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【プロ野球】2軍→1軍はいつ?【2軍の帝王】

2軍の帝王化の心配

有望株の若手をどの段階で2軍→1軍に昇格させるかというのは、若手好きのファンの間でも議論になる話題です。

これが何故議論になるかというと、いわゆる「2軍の帝王」問題と似てます。
つまり、2軍から1軍に昇格させるタイミングを間違えると、1軍に通用せず2軍でしか活躍できない選手になってしまうのでは無いかということです。

この話題が上がりやすいのは主にドラフト上位指名だった高卒選手や、下位指名でも将来有望視されている選手です。
彼らの場合、入団時から周囲の期待がとても強く、将来的に1軍で活躍することが約束されているかのような扱いを受けます。

そもそも1軍と2軍の違いは?

ただここで注意したいのは、どんなに有望な選手であっても、入団時にはまだプロで1試合も出ておらず、1つの結果も残していない選手ということです。
そうした選手に対して、正直過剰すぎる期待をかけて見てしまっている人が多いように感じます。

そもそも、1軍と2軍の違いが何なのかという点を考えると、2軍に漬け過ぎという話自体がややおかしいでしょう。
ざっくり違いを書けば、1軍は「試合に勝つ・結果を残す場」で、2軍は「1軍で活躍するために自分を磨く場」です。
ですが期待のルーキーなどが入団してきた際に、この原則をはき違える意見を目にします。具体的には「○○は1軍で育てる」です。

1軍で育てるという矛盾

「1軍」で「育てる」というのは先ほど書いた1軍と2軍の役割から考えれば、矛盾した言葉と言えるでしょう。1軍は結果を残す場で、結果を残せない選手は2軍に行って、1軍に昇格するために自分を磨き直してくるのが通常の流れです。

以前、高卒ルーキーを1軍で起用している選手の、その後の活躍度をまとめた記事を作成しました。

こちらの有料部分では、具体的な選手名を挙げて高卒ルーキーで1年目から1軍で起用した選手のその後の活躍度をまとめています。その結果については省きますが、結論として1年目から1軍で起用することのメリットというのはそこまで見えませんでした。

2軍を経て1軍レギュラーとなる

高卒で後に1軍レギュラークラスになっている選手は殆どが1年目に特に育成目的で1軍で起用しておらず(あるとしても数試合程度)、2年目以降で昇格・降格を何度か繰り返しながら1軍に定着しています。
中にはいきなり1軍で活躍した選手もいますが、それもごく少数で、しかもその選手は1軍で育てたというよりも、最初から1軍で通用したという選手たちです。

なので純粋に「1軍で育てて1軍で活躍した」と言える選手というのはゼロとは言いませんが、かなり少ない部類でしょう。逆に1年目から1軍で起用した選手の方が、通用しない場所にずっと居させられてしまったことで、後々伸び悩んでしまったような選手もいます。こうなると選手にとって不幸でしょう。実力が伴わないうちに早期に1軍昇格させることに、メリットは殆ど無いと考えます。

まとめ

2軍に漬け過ぎという話も、大別すれば以下の3点が理由だと考えます。

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