していくということは恥ずかしいことなんだと思わなきゃね。
現代の病巣というのはかくも深いものなのだね。。。