転落
浜村凡平太です。
転落。
転がり落ちている。
それは突如としてやってきた。
諸々の小銭稼ぎを駆使して、ここ何ヵ月かは月収が通常(アルバイト+お笑いで合計12万ほど)より1~2万ほど増えていた。
喫煙を休止し飲酒機会も減った私は毎月貯金ができるくらいの大金持ちになっていた。
我が世の春、そう思っていた。
アプリを開き銀行口座の残高を何度も確認した。お金があるのだ。今までは給料日前には0(細かくいうと0ではない。¥413などの3桁である。)になっていた。時期によっては給料日直後に0になっていたこともあった。
当たり前だ。それが人間だからだ。
神に選ばれた才覚に溢れた人間しか貯金はできないものなのだ。そのような稀有な人物は私の経験上、500人に1人の割合である。
しかし、私は貯金ができている。普通の人間でも貯金ができる。奇跡が起きたのだ。
だが奇跡は奇跡。続くわけがなかった。
週5~6で入っていた早朝清掃バイト。そのバイト先の体制が7月から変わってしまった。7月1日からのシフトが前日の6月30日に届いた。週6勤務希望で出していた早朝清掃バイトは週2~3しか入っていなかった。
大富豪→貧民へ。
一気に転落してしまった。
なんと脆い。
夜は眠れなかった。新しいバイトをネットで探しては、想像の意地の悪い面接に怯え、想像の人間関係最悪の職場を恐れ、想像の窃盗の罪なすりつけられに震え、想像のお笑い支障出てゲロスベに頭を抱えた。30分ほど眠れない時間を過ごした後、諦めるように眠った。
大貧民まで転がり落ちるのはなんとか防ぎたいものだ。
幸いにも私には奇跡の証明こと「貯金」がまだある。
私は一度奇跡を起こした男。
奇跡はまた、
起こせばいい。
あの···
···ベーシックインカムってどうなりました?
ホテルニューオータニのスーパースイーツビュッフェを食べながら更新。
なんで?