第一子の子育て4 破水~出産
自らの予告に違わず平静を装いながらジタバタしていた私と違い、破水しながらも自家用車の助手席に乗り込んだ妻は冷静でした。
暗がりの病院に到着してから、私以外には誰もいないロビーにて待機を命じられましたがその数十分が随分長く感じられました。
結果、破水してすぐ陣痛ではないと判明し、妻はそのまま入院、私は一旦自宅待機になりました。
という連絡が妻から入りました。後で聞いたら02:00頃から陣痛は始まっていたとのことです。
妻の両親も私の家に駆け付け、昼食の差し入れをいただきました。お寿司美味い!
それなりの家の掃除等をしながら、お互いあまり手につかずに夕方まで休んだ後に両親は帰宅しました。
赤ちゃんが降りてきた、子宮口が開いてきたという連絡。仮眠を取っていたなかの連絡で自分の心臓の鼓動が早まったのを覚えています。
前日と同じく暗がりの病院へ到着すると、LDR分娩室へ促されました。
ネームプレートには妻の名前に「できる限り自然分娩に近い形で」という手書きが添えられていました。
ずっとつわりで体調悪かった妻の意思・希望・覚悟が示された一文です。実際には、到着した時には無痛分娩に切り替えられていました。無痛という名称ですが痛みを無にすることはできないので「和痛分娩」という理解です。痛みで母体が消耗したら危険なので、本人と医師の判断です。
横向きの姿勢から仰向けに移り、陣痛が来た時に呼吸法を使っていきむことを繰り返します。無痛分娩の作用で陣痛感覚がなくなっていたようで、私が機器に表示される数値を読み上げることを合図に、3回目の呼吸で体を丸めるために頭をおなか側に持ち上げる補助をします。テニスボール・うちわ・好きな曲をかける、そんな工程は経ず、最終局面に近かったのだと思います。
会陰切開・吸引分娩・鉗子分娩を経てその時は訪れました。
産声とともに祝福の声、立ち合いができました。分娩室から廊下に移り体を拭き、体重・身長・胸囲等を測る時間がこの産院のシャッターチャンスでした。撮った写真と動画をエンドレスに見ています。
産院では出産時と退院時以外の面会は通常認められていませんでした。今回は、出産時の母体への影響が大きかったため、入院室移動までの看病を許可されました。処置が効いてきたのか、満身創痍で話す体力すら残っていなかった母体も明け方05:00頃には回復傾向が見られました。
破水が深夜だったこと、長時間出産だったこと、出産後の痛みに耐えた時間があったことをふまえると、40時間ぐらい不眠不休だったと思います。
朝食の介助もでき、通常より長い時間をLDR分娩室でともに過ごせました。
妻はスマホを手に取れるほど回復してませんでしたが、共通の知り合いからたくさんの祝福をいただきました。
12:00前の入院室移動で、赤ちゃんとの面会・シャッターチャンスをいただきました。どれだけ撮っても名残惜しく、次は退院時までお預けです。同室入院からの写真を待ちます。