【横浜DeNA】先発育成のために3軍が必要
DeNAの課題として先発投手の育成があります。
今季の1軍先発の成績を見ると、今永・東・バウアーの3人以外の成績が伸び悩んでいて、なかなか貯金が作れません。
【8/20時点の主な1軍先発成績】
先発の頭数が足りてないわけではなく、石田・ガゼルマン・大貫・平良・濵口など実績のある先発が沢山います。
ただ貯金を作れるような結果をなかなか残せていません。
こうした状態が長く続くと、2軍の育成にも影響してきます。
1軍に定着できない先発は2軍で調整登板をする機会が増えるため、他の若手投手の育成用の登板が限られてきます。
【8/20時点の主な2軍先発成績】
主な2軍先発の顔ぶれを見ると、高卒２年目の小園と深沢を除けば、他は30歳近い中堅世代の投手ばかりです。
彼らは1軍登板の方にも名前が載っているので、1軍と2軍両方の試合で登板していることになります。
なので育成目的で先発をさせているのは、実質小園と深沢の2人だけです。
今は先発の頭数が豊富なのでこれでも心配する必要は無いですが、あと数年もすれば殆どが30歳以上になり、世代交代が急務になってくるでしょう。
その時に、2軍で若手先発を育成できてないというのは厳しいです。
若手先発育成のための3軍
中堅世代は1軍で投げる機会も多いので、2軍での調整登板も必要です。
なので若手先発には、別で登板させる機会を増やさなければなりません。
今だと、2軍戦が無い日に大学や社会人チームと試合を組んだり、独立リーグに選手を派遣したりして機会を作っています。
ただこれも限られた回数しか機会が無いため、中6日で決めて登板させるような環境は作れていません。
そのため3軍を作り、こちらから積極的に大学・社会人・独立リーグのチームと試合を組めるようにしていく必要があります。
3軍を作るには育成選手を確保する必要がありますが、ソフトバンクや巨人並みに揃えずとも、西武やオリックスを見ると大体15～20人で3軍は運用できそうです。
DeNAは2023年現時点で育成選手が12名なので、もう少し育成選手を増やせば3軍ができるでしょう。
萩原チーム統括本部長も前向き
DeNAの編成の責任者にあたる萩原チーム統括本部長も、３軍制には前向きなコメントを残しています。
その背景を萩原氏は「もっと２軍を１軍のシミュレーションの場として機能させたい。育成は育成の試合、２軍の公式戦は勝ちにこだわる起用をすることで１軍で活躍する機会が増える形にかじを切り始めた初年度」と明かした。将来的な３軍制導入にも「可能性はゼロではない。それが適正なのか、一部分を育成の場とすべきなのか、トライ・アンド・エラーをしながら考えていく」と説明した。
３軍制導入については「可能性はゼロではない」とのコメントに留めていますが、その前のコメントで「２軍を１軍のシミュレーションの場として機能させたい」と言っています。
実際に今季は中堅世代の先発を２軍で調整させていて、シミュレーションの場となってきています。
なので、育成用の試合を増やすことも当然考えているでしょう。
３軍制実現した場合に恩恵を受ける投手
3軍ができた場合に具体的に恩恵が受けられる投手を挙げると、今季高卒ルーキーの森下 瑠大・ 今野 瑠斗・草野 陽斗らがまず登板機会を増やすでしょう。
彼らは来季2年目になるので、本格的に実戦登板を増やすはずです。
こういう時に2軍が他の投手の調整でなかなか起用できなくなると、彼らの育成にも支障が出るので、是非３軍制を作るなどして、実戦登板の機会を増やして欲しいです。
他にディアス・スターリン・マルセリーノら育成外国人の登板数も、確実に増やせます。
彼らも2軍戦だとまだ荒れたり成績が伴ってないことが多いので、3軍戦でまず調整することで2軍で好投するための準備ができます。
そして、今オフのドラフトで指名する高校生投手にも好影響です。
1年目から豊富な実戦機会が与えられるので、身体作りと並行して充実した1年目を過ごすことができます。
実際に３軍を作った時の振り分け
実際に３軍を作った時に、どのように振り分けられるかを考えてみました。(8/20公示時点)
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