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悩める管理職

管理職というのは総じて悩みやすいものか。

真剣に人と業務に向き合っている証だとも思うが、当事者にはつらいときもあるよね……。
仕事上では往々にして孤独になることも多いものね……。

他人事みたいだけど、今回のこれは他の管理職の悩み。

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部署に、育てようと思っている新人が入ってきた。
上司としては、一緒になってその新人を育ててほしい部下がいる。
業務遂行という点ではとても頼りがいのある部下だ。
よくわかっているし、基本的な考え方も悪くない。

しかしながら、その部下はその新人教育・育成については、いまいち理解してくれていないようだ。
先輩として教えてあげてほしいことを教えていない様子が垣間見える。
「言わなくたってわかるはず」
打合せをしたのだから、ちゃんと理解していればこれくらいできて当然、リマインドしなくてもやって当然――。

たしかにそういうところもある。
新人側でわからないことがあれば、わからないとちゃんと聞けばいい。
だが、聞きづらくさせてしまっているのではないか。
新人には新人に通じる言語と姿勢で指導を、と心がけている上司にとっては、見ていてハラハラすることがあるという。

といって、もどかしくなり自分がフォローすると、「あなたは甘いんだ」とかえってその部下に責められる。
正直どうしていいのかわからない…………。

そんな相談があった。

その部下は、むかしの徒弟制度のように、「見て覚えろ」のような自主性を求めているのかもしれない。
自分はそうだったのだから、彼もそうあるべきだということを求めているというか。

「自分はこうしてきたから」

・・・・・・・。

また、その部下が立場の違うパートスタッフには懇切丁寧でいる様子を見ていると心穏やかではいられなくなり、疑問に感じるという。
新人とベテランパートタイマー――業務によっては、それこそ非常勤とはいえ経験値のあるベテランには、懇切丁寧である必要がない場合も多いのに、と。
どうして同じ態度で新人に接してあげられないのだろう?
そうして、部下もベテランパートタイマーの双方ともで影響を与え合っているのだろう、スタッフの中には部下同様に新人に対して厳しく冷たい態度をとる人もいる――と。
新人にもたしかに注意すべき点はあり、「どうして」と思うタイミング、ペースで仕事を進めているのもたしか。
でも、だれも面と向かって注意したりリマインドしたりすることなく、”やらないこと”について陰で不満を言い、溜飲と評価を下げている様子…………とのこと。

「嫌われたくない」と思う相手と、そうではない相手という違いなのだろうか。
親切にしたり丁寧に指導したりする気持ちになれる相手とそうなれない相手。
単純な好き嫌いのゆえかどうかはわからないけれど、パートタイマーには嫌われないように気を遣っているように見受けられる。
裏を返せば、その新人には「嫌われたってかまわない」と思っているようだ。

もちろん、上司の指導方針に異を唱え、自分だったらこう指導する――というのも一つの姿勢だ。
「わたしだったらこうする」

ただ、それはそういう相談の上で実行すべきことで、方針をすり合わせることなく「あなたのやり方は甘い」とか「間違っている」とかだけ言うのは。ちょっと違う。
厳しくするならするで、上司と相談してそういう指導体制をとればよい。
「指導」した結果が出れば、どちらでもいいはずだよね。

上司としての悩みは、もろもろ反論・反発はしてくるがそれだけで終わること、だろう。
「こういう形で一緒にやってみたいのですが」という提案はしてこない。
そしてそれは、自分が信頼されていない・自分の管理職としての能力不足のせいだと、上司自身は自分を評価して、また悩む…………。
悩みのループにはまっているのである。

そう。
自分の能力に不足があることを認めるのも一つ。
でも、常に相手が正しいわけでもない。
全体を見ているのはどちらなのか。

悩める管理職。


(また別途つづく――たぶん。。。)


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